ついにTPP参加が表明された。賛否両論があって当然だ。
時代の大転換。一つの歴史的な動きであることは、間違いない。
星の動きや周期律の観点で見れば、今はまさに幕末の再来であり、世界との関係が大きく変わる、「攘夷か開国か」の大論争の時だ。
幕末とTPPは、全然違うと思う人もあるだろうが、世の中に全く同じものは無い。様相が同じと言うことだ。
こんなことをくどくど言うのも、時代という漠然とした実体の意味や様相を理解できない人が少なくないからだ。
もう少しくどく言えば、逆に、全く同じように見えるものこそ、全く違うこともある。
同じ制服を着ている高校生も、それぞれの人格人生は、全く違うものを秘めている。
違う問題、違う形の、同質性が理解できなければ、占いや歴史は、始めから理解できない。
TPP参加に対する反応は、個々の気質、人格、価値観、立場など、まさに百人百様だ。
しかし、どう言い争おうと、時代は動いていく。
世界国日本県
現代の目で、幕末の攘夷論を考えれば、どうにもナンセンスとしか映らないが、当時は殺し合いをするほど真剣に考えていた。
開国、明治維新は時代の趨勢であり、早めに開国をした日本は、他のアジアの国に先んじることができた。そして一方で、混乱による遅れが不平等条約の苦難を招いた。
ガン治療は、ガン細胞分裂の不安定を突いて全滅させる。
世界の流れの中で、旧態にこだわり、一致協力して当たらなければ、全滅の憂き目に遭う。
春から夏に向かっているのに、オーバーを脱いだら風邪を引くと言っていたのでは、夏が来た時、全裸になるしかない。
今は、世界の趨勢を受け入れ、恐れているより、飛び込んでいく勇気と知恵を持たなければならない時だ。
今問題視されていることは、国益だが、国益の観点で、事に当たれば、むしろ本当に国益を失うことになる。
国益を守る意味でも、国家概念を超越した、「グローバリズムという錦の御旗」で戦わなければ、キズをかばって命を失うことになる。
TPP交渉の場では、常に「グローバリズムのために」と、大義名分を言う者が発言権を持つだろう。
日本国内の各産業も、TPP如何に関わらず、時代の趨勢を直視して、改革前進していかなければならない時が来ている。
狭くなる地球。グローバリズムの日本地域の中で、日本人は国にどう守られるのかではなく、日本人自身が、日本というものをどう守っていくのかの自覚を持つことが先決だ。
新鎖国主義とは、物理的鎖国とはむしろ逆に、鎖国精神のことだ。積極的交流の中で、日本のアイデンティティ、日本的方式を、際立たせていくことだと、ますます確信する。