西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

懐かしのカントリー&ウェスタン ー228ー (キャル・スミス 1 )

2013年10月31日 | 懐かしのカントリースター
 
Cal Smith (1)
米国盤 Kapp Records KS-3608  Cal Smith Sings
(1)I Come Home A Drinkkin' (2)Ballad Of Forty Dollars (3)Margie's At The Lincoln Park Inn (4)Life Of The Party Charlie (5)When Two Words Collide (6)At The Sight Of You (7)It Takes Me All Night Long (8)Darling, You Know I Wouldn't Lie (9)She's Lookin' Better By The Minute (10)I Don't Get No Better Without You (11)Old Faithful

キャル・スミスが亡くなりました、とても渋~いカントリー歌手でしたが本物でしたね( 1932~2013年10月10日 オクラホマ州出身 )。
アーネスト・タブにかわいがられてタブのバンド The Texas Troubadours の一員として主に1960年代を中心に在籍し、その後独立して地味ではあったのですが彼の歌にはいぶし銀のような魅力があったと思います。私のこのレコードは地方の小さなレコード店の片隅に段ボール箱に入った50枚くらいの輸入盤のゴミ箱セールのようなのがあってたまたま出逢ったものです。ジョニー・キャッシュのSUNレコード時代の黒いLPレコードと一緒にあったのでよく覚えています・・・・・もう35年くらい前のことなのにね。
その時はキャッシュは知っていたけれどキャル・スミスのことは全く知りませんでした、でもジャケットを見て直感でカントリーのレコードだとわかって買ったのです、裏ジャケットの写真も参考になります。2枚とも400円くらいでした、キャル・スミス盤はジャケット左上の Kapp というマークのところに無造作に穴がほがしてあって廉価盤にしての販売だったのです。当時はなぜジャケットに穴をほがしたり角をカットしたりしてあるのかわかりませんでした・・・・・一定期間過ぎて売れ残ったような正規盤をそんなふうにして廉価にして売られたんですね、だから中身は新品です。

内容的には全般に歯切れのよいエレキギターに加えてスティール・ギターとピアノが入っているものが多いですがキャル・スミスの歌がとっても渋い歌声なのでいかにもカントリーを聴いているという気分にさせてくれます。
この人のカントリーは1、2回聴いただけではよさが解らないかも知れません(私自身が聴いた経験からなんですけど・・・)が回を重ねて聴いていくほどにその魅力が増してくる-というスルメ型だと私は思っています。 彼のバラッドがいいですが、アップテンポの曲でも決してロック的にはならないんです・・・・やはりアーネスト・タブのところで鍛えられた賜物でしょうか。 徒弟制度みたいにボスのもとで修行して巣立ったような人というのは本来のカントリーらしさの線を決してはずしませんね・・・・その辺のところが地味であっても音に信頼感があります、このキャル・スミスは大好き。
ところで、往年のカントリー歌手 Carl Smith と名前が似ていてどうも紛らわしいですが、キャル・スミスはカール・スミスが好きだったらしんですね・・・・それで似たような名前を名乗ったんでしょうかね? 裏ジャケットに載っているキャルの5枚のアルバムに出逢ったら買おうと長年思っていましたが、その後2枚に出逢っただけになっています。CDもなかなか見かけません、でも私はやっぱりレコードが好き。ちなみにこのレコードではバラッドの(8)Darling, You Know I Would't Lie と、メル・ティリス作の(11)Old Faithful という曲が好み。

Kapp レコードのジャケットというのはとてもしっかりした作りになっているのも印象的でした。何だか自分だけの楽しみを披露しているだけのような記事になりましたが、いいたいのは ” キャル・スミスの歌はカントリーらしいカントリーだ ” ということなのです
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南阿蘇のカントリーゴールド ( 旅はいつもおひとりさま )

2013年10月21日 | つれづれに
   
第25回 南阿蘇カントリーゴールド

朝早く起きて博多から新幹線で熊本~豊肥線JR九州横断特急で立野まで~南阿蘇鉄道(旧 高森線)へ乗り継いで行ってきましたカントリーゴールド。
近年は行く前からワクワクするような気持ちが湧いてこず、今回もそうでしたが 思い切って参加・・・・現場について Country Music の流れる雰囲気にひたりながら一日中ボーッとしていると ああやっぱり来てよかったな-という気分になるんですね・・・・天気もまずまずでした。

広大な阿蘇の原っぱの中でビールを飲みながら幾人かの旧知の人達に逢って話をしてまた帰っていく・・・・・そんなことの繰り返しだけど 人には終日何も考えずボーッと過ごす時間は必要だなぁ-とつくづく思いました(写真はシャトルバスを降りてすぐ見えた朽ち果てたようなログハウス)。

アメリカからは Robyn Young( 往年のカントリースター歌手 Faron Young の息子 ) 、Anita Cochran 、Daryle Sigletary 、 Aaron Tippin といった当世人気のカントリーシンガーがお披露目。 最近のカントリー事情に疎い私はもっぱらお酒を飲みながら聴き流すだけでしたが・・・・・さすがに本場のカントリーです、素晴らしい!!

