魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

二人天秤

2015年05月26日 | 占いばなし

駅で電車を待っていると、親子連れが通りがかり、小6ぐらいの男の子が、
「吉良上野介って、群馬県の人でしょ・・・」
と言ったのが聞こえて
『えっ!?』と、驚いた。
吉良家は三河の吉良だと思っていたが、何の確証もなかったし、
賢そうな子が自信満々で話していたので、おそらく確かな話だ。
慌てて、ウイッキを見てみた。

確かに領地は三河だったが、江戸っ子の旗本で、生地としては、一説に群馬説があった。
男の子の情報源は知らないが、間違いではなかった。

それより面白かったのは、生年月日が西暦の10月5日で、天秤座。
天秤座は、刃物で刺されるとか暗殺されるとかの古説がある。天秤座のジョン・レノンも暗殺された。近年の占星術では、キリストも天秤座だったという説もある。
吉良上野介の場合、暗殺になるのか分からないが、遺恨で殺されたのは間違いない。

暗殺された人には、いろんな星座の人がいるが、天秤座にそのような説があるのは、暗殺の事実より、生き方の傾向かもしれない。

天秤座は、牡羊座[JUSTICE]の対角線上にある[JUDGEMENT]で、正しくあろうとする星座だ。そのため、周りの空気や状況よりも、理念だけを見つめてものを言う。
その結果、空気に逆らうことになり、時代の主流から、憎まれたり、恨まれたりする。

津田事件の津田左右吉も天秤座で、どの主流にも従わない姿勢が、波風を立て、わざわざ孤立した観がある、いわば、アンチテーゼの人だ。
波風を立てるもの言いは、射手座、牡羊座、山羊座も、ひけをとらない。
射手座は、「王様は裸だ」的な、感じたままを口にするし、牡羊座は沢口エリカ「べつに」のように自分を譲らない。山羊座は「不倫は文化」と、現実を直言するから、逆ギレされる。

吉良上野介と浅野内匠頭、これもまた、面白いことに二人とも天秤座だ。饗応役も、いかにも天秤座らしい仕事といえる。

事件の真相は不明だが、元禄14年3月14日と言えば、月はおそらく天秤座で、二人とも言わずもがな、ヤラズもがなのことをする。この日でなければ、こんなことにはならなかったかもしれない。
月の位置も、決して馬鹿にならない例だろう。