魯生のパクパク

占いという もう一つの眼

2012

2009年11月26日 | 日記・エッセイ・コラム

映画「2012」が話題だが、その時は、星占いではどれほどの問題があるとは思えない。強いて恐怖要因を挙げるとすれば、海王星が魚座に入ることぐらいだろうか。
むしろ、それまでの3年の方が怖いぐらいだ。

要するに、巷間ささやかれるマヤ歴云々をネタに、「日本沈没」のリメイクで、一儲けを企んだ映画だろうが、
ある意味では、世間に大ボラをこいてみせて、『そんな、バカな』と思わせることで、怪しげなカルトもどきを吹き飛ばそうとする、
逆に、極めて健全な意図を持った、ファンタジーなのかも知れない。

明らかにバカげた映画だが、アカデミー科学技術賞をもらった坂口亮氏のVFXは面白そうなので、早速、観に行った。

案の定、徹底的に「バカげて」いた。「日本沈没」の方がまだ、可能性がありそうな設定だ。映画の細かいことは面倒くさいから、さわらないとして、視覚的には素晴らしかった。
「日本沈没」をハリウッドが作るとこうなる。と、やって見せてくれた。

しかし、同時に、近年の中身のないハリウッド映画、ここに極まれりの観がある。
テクニックにおぼれて、じっくり考えさせることのない、ジェットコースターで花火見物・・・のような、
映画黎明期の、見せ物小屋の原点に帰ったのかも知れない。

創造はここから始まるのかも