カントリーゴールドに来た時はいつも何か記念に買います、今回はワッペン3つにCDショップで「 Slim Whitman Country Classic 」 なるCDを買いました。 来演しているカントリー歌手のCDを選ばなかったのはちょっと申し訳ない気がしたけれど 最近亡くなったスリム・ホイットマンのCDの方に食指が動いてしまいました( 今日来ている当世カントリー歌手達とは全くタイプが違っている人です )・・・・仕方ないなぁ。
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つれづれに(伊勢神宮の式年遷宮)

2013年10月10日 | つれづれに
先日テレビを見ていたら伊勢神宮の神主さん達が大勢で神様のお引越しをしている姿が映っていた、20年毎の行事で、新しく社殿を造りかえるために神様をお移しする行事だという。 なんでも第1回遷宮が690年持統天皇の時で今回の平成25年が第62回目のお移しとのこと・・・・・見ていて何となく愉快な気持ちになった、おとぎ話のような行事だけれど ”この国に生まれてよかったな ” という気分。

私の家は先祖代々神道なので 冠婚葬祭は全て神式だったので何かのお祭りごとがある時は小さい時から神主さんの榊(さかき)でお祓いを受けてきた身なので神主さんにはおなじみで、興味深く見ていました。

神主さんの衣装というのは衣冠束帯( いかんそくたい )とか烏帽子直垂( えぼしひたたれ )なので太刀でも帯びたらすぐ鎌倉時代人だなぁ-といつも思っていました。 母の3年忌に神主さんを呼んでお祭りしてもらった時、初老の小さい人でしたが烏帽子直垂姿になかなか威厳があって立派だな・・・・・と思ったものです。 車の運転が下手のようで車を出してあげた時に後部座席に神式のお祭り道具一式のほかにゴルフバッグが置いてあったので ”ゴルフをなさるんですか? ” ときいたら ”ハイ、今時は神主もゴルフをするんです ” とのこと・・・・・・・先ほど神妙に祝詞(のりと)を挙げていた姿の人がゴルフ、どうもすぐには結びつかなくて・・・・神主とゴルフ smile
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ベア・ファミリー レコード物語 3

2013年10月10日 | カントリー&ウェスタンの本

Bear Family Records 物語 (3)

前回の続き……

Walter: あなたは1950~1960年代のドイツの歌手についてもたくさんのLPレコードを出していますがそれはどういう理由からなんですか?

Richard: ほとんど何もレコードが出されなかったたといっていい人達ばかりなんです。入手できるレコードは色々な歌手が入ったオムニバスレコードばかりで、Bill Haley の例で申し上げたようにいつも同じ曲ばっかり入っているようなものだったんですね。私は古いものが好きでしたので幾人かのよい歌手のソロLPレコードを出したり、よい歌手を集めたオムニバスレコードも出し始めたのです。それらは最初の数年は売れ行きがよかったですよ。現在は売れ行きは止まってしまいましたがドイツのオールディーズ音楽は年に数枚のLPは出し続けるつもりです・・・・・ほんとはもっと出したいのですがね。 私たちはドイツでのこの種の膨大な数の音源リストを持っているんですよ。

Walter: レコード販売のことばかり聴きましたが、mail order(通信販売)カタログのことについても何か話してください

Richard: まず第一に、通信販売カタログがなかったら正規の流通経路によらないこのレコード販売業は成功しなかったと思います。スタート時は数百人の顧客でしたが、現在は世界中から約8000人ものファンが私たちのところから買ってくれているんですよ( 恐らく2013年の今はもっと大きなファンがいると思われます )。あなたもご存知のように、私たちは世界中のカントリー&ロックンロールの膨大な通販カタログを持っています。もちろん販売のほとんどを占めているという意味ではありませんが、選択の巾では私たちのところが最大であると自負しています。
私はこの事業を始めた時から幅広い範囲のレコードをストックしておきたいといつも切望していました。過去10年間でそれは上手くいったことが判ったのですが、それは 以前も申し上げましたように、各種のレコードを選択できるように幅広い在庫を持つこと、しかも全ての注文にたいして迅速に届けることをモットーとすること、読みづらいペーパー束式リストではなくて少なくとも年に2回の増補版を出すようなペイパーブック形式のカタログを発行すること・・・・・・などがその根拠になっていると信じています。

