魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

オタク国(1)

2011年08月27日 | 兄弟関係

WBSで、秋元康が「日本はもっと自信を持って、徹底して自分達の興味を追求したら世界にアピールできる」と言っていた。賛成だ。

まさに、「新鎖国主義」で繰り返し言ってきたことだ。
他国がどうであろうと構わない。歴史的に一人っ子の日本は、自分の生き方に専念することが、唯一、生き残る道だ。

一人っ子は、どんなに上手く人づきあい(外交)をしようとしても、兄弟関係の原理が解らない。
人間に、それぞれ特技があるように、国家集団にも特技がある。
立ち回りの上手さで生きる人もいれば、リーダーシップで生きる人もいる。黙々と従う人がいれば、アドバイス上手の人もいる。

一人っ子の特技は、独創性だ。周囲の人や物を観察して独自のものを作り上げる。観察、洞察、創造に長けているが、主張も説得もできない。

周囲の人が驚くようなものを作っても、自分では「他人と比較」すれば大変なものだと言うことに気づかないから、売り込む気がない。能力もない。
また逆に、何か人の気に入るものを作ろうとしても、他人が何を望んでいるかが解らないから、喜んでもらえない。

独創的なものをつくっても、その価値に気づかないから、それを見た素早い奴に持って行かれる。売ろうとしても手遅れになる。
こういう、素早い泥棒から守るのは、盗まれないことより、盗めないようにすることだ。特許ではなく人材だ。

形にすれば盗まれるが、「能力」そのものは盗めない。
売ろうとして、形にすれば盗まれるが、人間国宝は盗めない。人間国宝には尊重してお願いするしかない。
ものを作って売ることより、ノウハウを作るシステムを独自に構築する。つまり、誰の助けもアテにしない、新鎖国主義だ。
ウインドーズではなくアップルの生き方だ。

世界の動きから孤立して、独自の部屋に立てこもる。オタク国家になれば、「あそこに行けば何かがある」と、認知され尊重される。

一人っ子の能力は、良いマネージャーで活かされる
「能力」をうまく商品化してくれる人、この場合は、国であり、文化経済の場だから、アメリカは最良のマネージャーだったし、歴史的に最良の目利きはフランスだった。

中国のように、巨大なブラックホールは、阿倍仲麻呂の昔から、文物才能を飲み込んでも、還元はしてくれない。
フランスは日本と距離があったから、独立した文化と認め、アメリカはローマ的なグローバル観で世界を自分の領域と考えるから、特に「自分のもの」にする必要は無かった。

古代帝国中国の台頭に際し、フランスやアメリカのように、横型の公平な相手だと思って媚びを売っては、すべてを失う。欧米とは哲学が違うことをわきまえる必要がある。

世界がどのように展開しようとも、まずは、日本が中立的に独立できる、自覚と哲学をもっことだ。

グローバル化の中で、われわれ日本人は要領よく立ち回れないことを悟り、徹底してオタクを磨く。
面白いこと不思議なワザが欲しければ、日本に来いと。