大日本赤誠会愛知県本部ブログ版”一撃必中”

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2重反転プロペラ contra-rotating propellers: CRP

2022年02月08日 00時04分26秒 | 我が国の主力戦闘機 F-35A/B F-15J F-2/3 AWACS V-22

2重反転プロペラ:: contra-rotating propellers: CRP)とは、2組のプロペラを同軸に配置し、各組を相互に逆回転で駆動させる。機体や船体にかかるカウンタートルクを相殺できる、1組では流れのねじれとして損失となるエネルギーが、相殺により無くなることで効率が向上する、などの利点がある。英名を略してコントラペラとも呼ばれる。
日本では陸軍が試作機キ64と二式単座戦闘機(鍾馗)のテスト改造機において、海軍でも川西航空機製の紫雲で採用(ほかに強風の試作機)されたが、海軍で採用された2機種についても、日本の基礎工業力の未発達から要求される工作精度が維持できず、ギアボックスの油漏れなどの問題を解決できなかったため、いずれも初期試作レベルに留まった。
この方式にはプロペラ後流の偏向を正逆回転の組み合わせで相殺できるため、垂直尾翼の小型化が可能で、空気抵抗の減少やプロペラ効率の向上などが得られるというメリットがある。
しかし、その一方で同軸でプロペラ軸を正逆2方向に回転させる必要があり、それぞれ回転方向の異なるエンジンを各1基搭載するか、さもなくば変速機に逆転機を内蔵して2方向の回転軸を取り出さなければならない。しかも、そのいずれにおいても中空軸の内部に逆回転する別の軸を貫通させる必要がある。このため、軸受や軸そのものについて高い工作精度(2軸が互いに逆回転し、相対回転速度が2倍になるため、2軸の軸心を一致させないと猛烈な振動が発生する)と耐久性(前述の振動に耐える事が必要)が求められた。また、逆転機を内蔵した変速機は、通常の2倍近い数の歯車を組み込んだ極めて複雑な歯車装置となるため、その内部の整備性は通常のものに比して大幅に低下する。しかも大出力による大トルクに耐えるため、機構的な必然から重量が増大するというデメリットが存在する。

@ロシアの爆撃機の映像でよく出てきます。この映像で解説してくれますが、同軸上で反転させるのは中々高度な技術がいるようですね。短時間勝負で耐久性はいらないので、安定性という点で魚雷には進んで取り入れたようです。