転妻よしこ の 道楽日記
舞台パフォーマンス全般をこよなく愛する道楽者の記録です。
ブログ開始時は「転妻」でしたが現在は広島に定住しています。
 



絵とフラワーベースを、私の部屋の空いていた壁に飾った。
どちらも、20数年前、転勤で神戸にいた頃に購入したアイテムだ。
デザイン的に気に入って買い、主人も「この絵、嫌いじゃないよ」と言うので、
それなら、いつか、いつの日か、マイホームを手に入れたらきっと飾ろう、
と思い続け、箱に入れたまま転勤に連れ歩き、ほとんど四半世紀。
ようやく、彼らにしかるべき場所を与えてやることができた。

厳密に言うと、現在の私のインテリアの趣味より、これらは若干、華美だ。
30代になりたての私は、今よりもっとロココ趣味で、
白を基調に金で縁取りした系統のインテリアが好きだった。
デコールも、エンジェルやリボンなどに、子供時代以来の憧れがあった。
今、年月を経て50代も後半になりつつある私は、むしろダークブラウン系の、
濃くて暗めな色調、かつ猫足などでない真っ直ぐなラインの家具が好みになり、
近年になって購入したものはだいたいそれ系なのだが、
そうなってみると、せっかく念願かなって官舎を出たというのに、
こうした昔のアイテムの行き場は、見つかりにくくなってしまっていた。
それで、若かった日の記念に、私の部屋にこの類いのものを集めることにしたのだ。
時計も20年近く前に買ったもので、オーバルの縁取りに薔薇の細工があり、
現在なら選ばないようなスタイルだが、こうして見れば、
絵や壁掛けフラワーベースともテイストが合っていて、
これはこれでアリかな、と思うことができた。
こうなってみると、壁紙がいかにも「マンション」な白ビニールクロスなのが
残念な気がするが、まあ、そこは初老の私にとっての「いつか、いつの日か」
という新たな夢として、取っておこうかと思う。

ちなみに、これらの華美な品々、お値段は全然高くなかった。
今は服飾に一本化しているOTTOが、まだ輸入インテリアを扱っていた頃に、
こういうものをカタログに掲載していたので、私はそれを見て買ったのだったと思う。
絵だけは、当時の私として清水の舞台レベルの、2万4千円だった記憶があるが、
フラワーベースは数千円だったと思うし、時計は別の輸入雑貨の店で買ったのだが、
これも5千円するかしないか、くらいだったと思う。
いずれも、本式のフレンチアンティークだったら驚くような価格がついているものだが、
なんちゃって姫系になると、道楽の範囲で手が出せたのである(^_^;。

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