西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

小紀行 (筑後 久留米城を訪ねて)

2013年04月30日 | 歴史はロマン…九州の歴史を中心に
 筑後 久留米城を訪ねて

(平成25年)4/28(日)、29(みどりの日)は連休。 28日はとてもいい天気だった、近いけれどなかなか行く機会がない久留米に行ってみた。JR久留米駅で降りて筑後川の方に歩いていくと20分くらいのところに久留米城(別名 篠山城)がある、今では久留米が有馬氏21万石の城下町だったことを表わす唯一の名残りともいえるものになっています。 現在は高石垣で囲まれた本丸しか残っていませんが なかなか立派な石垣群です、本丸内には有馬記念館という歴代藩主に関する展示場があって久留米の歴史についてビデオ上映があったりしていました。係りの人と色々話をしていたら久留米城の古地図をくださいました・・・・それを見るとかなり大規模なお城だったようで、現在のブリジストン工場(タイヤ)と久留米大学医学部は全部城内に位置しているようで 堀がほとんど埋められたことが分かります。

写真を散策ガイドのパンフレット通りに行くと  トップの写真はつつじが咲いた本丸入り口左にある石垣です。
次の2枚は本丸入り口をはさんで左側の大きな堀と高石垣 そして右側の小さな堀と石垣です
 
城内に入ると石垣が何段かあっていずれもしっかりした石組みで風格があります。 久留米城は戦乱に巻き込まれた経験のない( 天下分け目の関が原合戦以降の )近世城郭です。 城内には有馬氏以前に豊臣秀吉からこの地を与えられて最初に城を築いた毛利秀包(ひでかね)公を祭った小早川神社というほんとに小さな小社がありました、毛利秀包さんはキリシタン大名でもあったらしく、祠(ほこら)の扉に×印の十字が彫ってありました。西国の雄 毛利元就の末子だったそうで 関ヶ原で西軍についたため失脚したと書いてありましたが、まさに栄枯盛衰は紙一重、時の運というところでしょう・・・・・こんなことは今の時代も変わらないと思います。 
 
城内には色々沢山の記念碑が建っていますが、久留米出身の有名な画家 青木 繁の碑がありました。 
お城は筑後川のほとりにあるので本丸から川と筑後平野を見渡すことが出来ますし、久留米大学医学部と病院もみえます。
     
石垣以外に遺構はないですが本丸だけでも8つの櫓があって(天守閣はなかったそうです)明治初期に撮ったという古写真に写っています
  
連休だけれど久留米城は静かでした、お城を出て久留米大学沿いを市街地の方に歩いてみましたが城下町という趣きは全くというほどありません、途中に武家屋敷の遺構として長屋門がありました(写真)・・・・・他に、競馬の有馬記念というのがここの藩主末裔と関係があること、作家の故 有馬頼義(よりちか)さんがここの殿様の直系であること等を知りました。 歩き回って疲れたけれど有意義な1日だった、 29日は仕事

<ひとりごと> 
昔2年間 久留米から近い鳥栖市(佐賀県)に住んでいたことがある、その頃の久留米大学より大きく立派な建物になっていた。私が整形外科医として駆け出しの頃に鹿児島で同期だったM君がここのICU(集中治療室)に入院しているのを知って見舞いに行ったことがある。
私が国家試験に合格した時にM君は研修先の東北仙台から祝福のハガキをくれた、その時はとても嬉しくM君の優しさをいつまでも覚えていた。私と似たような経緯で遅れて医師になったM君だったけれど 何か悩みがあったのかパラコートを飲んでのこと・・・・・生きていたら優秀な内科医になっていたはず・・・・・久留米城から大学病院を眺めながらアンパンマンそっくりで人なつっこい顔をしたM君のことを想った。
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ジョージ・ジョーンズ 亡くなる

2013年04月28日 | 懐かしのカントリースター
 ジョージ・ジョーンズが亡くなった
 
ジョージ・ジョーンズが亡くなったという知らせに接しました。 カントリーミュージックを長く聴いてきた人達には残念な知らせです・・・・・ジョージのようにキャリアが長い人は ”彼のいつの時代が好き ” ということがあるかも知れません。 初期の頃の元気いっぱいな角刈りジョージの時代~年齢を重ねて枯淡の味わいに達した時代・・・・・いずれにもそれなりのよさがあって聴く人の好みがあることでしょう。
ジョージについては改めて別な日に採りあげたいと思います・・・・・写真は若い頃のジョージ・ジョーンズ、ラウンダーレコード社が原盤を借りて出したレコードからのものです/font>
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アメリカ西部の本

