西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

LP ハンク・スノウ物語

2014年12月13日 | ハンク・スノウ
 
 
ハンク・スノウ物語のLPレコード
日本盤 RCA-Victor SHP-5590~1 This Is My Story / Hank Snow  (米国盤: LSP-6014e) 
 
ハンク・スノウ物語 その1 Narration by Hank Snow with Background Music :(1)A Fool Such As I (2)結婚の誓い(Marriage Vow) (3)オール・フェイスフル(Ole Faithful) (4)古い十字架(The Old Rugged Cross ) (5)97年型の大破 (Wreck Of The Old 97) (6)心の烙印(Brand On My Heart) (7)因われのカウボーイ(Prison Cowboy) (8)ブルー・ベルベット・バンド(The Blue Velvet Band)  
 
ハンク・スノウ物語 その2  Narration by Hank Snow with the voice of(声の出演) : ハンク・ウィリアムス, レッド・フォーレー,  ロッド・ブラスフィールド,  ジョー・B・エリオット, フランク・クレメント, ジミー・ロジャース夫人, グラント・ターナー,  A.H.ジョセフ, ジミー・ロジャース・スノウ 
Back ground Music: Marriage Vow, I'm Movin' On, The Only Rose, My Mother, I Don't Hurt Anymore, Silver Bell, The Rhumba Boogie, I Don't Hurt Silver Bell, The Rhumba Boogie, I Don't Hurt Anymore, Marriage The Rhumba Boogie, I Don't Hurt Anymore, Marriage Vow, Beyond Understanding, I'm Movin' On 
 
ハンク・スノウ ゴールデン・ヒット 
A面・・・・(1)I'm Movin' On (2)A Fool Such As I (3)I Don't Hurt Anymore Hank Snow(涙もかれて) (4)I've Been Everywhere(どこへでも行ってやろう) (5)I've Cried A Mile (悲しみの1マイル) (6)Miller's Cave (7)The Golden Rocket 

B面・・・・(8)I Went To Your Wedding(涙のワルツ) (9)Yello Roses (黄色いバラ) (10)Let Me Go Lover (炎のワルツ) (11)The Blue Velvet Band (12)I'll Tell The World That I Love You (天下晴れてのアイ・ラブ・ユー) (13)Brand On My Heart(心の烙印) (14)The Rhumba Boogie

 
平成26年(2016)も押し迫って今年最後のレコードに何を採りあげようかな・・・・・と考えていましたが、結局は私の大好きな Hank Snow に落ち着いたのでした。 
このアルバムはとっても感慨深いもので、ジャケットのよさとハンク自身の語りと歌でつづられる貴重な音源になっています。日本盤が出された時(1967=昭和42年)は高校生だったので全く小遣い銭がなくてレコード店で見るだけで買えず、後年になって輸入盤の中古を買ったのが先でした。そんな頃って シングル盤レコードをやっと買えるくらいの時代ですから2枚組LPレコードなんてもう ”高嶺の花 ” もいいとこです。それに、ビートルズ、べンチャーズ、アメリカンフォーク(ブラザーズフォー、PPMなど)などがポピュラーな時代ですから田舎の学生でカントリー&ウェスタンなんか聴いている人は周囲にはほぼ皆無。    
ずっと後になって日本盤が中古で買えたのですが、その時は嬉しかったものです。このレコードのようにジャケットを見ているだけでそそられるような物って今の時代のCDでさえなかなかお目にはかかれないと思っています。 

さて、1枚目のA面では我がハンクは自分のヒット曲がスチールギター、生ギターなどの演奏でバックに流れる中自分の来し方を語っていく構成になっています。自らの古い音源や録音風景の披露、 ”Wreck Of The Old '97(97年型の大破)”の録音では途中でハンクが吹き出して笑い続けて録音にならなかったりした失敗風景がそのまま披露されていたりして面白いです。
 
1枚目B面では自分とかかわりのあった重要な人物、カントリー歌手などとの会話(ハンク・ウィリアムスがスノウを紹介して会話を交わす・・・など)、息子のジミー・ロジャース・スノウも出てきます。 
 
2枚目のA、B面はハンクのアメリカで成功したヒット曲のほかカナダ時代の古い曲も数曲あって、カナダ時代の曲ではジミー・ロジャースばりのブルーヨーデルを歌っています・・・・初めて聴くと ”ハンク・スノウがヨーデルを ”・・・・・と新鮮な驚きを感じられるものです。 ドイツのベア・ファミリーが出している Hank Snow 全集(Box set で5巻ある)にこのレコードの内容が入っていたかどうかは未確認 
 
半分は語りで通されるアルバムなのでしょっちゅう聴くようなレコードではありませんが、Hank Snow が好きな人は一度は聴いてみるレコードかなと思います。なお、アルバム中には貴重な写真がいっぱい載せられています (平成26=2014年12月31日 記す)
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スマイリー・ベイツ ハンク・スノウを歌う

