みつばやま小零庵だより

宇宙の塵、その影のような私ですが、生きている今、言葉にしたいことがあります。

2022-02-17 07:09:57 | 国際・政治
板戸を開けたら外が明るい。夜明けまでまだ1時間余りだったが、地上には木々の影がくっきりと伸びている。西の空に氷のような満月が輝いていた。恐ろしいような、悲しいような光だった。

ラジオのスィッチを入れた。通常番組をやっている。臨時ニュースは無い。午前5時になって、ニュースはコロナとオリンピック、ウクライナは3番目の扱いだ。16日開戦、という危機は取り敢えず避けられたようだ。

「ロシアは16日にウクライナへ侵攻する」と、バイデンは繰り返した。その確証を得ている、とも言った。本当に確証があったのか、ないのに挑発の意図で言ったのか、私には分からない。

ロシア軍が本当に撤退を開始したのか否かも、私には分からない。情報という言葉は蔓延している時代だが、事の真実は却って分かりにくい時代だ。しかし、「16日の危機」は、語られることによって本当の危機となった。

開戦となれば、米軍基地が集中しているこの国も巻き込まれる恐れがある。危機が取り敢えず緩んことを、「取り敢えず」良かったと思う。

ダリアさんという人の動画を見た。ダリアさんの父親はウクライナ人、母親はロシア人。夫は日本人だそうだ。戦争となれば、家族同士が殺し合うことになる。両親と弟はウクライナ東部のザポリージャ(ロシア国境から50キロ位)に住んでいる。ダリアさんは、ふだんはロシア語を教える動画を配信しているが、1月中旬にウクライナの平和を訴える動画をアップした。

ダリアさんの大きな美しい瞳が涙で光っていた。

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