2013年04月18日 | 西部劇の本
  
ワイルド・ウェスト物語   
著者: 海野 弘  リブロポート発刊 1982(昭和57)年

開拓期のアメリカ西部を知るのに実に面白い本で 列車の中などの移動中に読むことが多い私なんかにとっては時間を忘れさせてくれますし、第一 肩がこらないな。 著者の海野 弘さんの ”あとがき ” にはこうあります 「 西部劇ファンであり、カントリー・ソングのファンであった少年時代の夢からこの本が生まれた・・・・・少年時代の夢というのは根強いもので、果てしない荒野をずっと馬で走ってゆく光景にはいつも魅せられてしまう・・・・・ワイルド・ウェストの歴史の面白さは、とてつもない自然とそこに生きる人間の個性的な生き方が克明に記録されていることである・・・・・悪漢や、泥棒、娼婦 はては牛や馬までもが、みんな主役で、生き生きと登場してくる 」 とのことです。 私がこの本を買った時からずいぶん年月がたってしまったので 今では古本でしか手に入らないかもしれないですが興味がある人で見つけたら絶対おススメですよ・・・・・このような本を見たあとに西部劇映画を見たり、カントリー&ウェスタン音楽を聴いたりするとそれらが数倍面白く感じるはずなんですね。写真は本のカバー表裏、カバーをとるとビリー・ザ・キッドの実存のネガ写真みたいなのが載っているっ・・・てわけ

目次をあげて、本の ”あとがき ” から大体の趣旨・・・・()内が著者の趣旨・・・・を感得すると著者の情熱がいっぱいです!

1. 荒野の哀愁( ワイルド・ウェスト全体の見取図を与えるための項、西部とはまず空間の問題なので 大まかに地理が頭に入っていなければならない )・・・・・山と川を越えて/ 馬の道、牛の道/ ワイルド・ウェストの時代 

2. ワイルド・ウェスト物語( ここでは映画にまつわる話が比較的多い )・・・・・カウボーイ・ハットをかぶれ西部がみえる/ ワイアット・アープの西部地図/ アメリカ式じゃじゃ馬馴らし/ 絵を描くカウボーイ/ 西部の<さすらい草>/ デンバーでシナのドラゴンを見た/ 銀色に角輝く牛/ カウボーイのカメラマン 

3. ワイルド・ウェストの酒場( ワイルド・ウェストでは人々の交流の場として酒場がいかに重要であったかあらためて感じさせられた )・・・・・西部では酒場もさすらう/ 月光のウィスキーを飲んだか/ サルーンの灯は向こう岸だ/ ロイ判事酒場で開廷す 

4. アメリカン・フォーク・アート( ワイルド・ウェストだけでなく、19世紀以前からのアメリカのフォーク・アート全般に触れている )・・・・・カントリーのスタイルで/ アーリー・アメリカン・サイン

5. 西部群盗伝( 1860~70年代、1880~90年代、20世紀初頭という三つの時代をそれぞれ代表するギャングをとりあげた )・・・・・ジェームズ&ヤンガーボーイズ/ ダルトン・ギャング/ ワイルド・バンチ


ちょこちょこと内容を追加紹介しようと思います

”絵を描くカウボーイ ” という項目で 西部がまさに失われようとした時代に 西部の忘れがたい光景を描き残してくれた二人の画家チャールズ・ラッセルとフレデリック・レミントンのことが載せられています。 著者によると、ラッセルは若くして西部に来てカウボーイとして働き、合間に絵を描いた。一方、レミントンはニューヨークで正統の美術教育を受けて西部にやってきた-とあります。 別な項目ではトム・リーという画家のことが述べられていて彼の2枚の絵が載せられています( 画題にロングホーンとスタンピード=牛群の暴走 とあります )
  ・・・・・私的にはこの3人には興味を魅かれました
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大好きなカントリーソング ー7- ” Cowboy's Heaven ”

