転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



ワクチン2回接種率が4割に 「8月中」の目標達成(産経新聞)
『新型コロナウイルスワクチンの2回目接種が完了した人の割合が全国民の4割を超えたことが23日、政府の集計で分かった。22日時点で2回目接種の回数は5177万5600回で接種率は40・7%に上り、菅義偉(すが・よしひで)首相が掲げた「8月中に全国民の4割が2回目接種を完了」という目標を達成したことになる。』

政府の感染症対策には私は様々な不満があるが、
ことワクチン政策に関しては、非常に巧く行っていると思っている。
日に100万接種が今や当然になり、日々素晴らしいスピードで
希望者への接種が進んでいる。
諸外国と較べても、日本のように人口の多い国で、
これほど効率よく接種を進めている例は、無いのではないか。

ただ、「接種7割でも集団免疫確立は困難」との尾身会長の発言があり、
その通りになるなら、接種が進んでも守られるのは既接種者だけであり、
7割の人たちが築く免疫の壁で、残り3割の未接種者を守ることは難しい、
という計算になる。
また、時間の経過によって既接種者のワクチン効果が落ちて来るとなると、
そのような隙を突いてコロナウイルスが襲いかかる可能性は更に高まり、
「自分は接種せず集団免疫に期待する」という考えはますますNGだ。
ならば尚更、7割に留まらず、今後も一人でも多くの人が
実際に接種を受けるようにすべきだろう。

フランシスコ教皇がワクチン接種「倫理的行為」と接種呼びかけ(NHK 2021年1月15日)


一方、『国、初の病床確保要請 東京の全医療機関に』(共同通信)は悪手だと思う。
医療側は最初から、感染爆発による医療崩壊が最も恐ろしいと警告し続けて来たし、
東京五輪開催についても警鐘を鳴らし続けていた。
国は、医療側からの感染拡大防止への様々な提言を聞き入れずにおいて、
現実に感染爆発した今、もっと病床を増やして対応しろと医療側に迫るのは、
いくらなんでも得手勝手が過ぎるし、無理筋というものだろう。
東京都は更に、パラリンピック観戦にも学校単位で子供たちを動員しようとしている。
毎日5000人ずつ新規感染者が積み上がっていくのに、
厚労省や都は、一体、何万人収容する大病棟を用意させるつもりなのか。
そしてどのような医師が対応可能だというのか。

それより、できるだけ早く感染者増加のスピードを抑えるために、
世の中が感染防止や行動自粛をもっと真剣に捉えるよう、
政府が強いメッセージを出すことが先に必要であると、私は思っている。
端的に言って、多くの人たちがまだまだデルタ株を舐め過ぎです(大汗)。
「陽性者」の8割は無症状だろうとか、死ぬのは高齢者だけだしとか、
情報が1年半前で止まったまま、飲み会に出かけている人がまだ居る。
それと給付金を再度配付するなど、財政出動も必要だろう。
消費税の御蔭で昨年度は税収が過去最高だったと報道されていたし、
コロナ予算最大30兆円使い残している、とかいう話があったのでは??


COVID-19 Japan 新型コロナウイルス対策ダッシュボードというサイトがあって、
全国都道府県の患者数や病床占有率が一目でわかるようになっている。
2020年の3月に開設されたときから、私はずっとこれをひとつの指標にしている。
コロナ病床使用率サイトに100万超アクセス 全国の状況一目で 福井の男性作成(毎日新聞 2020/4/29)

感染者の確認されていない(≒居ない)都道府県は背景が「白」になるのだが、
今や、そのような場所は無い、どころか、過半数の都道府県が黒くなっている。
黒は、対策病床数に対して患者数のほうが多いことを示しており、
そういう場所では、入院加療が必要な病状に陥っても、
おいそれと入れる病院は無い、ということになる。
受け入れ拒否、などとニュースの見出しにはよく出ているが、
受け入れ不可能、というほうが適切だろう。


(↑2021年8月21日に更新されたもののスクリーンショット)

広島は、まだ持ち堪えているが、これも時間の問題ではないだろうか。
おそらく、地方は、これからだ。
東京が今ピークアウトしつつあるようなので、これまでの経験上、
順序としては、このあと染み出すように影響が地方に及んで来る。
そして、首都圏ともども、重症者数が減少に転じるのは、もっともっと先だ。
とりあえず今、体がどこもなんともない者は、
このあと何がなんでもコロナに罹患しないようにできることは全部やり、
熱中症や交通事故など、自分の注意で防ぐ余地のあるものは極力防いで、
救急搬送されるような事態に陥らないよう、細心の注意を払って生活すべきだ。
コロナのみならず、心筋梗塞や脳出血でも搬送先がなくなるのが、
コロナによる医療崩壊の実態だからだ。

「不織布マスク着用」「手洗い励行」「3密回避」、それに「ワクチン接種」。
これらを心がける人が増えれば増えるほど、コロナ収束の日が近づく、
と私は思っている。
「3密回避」は、「外食」「ホームパーティー」「BBQ」等をやめることも含む。
要は、「マスクなしのとき一切、喋るな!」ということなのだが、
喋らずに食事をするというのがどうしても出来ない人が多いので、
「だったら、もう、飲食するときは複数人で集まるな」になる(汗)。
デルタ株はもはや去年までの「コロナ」とは別モノだ。
これまで大丈夫だったことでも、今はもう駄目だ。危険過ぎる。

なお、「そう思わない」「なんも感じない」という人とは議論致しません。
それぞれ人生観も違うのだろうし、
何に命を賭するかの判断も、究極的には各自の自由だから。

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