2014年12月10日 | ハンク・スノウ
 
 
Smiley Bates ハンク・スノウを歌う 
カナダ盤 Diamond Records PC-0017 Smiley Sings Hank Snow 
(1)Rhumba Boogie (2)Marriage Vow (3)The Gold Rush Is Over (4)Hobo Bill's Last Ride (5)Conscience I'm Guilty (6)Spanish Fireball (7)The Gal Who Invented Kissing (8)Beggar To A King (9)Ladies Man (10)The Last Ride (11)Married By The Bible, Divorced By The Law (12)The Golden Rocket 
 
今回はちょっとマニアックなレコードです・・・・といってもハンク・スノウ()大好き人間の私にとっては Hank Snow が亡くなって以来ずっと誰れかハンクに捧げるようなアルバムを出している人がいないかなーと探し続けていた結果やっと見つけたものなんですね。アメリカの歌手にはとうとういなくて(探し切れなかっただけかも知れないですが、いなければあれだけの歌手に・・・・とちょっと不満です)お隣のカナダのカントリー歌手に何人かいるようで、このスマイリー・ベイツというカナダのベテランカントリー歌手のものが唯一買えたものでした。 
 
カナダ出身のハンク・スノウとウィルフ・カーター(アメリカでは別名モンタナ・スリムとしても有名だった人)は往年のカナダ カントリー歌手達にとっても一目置かれていた存在だったようなんですね。今日のレコードには何の解説も書かれていないので詳細は別の機会に譲りたいと思いますが、このアルバムを手に入れて以来 Smiley Bates という歌手に興味をもって数枚LPレコードをアメリカの中古レコード屋さんから買いました。 
 
スマイリー・ベイツはギターの腕前にも自信を持っているようでギターアルバムも出しています。カントリーギターはこうでなくちゃね、アルバート・リーみたいな超早弾きギターなど聴いてもカントリーという感じがしないんだよなぁ、カントリーにはやはり雰囲気というものが大事で、どんなにテクニックが素晴らしくても雰囲気を感じなければカントリーギターとしては失格と思っています。このアルバムに出てくる生ギターは素晴らしい。 バックコーラスなしの歌はまぎれもない枯れたカントリーボイスで、恐らく彼自身が弾いていると思われるハンク・スノウ スタイルの生ギターがじゃんじゃん出てきますし、スティールギター、ピアノによる純カントリースタイルです。渋くて僕は大好きなスタイルのカントリー、いいなあ。 
1983(昭和58)年カナダ発売のレコードでした、ハンク・スノウも喜んでいることでしょう・・・・興味があれば You Tube にあるかもしれませんので検索されたらいいかと思います、なぜか私のパソコンではYou Tube は全く見ることができなくて私自身はその方面は情報なしです。  
こんな人もいますよ、という情報提供だけの記事になりました 
平成26(2014)年 記す
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つれづれに()

2014年01月24日 | ハンク・スノウ
心の琴線に触れるカントリーソング

英国盤 RCA Records PL-43349 Country Music Hall Of Fame / Hank Snow
(1)Nobody's Child (2)Beggar To A King (3)The Governor's Hand (4)Get On My Love Train (5)My Filipino Rose (6)The Glory Land March (7)Somewhere Someone Is Waiting For You (8)Friend (9)You're Wondering Why (10)The Blind Boy (11)What More Can I Say (12)Tears In The Trade Winds (13)He Dropped The World In My Hands (14)Poor Little Jimmie (15)Down At The Pawn Shop (16)What Then (17)Crashing, Rolling Thunder In My Mind (18)Wild Flower (19)Listen (20)Who's Been Here Since I've Been Gone

鹿児島のカントリー好きの友人K君が自らのホームページに書いているのを見た。 
Karen Young というイギリスのポピュラー歌手がカントリーの名曲を歌っているレコードアルバムをネットで見つけて・・・・・・”My Elusive Dreams”、”Bonaparte' Retreat]”、”Send Me The Pillow That You Dream On”などの曲が入っていたので興味を持ったので買ったという。でもそれらを差し置いて気に入った曲が ”Nobody's Child ” というあまり聴かれない曲だった-とのこと。 これは私が大好きだった(いまでも一番好きな)ハンク・スノウの初期の歌で本人も2回ほど吹き込みもある曲です。 捨てられた目の見えない子供が自分は誰の子供? と問う悲しい内容の歌です。ちょっと誰れでもは採りあげそうもないテーマの曲ですが、ハンク・スノウ自身は小さい頃に虐待を受けた経験もある不幸な時代を過ごしたことがあるので採りあげたのかもしれない-と私なりに推測しています。哀愁のあるメロディの上に悲しい内容なのでこうした内容の歌はアメリカ人には好まれないのかも知れません・・・・・地味な存在の曲になっていますがK君が言っているように心に沁みる曲です。 

