まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第1番「青岸渡寺」~西国三十三所めぐり4巡目・1(まだ3巡目終わってませんが・・)

2021年09月06日 | 西国三十三所

新宮速玉大社、熊野本宮大社に続き、熊野三山めぐりの3つ目として(それにしても、月に2度の熊野詣でとは、後白河法皇もびっくり)熊野那智大社に向かう。それはそうと、先ほど国道42号線のパイバス道路として建設された自動車専用道路の那智勝浦新宮道路を通ってきたが、現在紀勢線に対抗するかのように、紀伊半島をぐるりと回る高速道路~自動車専用道路が着々と整備されている。これは和歌山県の御坊から南が全部「領地」である「あのお方」のおかげとも言われていて・・。

那智勝浦インターを出て、那智山への道を走る。今回は先に那智の滝を見ようかなとも思ったが、近くの駐車場は有料(400~500円)である。土産物店やレストランが営業する駐車場もあり、店内で飲食すれば割引もあるようだが、食事は那智大社の後と決めたのでそのまま通り過ぎる。結局一番上のバス停のある無料駐車場に停め、那智大社・青岸渡寺への400段の石段を上ることにする。

前回よりも参拝者が少ないかな、という石段を上がる。毎度ながらそれだけでもう汗だくになるが、最後に上りきって那智大社の境内に出ると風がスーッと入ってきた。暑いといっても、やはり8月の末ともなると一時の猛暑のピークは過ぎたのを感じる。

朱塗りの那智大社の社殿、そして八咫烏を祀る御縣神社にも手を合わせる。八咫烏はここでは導きの神様、交通安全の神様として信仰を集めている。今回の旅はまだレンタカーの運転も含めて続くし、翌日にはこの八咫烏の行き先と同じ場所に向かう。道中の安全を祈る。

さて、隣の青岸渡寺である。那智大社からの通用門をくぐり、本堂の前へ。向かいの手水舎から「延命の水」をいただく。那智の滝を水源とする水で、延命にはどのくらいのご利益があるのか今の時点では何とも言えないが、とりあえずのどが潤うとともに、気持ちも落ち着けることができたのは間違いない。ちょうど寺の人もポリバケツに水を汲んでいて、本堂の板張りの床に打ち水として撒いていた。

そして本堂にてお勤め。ここは正面にも祈祷受付やお守りなどを売る係の人が立っているので、見られている感がある。別に気にすることはないのだが、お堂の中で読経する中でもどっと汗が出る。

まだ西国三十三所の3巡目が3ヶ所残っているが、先行して「4巡目」を始めてしまおう。ちょうど第1番に行くのだし・・・ということで、「WEST EXPRESS銀河」の中に西国三十三所の先達用納経帳と輪袈裟を持ち込んでいた。ええやん。

「4巡目」については、朱印とセットでついてくる通常の先達用護符とJRのキャンペーンの散華以外に何か集めることはせず、これで回ることにする。それにしても、先達用の納経帳も、3つ朱印が重なるとちょっと風格が出てきたように感じられる。

実は通算3巡目、先達として2巡を終えた後に「中先達」の昇格を申請して補任されたら、住まいが大阪から離れたこともあり西国めぐりも一段落としようかな・・とも思っていた。ただ、こうして札所に来てみると、やはりもうちょっとやってみようかなという気になる。もう1巡、もう1巡ということこそ煩悩の塊だと思うが・・・それはさておき、何かとタイアップさせるかどうかはまた考えるとする。

関西で他に広域の札所めぐりがあったかなと思いながら、そのうちあの禁断の「154ヶ所」に手を出してしまうのではないかという恐れも感じている。今は考えないようにしているが・・。

那智大社・青岸渡寺に来たからには那智の滝にも行っておきたい。三重塔の横を通って昔ながらの参詣道を歩いて下り、飛瀧神社の鳥居前に出る。もう一度バス停の駐車場まで歩いて上ることになるが、致し方ない。

那智大社や青岸渡寺は8月初めに来た時より参詣者が少ないなと思ったが、やはり那智の滝は人気の観光スポットでもある。暑いからせめて滝だけでも見て涼もうというのもあるかもしれない。あちこちで記念撮影をしているし、記念写真を撮りましょうという商売の人もいる。

滝の水しぶきの1点が133メートルの高さから落ちてくるのを見定めようとする。そういえば昔、「この滝の水を斬れ!」というのがあったような・・。

昔なら熊野三山の3ヶ所をめぐるだけでも数日かかったのだろうが、今はクルマで数時間あれば駆け足ながら参詣ができてしまう。逆に言えば、もっと身近に感じて訪れることができる祈りの地ということだろう。

さて、これで熊野三山めぐりを終えて時刻は14時前。プラスアルファということでどこに行こうかと考えていたが、朝方、橋杭岩の道の駅で地域のパンフレットを見た中で決めたのが、太地町。古式捕鯨が盛んで、今でもクジラの町として知られる太地町にはかつて訪ねたこともあり、くじらの博物館だけでなく、「落合博満野球記念館」(現在は改装工事のため休館中)も行ったことがある。

そして、昼食を後回しにしたのは、どうせならクジラ料理をいただこうというもの。博物館の近くに食堂があったかなと思いながら、最近国道42号線沿いに道の駅ができたという。そのレストランなら間違いなくクジラ料理はあるだろう。

今度は国道42号線の下道を串本方面に向けて走り、海に面したホームのある湯川駅も過ぎる。太地町には順調に入ったが、ふと「レストランって、昼の営業時間が限られているところがあるのでは?」ということが頭によぎった。せっかく道の駅に行っても営業時間終了・・となると残念なことで、新宮駅到着後に回る順番を変えればよかったかなと後悔するところである。

そんな中、「道の駅たいじ」に着いたのは14時30分前。レストランの前に行きレジをのぞくと、「お食事の方、ラストオーダーです!」と声をかけられる。よく見るとランチ営業は14時30分がラストオーダーで、以後はコーヒーなどドリンクのみの販売とあった。

「どうぞ食券を買ってください」と言われる。これ、2~3分遅かったらアウトだっただろう。長い信号に引っかかったとか、そうそう、新宮からの移動で自動車専用道を使わず下道を使っていればとか・・そうしたことで間に合わなかったかもしれない。2Fの幹事長にも感謝しないとね(笑)

せっかく来たのだからクジラの竜田揚げの定食と、そしてもう一品、私にとって初めての食材をいただくことにする・・・。

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