最近は日課として、1時間ほど歩いている。
本当は走りたいのだが、まあいいだろう。徐々に回復していけばいいのだ。
で、近所の大きな川の土手を歩いて、そこから小さな川沿いの道を通って戻る。
ほとんど、人ともすれ違わないので、ある時思いついて、
歩きながら
ハーモニカの練習をすることにした。家で吹いてるとハーモニカって意外に音量が大きくて、
近所迷惑なのだ。
初めは去年、片山道郎ソロ弾き語りで一人でギターと歌とハーモニカで演った
ルイ・アームストロングの「WHAT A WONDERFUL WORLD」のメロディを吹いていた。
この曲は、こないだYOUTUBEにアップした2007年のランブルフィッシュ最後のライヴでも
佐治くんが歌って、僕らが演奏した。
ランブルは滅多に有名曲のカヴァーは、やらないバンドだったのだがこの時は、
この曲を歌いたい、と佐治くんが熱望したのだ(僕が聴き取りで、コード進行を発見した)。
ランブルの時は僕はもちろん、ギターだけだ。
邦題は「この素晴らしき世界」。
これはGのハーモニカで。
そして次はCのハーモニカで、
自作曲「地上から何処へ?(ココカラドコヘ?)」のイントロとアウトロ。
高音域の辺を集中的に吹いてみた。延々と試行錯誤を繰り返す。
するとある時偶然「聖者の行進」のメロディがするっと出てきた。
原題は「WHEN THE SAINTS GO MARCHING IN 」という、あれだ。
(「聖者が街にやってくる」という邦題もあるが。)
おお、これはいい感じ、ということで集中して練習してみた。
簡単ではないが だんだんと、つっかえずに頭から終わりまで吹けるようになってきた。
そして飽きたらGのハーモニカに戻って「WHAT A WONDERFUL WORLD」を吹く。
自作曲の「地上から何処へ?」と、
「WHEN THE SAINTS GO MARCHING IN 」と、
「WHAT A WONDERFUL WORLD」を交互に吹きながら歩く。
少しずつ上達するのが自分でもわかって、楽しい。
で、「WHEN THE SAINTS GO MARCHING IN 」ってどういう由来の曲だったっけ?
と思って帰ってからググってみて、軽く驚いた。
ウイッキペディアによるとこの曲は、古い黒人霊歌(ゴスペル)のひとつで、
アメリカ南部のニューオーリンズで、古くから葬送の際、演奏されてきた曲・・なのだそうだ。
埋葬後のパレードでしばしば演奏される・・・らしい。
ニューオーリンズの葬送パレードと言えば、「セカンドライン」だ!!!!!
しかもこの曲が世界的に有名になったのは1960年に
アメリカ映画「5つの銅貨」に使用されたからで、その時歌ったのが
ルイ・アームストロングとダニー・ケイなのだ。
そう言われてみれば・・・・サッチモの「聖者の行進」って、超・有名だよね。
スタンダード中のスタンダードというか。
(しかも偶然、本家のキーもGで、僕は知らずに、全く同じ音で吹いていたことになる。)
記憶の底のほうでは・・・・ずいぶん昔から知ってた気がする。
で、無意識で行動した結果、
僕は、
ルイ・アームストロングの超・有名2曲をハーモニカで交互に吹きながら京都・伏見の河原を歩く、
という珍妙なことになってしまった。
なんとなく、運命的なものを感じずにはいられない。