サンデルさんがトランプ支持者と反トランプ支持者を両方集めて討論させている番組を見た。最初はお互い激しく言い合っていたが、意見の中身を掘り下げて議論していくと、お互いに納得できることが増えていく様子が見て取れた。特にトランプ派はどうだというマスコミと同じ意見を言う人は批判され、支持している人の意見が必ずしも社会を分断させる為に極端なことを言っている訳では無い事が分かっていくのだった。アメリカの不景気などの不満について、トランプに対する期待の懸け方と、これまでの政策への不満などが素直に投票行動に表れたということのようだ。
最終的には分断させているのは、マスコミなどの極端な対立構図にあるということのようだ。そのようなものしか見ないアメリカ人そのものにも問題があるという指摘もあった。いやいや、日本だって十分そんな感じなんだが。
しかしこの放送は日本のもので、こんな議論をちゃんと見るのは日本人だけだ、という意見もあった。思わず笑ってしまったが、確かにサンデルさんの人気でこんな番組を作ろうなんて国が他に無いのは残念なことかもしれない。
しかしながらアメリカ人そのものが、議論をするうえではお互いを大切にするということも見て取れた訳だ。支持しているそのものの考えは変わらないまでも、友好的に議論を続けることは出来ると参加者皆が握手やハグを交わして終了していた。日本人にこれが出来るか? そういう疑問の方が大きい気がした。日本には、やはりサンデルさんはまだ居ないのかもしれない。