今日は茶道の先生主催の納涼茶会でした。私は昼の部に参加。10時前に先生宅に着くと、お庭は打水でしっとり潤っていました。門人8名を大先生と若先生が懇ろにもてなして下さいました。
床の間には滝の絵が掛けられていて、その滝の飛沫がひんやりと座敷の私たちのところまで届くような感じがしました。
点心は若先生の手作り。献立は3ヶ月ほど前から考えられるそうです。料理もお上手な若先生にとっては、楽しみでもあるらしいのです。笹の葉に包まれた主菓子は和久傳の「希水」。喉越し爽やかな味わいでした。
濃茶は若先生のお点前。長板の総荘りです。長板は天板が無いためか、涼しげに見えます。お茶入れは板倉新兵衛の萩焼。主茶碗は三輪休雪の萩焼。お茶杓の作は裏千家第14世の淡々斎作。若先生の凛としたお点前には、いつもながら身の引き締まる思いが致します。
薄茶は隣室の立礼席。寺本守作の大きな水指に、たっぷりの水が満たされていました。私たち門人が代わるがわる点て、大先生、若先生もご相伴されました。厳しくも楽しいお人柄の大先生と明るい若先生、そして話題豊富な先輩方のおかげで、夢のように美しく楽しい時間が過ぎてゆきました。
私にとって、日頃とは全く異なる貴重な別世界です。正直なところ多少の反発を感じない訳ではないのですが、その魅力には抗し切れないものがあります。伝統の世界には不思議なものがあります。
夜の部も予定されているので、両先生は大忙しの筈ですが、そんな素振りは微塵も見せられません。最後に、若先生手作りの夏柑ゼリーを戴き、禅語の短冊をお土産に頂いて、昼過ぎに辞しました。感謝!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます