ほうおう座銀河団
Phoenix Aの質量の推定値は、なんと最低でも太陽の1000億倍。
地球からほうおう座の方向に約59億光年彼方にある「ほうおう座銀河団」の中心部に存在するとされる超大質量ブラックホールが、Phoenix A。
ほうおう座銀河団の中心銀河の核で、活動銀河核。
これまでに発見された中で最も巨大なブラックホールは?
特に有名なものとして、「TON 618」というブラックホールが挙げられます。
TON 618は地球から104億光年も彼方にある、クェーサーに存在しています。クェーサーは活動銀河核のうち、特に明るい分類の銀河核です。
その桁違いの明るさから、「宇宙一明るい天体」と表現されることもあります。
TON 618の質量はなんと、太陽の660億倍。
天の川銀河の中心にあるいて座A*ですら太陽の約430万倍なので、その15000倍も重いということになります。
銀河核の明るさは、銀河の中心に存在する巨大なブラックホールがどれだけ周囲にある物質を刺激し、活発に活動しているのかに依存します。ブラックホールが大きいほど、そしてその周囲の物質が豊富であるほどブラックホールは活動的になり、銀河核は明るくなります。
例えば天の川銀河の中心にあるブラックホールいて座A*は、銀河の中心部にあるブラックホールとしてはそこまで大きくない上に周囲に物質が少なく、活動が大人しいため、天の川銀河の銀河核は暗い部類です。
TON 618の場合、地球の109倍の半径を持つ太陽のさらに18倍の半径を持ついて座A*の、さらに15000倍の半径を持っています。
kmにすると約2000億kmで、太陽系の付近で並べると冥王星など太陽系の外縁部に存在する天体の公転軌道すらも全て容易にのみこんでしまうほど、余りに巨大です。
Phoenix Aの場合約3000億kmで、TON 618の1.5倍巨大。大きさの比較。半端ないです。
天の川銀河の中心核には太陽の400万倍もの質量を持つ超巨大ブラックホールいて座A* いて座エースターが位置しています。
いて座A*」の画像 地球から2万6,000光年の距離にある「いて座Aスター」
天の川銀河の中心に存在する巨大なブラックホール ”いて座A*” を初めて撮影!
@あれと同じで、大きいとか小さいとか言って楽しむのは女だけですが、すごいですね。ジェイムズ・ウェッブ望遠鏡や探査機が、まだまだ謎の多い宇宙を身近なものにしてくれることでしょう。