2013年04月10日 | 大好きなカントリーソング
 
Cowboy's Heaven
カントリーソングというよりは Cowboy Song ( Cowboy Hymn ともいえる )といった方がいいです。日本では Cowboy Song に興味を持っている人の外にはほとんど聴かれることはない歌かも知れません、しかも相当に昔の歌だから日本でレコードになったことがあるかどうかも.....?
私はカウボーイ ソングに興味をもって集めていた頃にアメリカ盤のオムニバスレコードで初めて聴きました。ジーン・オートリー( 1907~1998年 テキサス州出身 ) がギターだけでヨーデルを入れて歌っているものでしたが、なぜかとっても魅かれる曲で テープにとって歌詞を書きとってはひとり口ずさみ、今でも時々歌ってみることがあります。 ジーン・オートリーの歌は多分にイメージとしての Cowboy Song ( アメリカ西部をロマンチックなものと美化しての )ではありますが それでも素晴らしいと思う。 その後 色々なカウボーイ系歌手も歌っているのを知ったり、歌詞もいくらか違っているものがあるのに出逢ったりしました、とても好きなカウボーイ・ソングのひとつです。 写真と歌詞の訳は後日に


Cowboy's Heaven
 
Tonight I'm a tierd weary cowboy  
I’ve been in the saddle all day
Seaching the hills and the valleys
For cattle that strayed away

Old paint is tired leg weary
His feet are broken and sore
But someday our work will be over
And we'll ride on that other shore

Laying wrapped up in my blanket
Looking straight up at the sky  
Watcing the stars bright and twinkling  
Away up there on high

Seems sometimes maybe they see me 
And maybe they understand 
For they may be the soul of cowpunchers 
Gone to the promised land  
    
When I get way up there yonder
I'll whistle softly and low 
And my old paint horse will come running 
From a passing cloud pasture I know

I'll give him a handful of sugar
And watch him say thanks with his eyes 
I'm out and then we'll be ready 
To report to the ranch boss on high 

歌詞はもっとつづきますが省略


<ひとりごと>
当直の日。
今日は誕生日.....夜 あれこれ昔のことを振り返える、亡き両親のあと姉弟が先立って、お互いの誕生日にはいつもメールをやりとりしていた姉、弟のそれがなくなったことがやはり淋しい。
博多では誘ったり誘われたりしてお酒を飲んだ飲み友達も少なくなって だんだん自分の世界が狭くなっていくようで残念な気持ちだ、時の流れだから仕方ないかな。
ウン、これではいけない.....西部劇と Country&Western Music は自分の楽しみ、楽しみながらあと10年は健康で元気に仕事できるように、Cowboy Rides Again!!
 

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新作西部劇「ジャンゴ(繋がれざる者)」を見た

2013年04月07日 | 西部劇映画
 ジャンゴ (繋がれざる者)

3/12日曜日に久し振りの新作西部劇ということで見に行った「ジャンゴ(繋がれざる者)」でした。
なんともおぞましい映画だった。 ”おぞましい ” と表現したのは暴力、残酷がいっぱいで 映画全体にドロドロした危険性みたいな雰囲気があるのです。 正直言って西部劇ではない-と感じました、強いて言うならマカロニ ウェスタン的要素が濃厚な劇画調映画とでも言った方がよさそう。やたらと人が撃たれて死ぬし、登場人物もほとんどが普通の人という感じがない者たちばかりで、見た後の爽快感とか情緒が全く残らない残酷趣味の”西部劇もどき”で、昔のジョン・フォード監督やジョン・ウェインが見たらさぞ憤慨して嘆くだろうな-というのが私の感想です。


南北戦争の2年前・・・・という時代設定。 主人公のジャンゴは鎖に繋がれた奴隷でしたが、ある時ドイツ人の歯医者あがりの賞金稼ぎキング・シュルツにお尋ね者の兄弟を知らないかとたずねられ、知っていると答えて解放されます。キングの助手として同行するようになり銃の手ほどきを受けて自らも賞金稼ぎになっていきます。ジャンゴには奴隷として別な場所に売り払われた妻がいてどうしても探し出したい-という望みがあったのでした。前半はキングと2人で賞金稼ぎで生きるテキサス州が舞台、後半は妻が捕らわれているというミシシッピ州の農園が舞台。大農園の主人ムッシュ・キャンデイは何とも偏屈なおぞましい人物でレオナルド・デカプリオが演じている。

ミシシッピ州というのは西部劇の舞台には似つかわしくないところで昔の西部劇にまず出てくることはないのですが、今回の映画では奴隷州としての舞台設定が必要だったのでしょう。キングとジャンゴには紆余曲折あってムッシュ・キャンディ一味に殺されかかったりするのですが(結局キングは撃たれて亡くなります)最後にはジャンゴは妻を取り返すことができて農園主の御殿を焼き払い2人して去っていきます