Walter: 今日は有難う、ベアファミリーレコードが次の10年に向かって成功することを祈っています。(・・・・以上でした)
  
<私のひと言>
私的には Bear Family Records 社の仕事というのは ”他人のふんどしで相撲をとる ” 的ではあるんですが はじめはコレクター向けであったかもしれないですが、音楽好きの人が望む痒いところに手の届く丁寧な制作姿勢が世界的に評価されてきた結果でしょうし、一般の音楽愛好家にとっても評価されるようになった-と思っています。おかげで本場アメリカのCDなども詳細なデータを載せるようになった気がします・・・・・未だにバラバラ感の否めない Hank Williams の Total な曲集なども ベアファミリーにまかせたらいいものが出来ると思うんですけどね・・・・・ 
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ベア・ファミリー レコード物語 2

2013年10月06日 | カントリー&ウェスタンの本
 
Bear Family Records 物語 (2)

前回からの続き( この辺のところに創立者 Richard Weize 氏の真髄があるようです )、()カッコで私の補足を入れました・・・・・・・

Walter Fuchs: なぜこれ( メジャーレコード会社から音源をリースして出したレコード制作販売業 )が成功したとお思いですか?

Richard Weize: たくさんの重要な要因があると思います。例えば、Bear Family Records はメジャーレコード会社から出された1950,60年代のカントリー、ロックンロール、ロカビリーミュージックの音源を お金を出して借り受けてレコードを出した初めてのコレクター向けのレコードレーベルだと信じています。 長い間廃盤になっていたレコード、あるいはレコーディングされたものの一度も発売されなかったものを レコードコレクターが持っているような45回転シングル盤や78回転SPレコードからダビングして手に入れる-というのではなくて 良質な状態で手に入れる ということには何かしら新鮮味がありました。 人々は良好な音質、盤質と私のレコード制作への労力、努力、注意深い編集に対して満足してくれました。
コレクターといわれる人達もジャケットに記した豊富なレコーディング情報を評価してくれたと思っています。経験を積むにつれてよりよい作品にすることができました。

失なわれた音源テープや情報について私たちがメジャーレコード会社とやりとりしたことについては皆さんには信じてもらえないようなことがあります。しかし、粘り強く交渉すればするほど確かな素材が得られましたし、時にはレコードを出せるようになるまで2、3年かかったなんてこともありました( あくまでも正確な情報を載せたいという粘りでしょうね )。 例えば、所有者から音源テープが見つけられない-と返答があった場合に 初めは実際に持っていないのだろうと信じていました。それならと、音源テープがないというその曲が以前他の国でライセンスをもらって初めて出されていないかどうか当ってみたりしました。こんなことはホントに簡単なことではないんですよ。

Marvin Rainwater ( 残念ながら最近亡くなりました )のある音源を要請したときに ”音源の所持なし ”との答えが返ってきました。 ところが、会社のある人物を介してみると確かに所持していることが判って遂には手に入れることが出来た-なんてことがあったんです。ある時などはあとで彼らのファイルシステムを知って驚いたんですが、”Rainwater ”という項目のファイルをちょっと見て調べなきゃならない-というだけでマスターテープの存在を常に否定する人がいることに気づいたんです、しかもその事に対してその人は全く意に介していないんですから。
( ”ったくしょうがねえなぁ ” というニュアンスでしょうか・・・・・smile、 担当者が探すのを面倒くさがって適当に ”ない ” と返答したというようなニュアンスでしょうか? ここら辺は大雑把なアメリカ人と厳密なドイツ人の気質の違いのやりとりみたいで笑えるところかなあ・・・・smile )

私はヨーロッパにある他のコレクターレーベルでは音源テープがないとわかると早くからあきらめてしまっていることを知っています、でも私は違う。私の感覚では第一に自分自身が満足するためにレコードを出すことであって、二番目には自分が好きなものだけを出す-そして同時に、レコードが売れようが売れまいが気にしない製作方針にあります。言い換えれば 私は第一級のものを作りたいし、それを市場に出したいだけなんですよ。幸いなことにほとんどのレコードが十分に採算がとれましたし、そうでなかったのは少数です。それ以外のものにも利点がありました。

