魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

続2012

2009年11月27日 | 日記・エッセイ・コラム

デフレ、二番底・・・と恐怖の言葉が飛び交う。
2012なんかより、よほど、「今、そこにある危機」だ。

しかし、そんなことより遙かに大きな、地球が水没するほどの「大転換」は、実際に起こると考えた方がいいだろう。
大陸が沈むのではない。文明が沈むのだ。

今われわれが信じて立つ大地が沈む、映画「2012」のように、
信じて疑わない世界のシステムが、大波に飲み込まれ一掃され、
新しき大地が現れる。
パラダイム大転換なら、地球沈没より確かな話だ。
「大転換」は、もう、天にも届く大きな津波が見えてきた。

250年の産業革命後パラダイムは、
化石エネルギーと大量生産、大量消費」の原理がすべてだった。
地球を変える人類というバクテリアは、資源を食い尽くせばやがて自滅する。
人類がバクテリアより優れているなら、自ら生き方を変えることができるのだが、どうもそうではない。
運命に翻弄され、たまたま、運良く生き延びたものが新時代を担う。

生産、流通、金融、教育、恋愛、結婚・・・
今起こっている、あらゆる「異変」が、過去の経済恐慌のサイクルとはわけが違うことを告げている。
過去の経済恐慌は、高きから低きへ流れる、パラダイムの発展過程における呼吸のようなサイクルだった。
しかし、今はもう、酸素が尽きている。

食う者と食われる者がいた世界が、食われる者が食いだしたのだ。
産革パラダイムがアジアにまで波及し、行き詰まって、今度はアフリカだとか言っているが、じゃあ、その次はどうするのだ。
アメリカと中国は、抱き合って心中しようとしている。
もう、パラダイムは破綻しているのだ。

人間というものは、たとえ、少数の目覚めた者がいたとしても、類としてまとまれば、結局は、バクテリアと変わらない行動を取る。
根本原理を変えることなく、過去の手法を繰り返し、大津波に飲み込まれる。

地球人口増加に「少子化対策」。金融バクチ経済の失敗を金融で補う。
大量生産流通の行き詰まりに「付加価値商品」
人類の存亡の掛かった地球規模の問題を考えない、経済学者のご託宣。
・・・・こんな有象無象の叫びを、大津波は一気に飲み込んでいく。

バブル崩壊当時。都会にはきらびやかなビル群が並んでいた。
それが、すべて、昭和20年の東京の焼け野原に見えた。

映画「2012」を観ながら、破壊され尽くす文明社会が見えた。