でも時代状況からすると黒人である2人にはこの先 どこにも安住の地はなくて、きっとまともには生きていけないのだろうな-という感覚が残ります。ハッピーエンドの感覚が残らないのは悲しいものです

<ちょっと気付いたこと>
・南北戦争の2年前というのにジャンゴは黒いサングラスをかけたりしている??・・・・・その当時にこんなものあったのかなあ
・主人公のジャンゴという名前だけでもマカロニウェスタン的です、昔の正統派アメリカ製西部劇にはない名前でしょう
・酒場のシーンでジャンゴの隣に居合わせた客と話すシーンがありますが、それが往年のマカロニ ウェスタンスター フランコ・ネロ(特別出演)だそうです 
・ドイツ出身の元歯医者で賞金稼ぎのキング・シュルツはアメリカ西部で有名だった実在の gun man ドク・ホリデー(彼も歯医者だった)を意識しての役??
・映画ではずいぶんと汚い英語が使われているようで 、ニガー(黒人の蔑称)という語が当たり前のように出てきます。当時の黒人奴隷は虐げられているはずで ジャンゴにはもっとオドオドした感じがありそうなもので初めから堂々とした態度の黒人はいなかったと思われますが・・・・・・そこら辺は映画なんでしょう。  なんだか寝た子を起こすようでアメリカの恥部をさらけ出すような作りで 見る人によってはイヤな感覚になるでしょうね
・馬に乗ったジャンゴをみた街の人が ”黒人が馬に乗っているぞ!” と叫ぶ場面など見ると私達は初めて黒人が馬に乗ることは禁止されていたんだ-と気付きます

奴隷時代のアメリカ黒人の悲惨さなどは映画ではtaboo(触れてはいけないこと)だったでしょうからびっくりで、ちょっと危険性も感じます。
写真は本屋さんに置いてあったパンフレットからのもの

もう情緒豊かなアメリカ西部劇は期待する方が無理なんでしょう・・・・・・・ああ、昔のまともな西部劇が見たくなったなあ
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ハンク・ウィリアムズ関連

2013年04月01日 | ハンク・ウィリアムスを歌う
 
Hank Williams と同時代、同世代が歌う Hank's Songs      
ドイツ盤CD Bear Family Records LC-5197 Hank Williams / Writer To Legend

Part 1 : The Songwriter Songs That Hank Wrote, But Never Recorded(作ったが自分ではレコーディングしなかった歌)
(1)Roscoe Hankins・・・・・・ (I'm Praying For The Day When))Peace Will Come * 「ハンク・ウィリアムス物語」には Pee Wee King に売ったと出てくる歌です 
(2)Braxton Shooford・・・・・ Rocki' Chair Daddy *
(3)Rome Johnson・・・・・ If Did't Love You
(4)Red Sovine ・・・・You're Barking Up The Wrong Tree Now *
(5)Jimmie Davis・・・・ Forever Is A Long, Long Time *
(6)Curley Williams・・・・ Honey, Do You Love Me, Huh *
(7)George Morgan・・・・ A Stranger In The Night (全くG.Morgan スタイル)
(8)Little Jimmy Dickens・・・・ I Wish You Didn't Love Me So Much *
(9)Carl Smith・・・・ Me And My Broken Heart *
(10)Big Bill Lister・・・・ The Little House We Built (Just O'er The Hill) *
(11)Jimmie Davis・・・・ Bayou Pon Pon * Cajun Country スタイルの面白い曲
(12)Ray Price・・・・ I Lost The Only Love I Knew *
(13)Big Bill Lister・・・・ Countrified *
(14)Molly O'day・・・・ On The Evening Train *
(15)Red Kirk・・・・ Never Been So Lonesome *
(16)Kitty Wells・・・・ My Cold, Cold Heart Is Melted Now・・・・・”Your Cheatin' Heart ” と全く同じメロディで ”Cold, Cold Heart ”はもう溶けちゃったわよ・・・・と歌うキティ・ウェルズ・・・なんだか可愛い感じ

