ジョン・フォード監督と The Sons Of The Pioneers (1)
前回"ブルーグラスとザ・サンズ・オブ・ザ・パイオニアズ"と題して載せたので、もう少しパイオニアズのことを書きたくて・・・のことです。 The Sons Of The Pioneers はグループとしても各個人としても西部劇映画にたくさん出演しています。調べたことはないですがちょくちょく見かけます。西部劇映画が廃れてしまった現代ではこうしたことは忘れ去られています・・・西部劇の神様的存在だったジョン・フォード監督の作品にも出てきます。そこで、今回はジョン・フォード監督とパイオニアズの出逢うきっかけは何だったのか・・・といったテーマ。
フォード監督にはジョン・フォード一家ともいわれる出演映画に気心が知れた俳優さんを使う傾向があったことが知られています。それについてはまた別途採りあげるとして、今回そのフォード一家の一員だったハリー・ケリー・ジュニア(上記右の写真)の回想録に出てくるエピソードからフォードとザ・サンズ・オブ・ザ・パイオニアズの出逢いを知ることができます。私も知らなかったので思わず目が点になりました(smile)
ハリー・ケリーjr. は父親のハリー・ケリーが大昔のフォード西部劇の主演に多く起用された縁で、フォードはその息子に目をかけてジュニアを引き立てて自分の映画に多用したんですね。Jr.の方は大スターとは言えず、どっちかといえば地味な脇役俳優。
さて、この本には映画「幌馬車」制作の項で西部に関する歌を多く作って有名だったスタン・ジョーンという人が出てきます。
いきさつ・・・1949(昭和24)年製作の「幌馬車」はモルモン教徒の幌馬車隊が極悪非道な悪漢一家に牛耳られるところをカウボーイの二人(ベン・ジョンソンとハリーケリージュニア)が立ち上がって救う・・・みたいなストーリーの西部劇小品。
この映画の撮影中にハリー・ケリーJr.はずっと年上の友人ジョージ・オブライエン(John Ford制作のサイレント映画「アイアン・ホース」で主演を務めた)から 重要な人物が訪ねてきているから会いに来い・・・との電話をもらいます。ハリー・ケリーJr.がジョージの家を訪ねると、その重要な人物というのがスタン・ジョーンズ・・・あの有名な西部調の唄 ” Ghost Riders In The Sky ” を作った人でした。 スタンはアメリカ西部中を限りなく渡り歩きながら開拓者、ガンファイター、アメリカのカウボーイのことを歌った歌を数多く書いてきた人物だと説明されています。
ジョージ・オブライエンはきっとフォードはスタン・ジョーンズの Western song が気に入るだろうと思って紹介します。スタンはフォードの前で " Gohst Riders In The Sky ” をギター弾き語りして聴かせます。フォードはすっかり気に入り、映画のバックに使いたいので何曲か書いてくれ・・・とスタン・ジョーンズに依頼します。
因みに、この本の中で ” Ghost Riders In The Sky ” を最初にレコーディングしたのはバール・アイヴスだったが、大当たりしたレコードはバンドリーダー兼歌手のヴォーン・モンローのものだった・・・と書いてあります。この曲 今でも色々な歌手に歌われる名曲なので調べてみる価値あり・・・かなあ。
トップの集合写真は The Sons of The Pioneers のメンバーに囲まれて中心にいるのがスタン・ジョーンズ、右はハリー・ケリーJr.。 中の二枚はハリー・ケリーJr.の回想録そして「幌馬車」のDVDです。
次回に続く
しばらくしたら7/29のところに戻す予定です
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