私は今まで出した中で最高のLPレコードのひとつは Anita Carter( BFX-15004 ) のアルバムだと思っています、しかしそれは商業的にはずっとうまく行っていません。私達が出しているレコードのもう一つの大切な点は、レコードをもっと魅力的にするためにジャケット表紙にたくさんのお金をかける努力をしたことです。とてもいい写真なのに状態がよくなくて 他にこれといった良い写真が見つけられない時はお金をかけてその良い写真を修復するようにします。

私の一番むちゃな制作計画( crazy project と表現 )は14枚のLPレコードと小冊子からなる the Lefty Frizzell box set でした。それを作るのに調査、写真修復、フルカラーのジャケットなどに大変な資金を費やしました。 恐らく将来的にみても絶対採算が採れないでしょう( Richard Weize は別の記事で6000セット売れないと元がとれない、30年はかかる・・・・と吐露しています、CD時代になってるからなおさらね )。しかし、Lefty Frizzell はポピュラーミュージックの中ではもっとも人々( 私はどっちかというと同業のミュージシャンに? と思うのですが・・・・)に影響を与えた歌手ですからやる必要があったのです。
それに、Charlie Records( イギリスのコレクターレーベル ) がリリースした Sun-box set に載っている Colin Escott のような人達から ”Box-set 物が評価されると新しいスタンダードとして確立されるよ ” といったコメントを貰うのはいい気分なんです。  でも一方で次のようなことも認めない訳にはいきません。 ロイ・オービソンのレコードリリースの例なんですが、よい仕事だとはいえませんでした。 ロイ・オービソンのRCAレコードでのレコーディングが全部で6曲であると私に教えてくれたいわゆる専門家という人の言を信じて急いでリリースしたんですが、後で7曲目のレコーディングがあることが判ったのです。そこで後になって私達はその曲をコンピレーションレコード( 色々な歌手が入っているオムニバスレコードのこと ) に追加したんです、それしか方法がありませんでした( こんなところに 完璧を期したかったのにミスして悔しいといったドイツ魂がうかがえるところかなぁ )。

私はオリジナルLPをそのままというんじゃなくて それに追加トラックを加えて出したいと考えていました。しかし、そんなことをしたらファーストアルバム(オリジナル)を買った全てのロイ・オービソン ファンはだまされた-と感じるでしょうね、なぜって たった数曲の追加曲を入手したいがために再度レコードを買うはめになるからです。私は思うんですが、コレクターの人達というのは長年だまされ続けてきました、たった1、2曲のためにLPを買わなければならないのですからね。メジャーレコード会社は手をかえ品を替えして同じ曲を何度も何度も出していましたからね。そんな事情を知っているもんですから 1970年代終わりに私達が出した Bill Haley-Box の理由が次のような経緯にあるというわけです・・・・・すなわち、ドイツMCAレコードは14枚のビル・ヘイリーのLPを発売していて、約200曲含まれているんですが、ビルがMCAで行なった102回のレコーディングでの丁度70曲を手に入れるためには14枚全部のLPを買わなければならなかったのです。そこで私達はコレクターたちがビル・ヘイリーのMCA録音全曲を5枚のLPにまとめて一挙に入手できるようにひとまとめの BOX-set にして出したというわけです。

もうひとつ忘れてはいけないこと、販売の助けにもなったことなんですが、アルバム群に心よくライナーノートを書いてくれた Charles Wolfe、 Rich Kienzle 、Bob Allan、 Colin Escott、 Hank Davis、 Ronnie Pugh、 Martin Hawkins といった人達の存在です・・・・・全ての専門家達が我々の企画にたくさんの時間をかけてくれましたので感謝の言葉もありません。また、Diethold Leu、 Don Roy、 John Beecher、 Bob Pinson 、Manfred Guenther、 Josef Fimpel 等いつも協力してくれたコレクター達そして書く時に情報を手助けしてくれ、中には深夜にもかかわらず電話で情報を知らせてくれたような人もいて 多くの人達に感謝してもししたりないくらいです・・・・・・以下次回に続く

<私のひとこと>
ベアファミリーの中心になるスタッフ写真を見るとみんなヒッピーみたいな格好してますが どうしてどうして大変な愛好家たちのようです。カタログには各スタッフ紹介のほか アメリカの ”ワシントンポスト ”や ”テネシアン ”といった新聞が Bear Family Records のことを採りあげた記事も載っています。 そこにも Richards Weize 氏のコメントが載っていて忌憚のない意見を述べていますので別の機会に訳したいと思っています。
トップ写真のレコードは私が初めて買ったBear Family のレコード「 Rex Allen Sings Boney Kneed Hairy Legged Cowboy Songs 」で以前載せています
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