Part 2 : The Legend Hank Williams Tributes(ハンクに捧げる歌)
(17)Jimmy Swan・・・・・The Last Letter(歌と語り)
(18)Marvin Rainwater・・・・・Heart's Hall Of Fame (歌と語り)
(19)Arthur'Guitar Boogie'Smith・・・・・In Memory Of Hank Williams・・・・ハンクの ”I Saw The Light ” を挿入して語りだけ
(19)Johnnie & Jack・・・・・Hank Williams Will Live Forever (淋しげなドーブローギターをフューチャーしての歌)
(21)Jimmie Logsdon・・・・・Hank Williams Sings The Blues No More (ハンク スタイルの伴奏で歌だけ)
(22)Jimmie Skinner・・・・・Singing Teacher In Heaven (単音のエレキ・マンドリンを伴奏にとても渋~い歌声の唄)
(23)Ernest Tubb・・・・・・・・Hank, It Will Never Be The Same Without You (歌と語り)
(24)Riley Crabtree・・・・・When Hank Williams Met Jimmie Rodgers (歌だけ)
(25)Denver Duke & Jeferey Null・・・・Hank Williams, The Alabama Boy (まるで女性2人のデュエットのように聴こえますが男性のデュオ)
(26)The Cochran Brothers・・・・・・Two Blue Singing Stars(ハンク・ウィリアムスタイプの伴奏で歌う男性デュオ)
     
Bonus Tracks     
(27)Rex Griffin・・・・・Lovesick Blues(1939年録音とあり、ハンクが参考にしたと思われる録音で貴重)
(28)Mystery Bonus Track


このCDはさすがはドイツの Bear Family Records 社だなあと思わせる作りです。 所属レーベルを超えているし、アメリカだと色々問題が出て来てカントリーの本場だとはいっても ”訴訟王国アメリカ ” でもありますからとても成し得ない企画ではないでしょうか・・・・・??  ハンク・ウィリアムスに興味を持っている人達にとっては大変な恵みなんですけど・・・・・アメリカにはかゆいところに手の届くファン向けの細やかさがないですからドイツの企画力にはかなわない-と感じます。
今回のCDは1枚物としては内容が豊富で、たくさんの歌手が出てきますし 中には初めて聞く名前の歌手もいます。 歌手全員の写真とそのハンクとの関連について-も載せてありますし、ハンクと一緒に写った写真などもたくさん載っています(写真はジミー・デイヴィスとカール・スミスとハンク)。
 
サウンドは今時のものではありません、ハンクと同時代の音楽ですからスティールギター、フィドル(カントリースタイルのバイオリン)が入ったガチガチの純カントリーですが Hank Williams に深い関心を持っている人には超面白いCDだと思いますよ。
私見ですが、ハンク的な唄でハンク自身が歌ったら映えただろうなと思う曲の後に*印を付けました・・・・・・・・・入っている Booklet の中から ”このCDを企画した趣旨 ” を訳して載せておくにとどめたいと思います。

「 ハンク・ウィリアムスの短い歌手生命を通じてひとつの常なる要素としていえるものに 彼が多産のソングライターだったということがあげられます。 演奏旅行から帰ると歌のいっぱい詰まったノートを持ち帰ってくるのが常でした。うわさ好きの人達が主張するように 多分その中のいくつかは他の誰かから買い取った唄であったでしょう。しかし実際はハンクには歌を買いとる必要などなかったのです、なぜならハンク自身の中から次から次に湧き出てくるようにして歌が出来てきたからです。 ハンクは自分のためにとっておく歌と誰かに売ってしまってもいい歌とを上手く仕分けする術を心得ていました。 Alanna Nash という人に語ったチェット・アトキンスの想い出によると、ハンクはオープリーの控え室にいる人達に向かって立たずんでは、”歌を作ったんだ、聴いてくれないか-” と言っては ”気に入ったかい? ” とたずねて、みんなが納得すると彼は上機嫌になったものですよ・・・・。 ハンクは当時のスター達に唄をもちかけて 彼等が ”いい歌だね、ハンク、次のセッションで使わせてくれないか?” というと、”君向きの歌じゃないよ、自分で歌うよ ” と言っていたものです・・・・・・とのこと。」

さて、終わりに日本発売の本「 ハンク・ウィリアムズ物語 」 の最後の方に音楽評論家 島田 耕さん作成の ”ハンク・ウィリアムズに捧げる歌 ” が23曲載っていますが、そのうちの8曲がこのCDに入っています。
それと、このCDに出てくる ”Little ” Jimmy Dickens とか Ray Price とか Marvin Rainwater なんて人達が現在も健在で歌っていることを思うと凄いことなんだなぁと思いますね( smile )

今年の博多の桜は満開の期間が長いようで、散りつつもまだ花盛りの桜木もたくさんです
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