まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第20回中国観音霊場めぐり~因幡の海岸、白兎神社

2021年06月08日 | 中国観音霊場

鳥取へのドライブを続ける。ようやく海に近いところを走る。ところどころに駐車スペースが設けられていて、そうしたところでちょっと景色を楽しむこともできる。この辺り、山陰線は海から離れたところを走るので、クルマならではの楽しみである。

井手ヶ浜という海岸に出る。「鳴り砂」のスポットであり、またサーフィンのスポットだという。海辺にも何人かが浮かんでいる。

こうした砂浜があるかと思えば、魚見台という高台も通る。昔、イワシの大群が押し寄せた時にここから大声で知らせたことからその名前がついたという。案内図には鳥取砂丘も描かれていて、遥か遠くに砂浜らしきものが見えるが、果たして。

また、貝殻節の歌碑もある。眼下の浜村海岸には30~50年周期でホタテが大発生し、ホタテをとるために「じょれん」という重い道具を使っていた。その労働歌だったのが貝殻節とある。

浜村海岸を抜け、東側にある龍見台に向かう。昔、この高台から日本海沖に竜巻が何本も見えたことからその名がついたという。

日本海の景色を満喫した後で着いたのが白兎神社。「因幡の白うさぎ」の舞台である。門前には道の駅「神話の里 白うさぎ」も併設されている。

白兎神社はその白兎神が主神とされ、大国主神の教えで蒲の穂にくるまって回復したことから、古くから皮膚病、傷病、動物医療にご利益があるとして信仰されてきた。

また、大国主神と八上姫の縁を白兎が取り持ったということで、縁結びの神としても信仰されている。白兎神社はそうした目的で訪ねる人が多いようで、カップルの姿も目立つ。

「因幡の白うさぎ」の話には、子ども向けには因果応報の教えが込められているという。うさぎがワニ(サメ、アリゲーターどちらでもいい)をだまして海を渡ったから噛まれて毛をむしられたとか、大国主神がうさぎを助けたことで八上姫と結婚できたとか。その一方では、私も前の中国観音霊場めぐりで触れたが、山陰の現地の人たち(ワニ)と外来の勢力(ウサギ)との争いがあったことが暗に含まれているとも言われている。

石段にはさまざまなポーズの白兎の像が並ぶ。そこに白い石がいくつも置かれている。これは「結び石」として、縁をつなぐ石だという。

白兎海岸に出る。ちょうど海上にはワニ・・・失礼、サーファーたちが浮かんでいる。天気が良すぎるのか、それほど波が立つようには見えず、たまに少し高いところでちょっと乗ってすぐに落ちるという程度。

この辺りは鳥取~広島の高速バスでも走ったところで、鳥取市街に向かう。朝の6時半に出発して、あちこち立ち寄ったこともあり、時刻は16時近くとなった。

この日の宿泊は駅前の鳥取グリーンホテルモーリス。10年あまり前に一度利用したことがある。その時は、引退間近のキハ181系使用の特急「はまかぜ」に乗りに来た。今回はクルマ利用ということで。ホテルが提携する近隣の立体駐車場に停める。

大浴場がついていて、早速一浴びする。この後は、中国観音霊場めぐりの結願の「前祝」として、鳥取駅前での一献である・・・。

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