まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

「奥出雲おろち号」に乗ろう

2021年09月16日 | 旅行記F・中国

中国山地のローカル線の一つである木次線。ご多分に漏れず赤字で苦しむ路線だが、利用促進を目的として1998年に運行を開始したのが「奥出雲おろち号」である。私も以前の広島在住時に乗車したことがある。

列車はディーゼル機関車と12系客車2両が連結され、客車のうち1両が窓のないトロッコ型車両に改造されている。もう1両は控車で、トロッコ型車両と同じ番号の座席が利用できる。

その「奥出雲おろち号」だが、2023年度をもって運行を終了することが発表された。使用している客車が製造から約50年経過し、老朽化が進んでいることが理由である。なお、後継となる列車を走らせるのかについては何も出ていない。山口線の「SLやまぐち号」のようにレトロ風の客車を新たに製造するやり方もあるのだろうが、果たして木次線のためにそこまでできるだろうか。

運行終了が発表されたこともあり、今のうちにもう一度乗ってみることにする。中国観音霊場めぐりやこのところのローカル線乗り鉄で、中国地方を行くいろいろな観光列車に乗車することができたが、「奥出雲おろち号」だけが飛んでいた。同じ広島県内の備後落合に来る列車だが、あくまで木次、出雲市側からの利用が前提である。備後落合から乗るにしてもそれに接続する列車はなく、また木次方面から備後落合まで乗ったとしても、乗り換え列車は例の「3方向の列車が落ち合う」まで2時間待ちである。まあ、2時間なら何とか待てるかな・・・。

ともかく全車指定席なので、あらかじめ確保しておかなければならない。それでe5489のサイトをにらめっこするのだが、上下列車とも連日満席である。e5489では、通常の発売開始である1ヶ月前よりも1週間早く事前予約を受け付けるのでエントリーしたこともあるが、それでも確保できなかった。すごい人気だなと思うが、「奥出雲おろち号」に乗車する旅行会社のツアーもあるようで、余計に取りにくいのかもしれない。2両編成といっても実質は1両分64名が定員である。

ただ、連日のようにサイトで検索するうち、9月12日の備後落合発、そして同じく出雲市発と空席が出て、無事に指定席を確保することができた。このうち出雲市発は木次線内進行方向逆側ながら窓側の席である。島根県は対象外だが、緊急事態宣言の対象地域拡大でツアーが中止されたとか、個人客もキャンセル、変更があったのかもしれない。往復確保したことで、とりあえず備後落合で数時間待ちということは避けられた。

さて、「奥出雲おろち号」の出雲市発(日曜日限定)は8時45分、そして帰りの木次着は15時57分(その後すぐに宍道行きに接続、宍道乗り換えで出雲市着は17時03分)である。乗り通すとなると出雲市で前泊ということになりそうだ。前日の11日は所用があるため広島の出発は午後からとなる。広島~出雲市の高速バスで往復するか・・なら、行きはいいが帰りがかなり遅くなる。

そこで目についたのが、高速バスではなくクルマで島根に向かい、途中の木次に宿泊するというもの。松江自動車道の三刀屋木次インター近くにホテルがあり、木次駅近くにクルマを置いて朝6時台に出発する列車に乗れば、「奥出雲おろち号」に出雲市から乗ることができる。帰りも木次からクルマに乗ればそれほど遅くならない時間に帰宅できそうだ。初めての町に宿泊する楽しみもある。

・・・そうまでして列車に乗りたいのか?という声が聞こえてきそうだが・・・。

さて乗車前日の9月11日、14時30分頃にマイカー(軽自動車)にて自宅を出発。まずは拠点となる木次を目指す・・・。

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