まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

インスリンを使った殺人事件が発生

2009年10月27日 | ブログ

DM患者としてはドキリとさせられる事件である。

福岡県で、DM患者の夫に妻がインスリンを大量に投与して殺害するという事件が起こった。

記事によれば、「インスリン60回分を注射」とある。1本で30回分の注射を2本打ったとのことで、詳細はわからないのだが私も使用しているペン型の注射であれば、1本といえば300mlある。これが30回分ということであれば、1回に10単位を注射していたということになる。

この10単位というのは、インスリンの種類にもよるのだが結構な分量である。このことから、死亡した男性患者は結構重い糖尿病なのだなということが推測される。かくいう私も初期の重症の頃は一時期持続型を12単位打っていたことがあるのだが・・・。

インスリンの大量投与を行うとどういうことになるか。極端に血糖値が下がり、活動のエネルギーとなる糖分が身体の隅々に行き渡らなくなる。そして脳のほうに糖分が行き渡らなければやがて身体のコントロールがうまくいかなくなる。これが軽ければ「低血糖」で済むのだが、度を越すと昏睡状態を招き、そのまま放置すると死に至る。

血糖値が高いのが糖尿病なのに、血糖値が低くなることを心配しなければならないのが治療のうえで非常に厄介なのだが(このために、従来型の治療に疑問を呈している医師がたくさんいるのだが、そのことは今回は触れずにおこう)、妻がインスリンを投与する前に夫に睡眠薬を飲ませているのだからこれは一発で昏睡→死に至るということになる。妻はそのことをよく知った上で、凶器を使わずとも夫を死に至らしめる手段をとったということか。こうすれば足がつかないだろうという思いもあったのだろう。

今こうやってブログを書いている私のすぐ横にはインスリンの注射器が2本、まだ使用していないものが1本ある。その気になれば、これを一時に注射してしまえば自殺できるし、注射されれば殺されることになる。そう思うと背筋が凍るのを覚える。これは絶対に他人に触らせてはいけないな・・・・。

さて、私自身の話としては、そのインスリンもそろそろ卒業したいものである。今月初めの専門医への通院では「次回までの血糖値の動き次第では、インスリンを手放そうか」という話も出ている。前回は多少低血糖の症状も出ていたのが飲み薬を減らして少しは落ち着いたので(その分HbA1cも多少高くなっているだろうが)、次の診断がどうなっているか。何とか少しでも改善に向かってほしいものである・・・・。

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