goo blog サービス終了のお知らせ 

厳しい練習

2013年12月02日 10時33分19秒 | 第九に挑戦
日曜日の2時から1週前のマエストロ練習だった。厳しかった。
前回の練習ではわれわれ合唱団の限界を知ってちょっと失望したものと僕は思ってるけど、今日のマエストロは「そこから」もう一度立ち直って、「だったらここだけはこうしよう」と決めてきたんじゃないだろうか。自分の思い入れのある部分をプライオリティーつけて順にしつこく歌わせた。結局後のフレーズから前に戻る順で練習した。
歌わせたい雰囲気がなかなか出せない我々にこんな話をしてくれた。
 「声楽はアスリートと同じ。いろんなところの筋肉を瞬時に使い分ける能力がいるんだ。昔フィッシャー・ディスカウが歌う後ろで伴奏したけど、体のあらゆる部分がきめ細かく動くのを見てそう考えるようになった。」
僕は当然できないけど、言ってることはわかるような気がする。マエストロが求める表現イメージをなんとか体現しようとすると普通にはできない。ある筋肉を急に緊張させたり、緩めたり。Aの緊張とBの弛緩を同時にやって、次の瞬間は逆にするみたいなことができないと歌にならんようなのです。声楽家って体揺らせて歌うけど、あれってかっこつけてるわけじゃなく、筋肉をうまく使う為の補助動作なんだと納得しました。
しかもベートーベンは狂人的なところがあって、平気でそれが当たり前かのように「合唱」を書いたという解釈。だから簡単に歌えるものじゃないのは解ってる だそうです。「第九 合唱」のほんとうのところを教えてもらった感です。
そう教えられて歌うと、できないけど少しはそれに近くなるから不思議。曲想も新しい理解ができてきて、内側からのってくるからおもしろい。僕だけじゃなく、合唱団がですよ。4,5回第九でステージに立ったことのある先輩が「こんな風に教えられたのは初めて。質があがるの解るよな。」と感想をもらしてた。 さすがマエストロということでしょうか。
冷静になると、「今日できても、本番ではできない。元に戻っちゃうよな。」が団員の中での感想。それでも前進。
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ラ・ボエームのレクチャー講座 | トップ | 不安・憤懣 »
最新の画像もっと見る

4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (けやきのびび)
2013-12-03 10:34:38
本当に1日のマエストロ稽古後はくたくたでした。
でも流石、何度も繰り返すのに、緊張感は途切れず、興味深いエピソードをはさんでくれるので、練習時間があっという間に終わってしまいました…。
オケが入っても臆することなく、マエストロにやり過ぎ♪~と言われるくらい、歌いあげたいなぁ。
がんぱりましょうね♪♪
返信する
あんなにつかれるとは ()
2013-12-03 12:40:53
けやきのびび さん こんにちは。初コメントだよね?
先日はほんとに疲れた。歌ってあんなに疲れさせられるとはです。疲れてる団員をあそこまでひっぱていくテクニックはさすがマエストロですね。感心。
でも、やればやるほど、教えられれば教えられるほど「難しい」と思えてきます。満点じゃなく、70点あたりを狙って歌いましょう。その方がいい合唱になるよね。
返信する
4、5回第9の舞台を踏んでる先輩! (hiromi)
2018-06-27 20:18:17
ブログを読み進める度に第9の奥深さを感じますが、第9は歌うリピーターの多さもそれを物語っている気がします。同じ曲でも一緒に歌うメンバーやソリスト・指揮者のバリエーションで無限に楽しめるんでしょうね。(それはどの楽曲でも同じでしょうが、第9は群を抜いて繰り返し上演され我々日本人の親しみやすい曲になっていますね。)
返信する
いいとこ掴んでると思います。 ()
2018-06-27 21:32:48
hiromiさん 実に正しい。書いてることその通りだと思います。
「次はどんな?」「今度こそあそこを上手く」そういう思いが尾を引くんですよ。
指揮者にしたって、ソリストにしたって、プロであれ、アマであれ合唱団にもそれぞれに思い出が残る曲なんですよ。そこが「第九が秘めてる精神性」なんでしょうね。
今は歌いたいと思ってないんですが、「どこどこで合唱団作るみたいだよ」と聞かされるとムズムズしちゃう。一度経験した人はみなそうだと思います。
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

第九に挑戦」カテゴリの最新記事