まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第4回九州西国霊場めぐり~九州上陸、大分へ

2021年09月25日 | 九州西国霊場

台風一過となった9月18日、広島8時26分発の「こだま837号」は、通常なら500系使用のところ、700系でやって来た。元グリーン車使用の6号車をあてにしていたが、これは仕方ない。

自宅を出た時は少し黒い雲も残っていたが、新幹線に乗る頃には雲も取れてきた。数日は安定した天気のようで、これからの道中も楽しみだ。

徳山で約5分停車。前回はここ徳山から周防灘フェリーで竹田津に渡り、国東半島を回った。

新関門トンネルを抜け、9時44分、小倉に到着。次に乗るのは11時09分発の「ソニック15号」である。小倉を1時間前に出る特急にも間に合うが、時間に余裕を持たせた形である。

いったん改札の外に出る。コンコースには福岡県への帰省者向けの無料PCR検査場が設けられている。

さて、指定席はJR九州のネット予約を出発前に券売機で引き換えたのだが、小倉からの乗車券がまだである。今回、日豊線、豊肥線と乗り継いで熊本までの乗車券を買うことにしている(往復の新幹線はそれぞれ割引きっぷを使うため)。で、小倉駅の窓口に向かったが、結構行列である。大分方面の指定席も満席との表示が出ている。やはりシルバーウィーク、人は動きますなあ。このぶんだと自由席は立ちっぱなしの客も出そうだ。

さて、小倉で1時間あまり滞在してもその時間内で行くところも限られる。そんな中、門司港駅に行ってみようかと思った。特急「ソニック」と同じホームの向かい側から10時08分発の門司港行きが出るところだ。

九州西国霊場は日田彦山線の彦山が最寄りの英彦山から始まり、九州北部をぐるりと回るのだが、北九州市には札所がない。その中で、かつての九州の鉄道の起点であった門司港に顔を出すのも悪くないだろう。

門司港に到着。とは言っても滞在時間は10分ほどしかない。

とりあえず来たということで、門司港駅舎の写真だけでも収める。ちょうど駅前では何かのロケか撮影かが行われていた。やはり、絵になる建物で重要文化財に指定されただけのことはある。

駅前の下関行き船乗り場にも向かい、関門海峡、関門橋をちらりと見る。またいずれ下関を訪ねることも楽しみにしている。慌ただしいが、ともかく立ち寄ってよかった。

折尾行きに乗車し、小倉に到着。「ソニック15号」の乗車口には長い行列ができている。大分方面に帰省、あるいは別府、由布院などの温泉に行く方も多いだろう。そんな中、「ソニック15号」に約20分遅れとの表示が出ている。前日の台風で大分県内の区間で倒木があったそうで、特急の行き帰りのダイヤに影響しているとのこと。でも、その程度で済んでよかったと思う。もしこれが土砂災害などで「日豊線終日運転見合せ」となったら、今回の札所めぐりそのものを中止せざるを得ないところだった。

待ち時間ができたこともあるが、ここで昼食としておこう。ホームには小倉駅名物の「かしわうどん」のスタンドがある。このかしわうどん、各ホーム、そして乗り換え通路と計4店舗あるが、2つの業者が2店舗ずつ経営しており、少しずつ味が違うそうだ。中でも一番人気はこの7・8番ホームのものだとか。

20分あまり遅れてようやく「ソニック15号」が到着した。車両は「白いかもめ」タイプである。シートも皮張りで、頭が当たる部分も柔らかい。

指定席は満席で、隣・前後も当然着席されていたから、なかなか周りを見渡すとはいかない。まずは北九州近郊の区間を走る。前回の九州西国霊場はマイカーで訪ねていて、復路は大分から国道10号線をひた走った。日豊線と並走する区間も多く、その時の車窓を思い出す。やはり特急は速い。

山国川を渡って大分県に入り、中津に到着。ちらりと、駅前に建つ福沢諭吉像が見える。中津では札所や耶馬溪、さらには耶馬溪鉄道の保存車両を再利用した民宿に泊まったが、結局中津城や福沢諭吉関連はすっ飛ばしてしまったなあ・・。札所めぐりのプラスアルファでどこに行くかは、結構いい加減な基準で選んでいる。

この後宇佐、杵築と過ぎて別府湾に出る。列車は20分あまりの遅れを持ったまま、別府に到着。半分くらいが別府で下車した。

大分までは別府湾沿いの区間。遠くに見えるフェリーは八幡浜との航路だろうか。今回のアクセスにあたっては、広島~四国~九州というルートも一時考えていた。結局見送りとなったが、またそうした移動もしてみたい。何ならここに徳山への周防灘フェリーを加えてもよい。

大分に到着。この先の12時52分発幸崎行きの鈍行が接続待ちをしていた。こちらの列車も8分遅れで発車。

日豊線で2駅先の高城に降り立つ。大分近郊の住宅や商店が広がる駅だが、今回の札所めぐりはここから始まる・・・。

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