この曲は他の歌手が歌ってイギリスでヒットしたことがあるそうなのですが、カレン・ヤングさんがハンク・スノウの歌を直接聴いたことがあるのかは判かりませんが胸を打つ切なくなるような歌で、ハンク・スノウ自身の歌も隠れた名唱だと私は思っていました。トップの写真はハンクが1979(昭和54)年に Country Music Hall Of Fame に選ばれた時にイギリスで出された(1980年発売)LPアルバムです。 本場アメリカで特に記念レコードは出されなかったと思いますがイギリスで出されたというのが驚きです・・・・・しかも、入っている20曲が全てといっていいほど普段聴くことのない曲なのです。”I'm Movin' On ”、”A Fool Such As I ”、”I Don't Hurt Anymore ”などのいつも出てくるヒット曲などは全くありません・・・・・意図的に外してある感じで、ハンク・スノウを本当に好きな人達向けに作ったといった趣きがあります。 Hank Snow 大好きの私は以前中古レコード屋さんで見つけた時に一目惚れで買ってしまいました・・・・CDになっているのかは不明ですがなって欲しいもの。 1曲目にK君が気に入ったという ”Nobody's Child ” が入っているのが何だか偶然のようで・・・・・後日解説を訳して載せます・・・・・続く
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懐かしのカントリー&ウェスタン -155-(ハンク・スノウ 4)

2010年11月23日 | ハンク・スノウ
 Hank Snow (5)
米国盤 Camden Records CAS-2160 My Early Country Favorites

(1)Sunny Side Of The Mountain (2)With This Broken Heart Of Mine (3)Bluer Than Blue (4)Rose Of The Rio (5)The Days Are Long, I'm Weary (6)I'll Tell The World That I Love You (7)Blue Ranger (8)The Galveston Rose (9)When That Someone You Love Does't Love You (10)You Played Love On The Strings Of My Heart


私が今でも一番好きなカントリー歌手としてあげているハンク・スノウ(1914~1999年 カナダのノヴァ・スコシア州出身)の初期録音を集めた1967(昭和43)年発売のLPレコードです・・・・・私は1971(昭和46)年頃に買って聴いた時すごく感銘を受けて気に入りのレコードの1枚になりました。まさにハンクの ”My Early Country Favorites ”のタイトルに偽りのない内容のものです。

前回 ”大好きなカントリーソング ” で話題にしたハンクのギター弾き語り曲 ” Sunny Side Of The Mountain ”を1曲目に 全曲ともまさに哀愁のカントリーソングといっていいくらいの初期 Hank Snow の独特の世界を展開してくれます。(2)With This Broken Heart Of Mine は哀愁たっぷりのスティールギターの伴奏と歯切れのよいベースリズムに載って歌うスノウの歌にしびれます・・・・ハンク自身が弾く生ギターのリズムギターもしっかりと聴かれます。(3)Bluer Than Blue はくすんだような音色のスティールギターにハンクのギター、ブルーヨーデルを入れて気だるいブルースを歌う・・・・・今時はとても聴かれないような雰囲気の歌だと思います( steel guitar が秀逸)。
(4)Rose Of The Rio は軽快な中に何故かハンクの歌には哀愁があります・・・・・最後の方でジミー・ロジャースばりのブルーヨーデルを入れています。(5)The Days Are Long, I'm Weary これも気だるそうなジミー・ロジャース調のブルースで、途中チラと相づちをうつような語りを入れたヨーデル入りの歌・・・・・J・ロジャースの信奉者としての特徴が出ている曲。

(6)I'll Tell The World That I Love You はハンク自身ギターの弾き語り・・・・・ギターの名手だけに歯切れのよいリズムを刻んで軽快に歌い飛ばしていきます・・・・・こんなギターを弾きながら歌うスタイルも今の時代には聴かれないものと思います。(7)Blue Ranger は初期ハンクのテーマソングになったこともあるというブルージーな哀愁たっぷりのスティールギターがなんとも素晴らしい曲です・・・・ほとんど単音で高度なテクニックは使っていないのになんとも素敵な響きでスノウの歌を引き立てています。(8)The Galveston Rose もハンクのギター弾き語り・・・・それも単なるダウンーアップのリズムの刻み方ではなくてアクセントの入った独特の breaking 入りなのでブルーヨーデルの歌と相俟ってナイスフィーリングです

(9)When That Someone You Love Doesn't Love You これも哀愁たっぷりのスティールギターにハンクの生ギターだけですが素朴な感じがいっぱいのカントリーバラッド曲、最後の方で入れるブルーヨーデルが素敵でいやがうえにも曲のよさを増幅しています。(10)You Played Love On The Strings Of My Heart 歯切れのよいスティールギターにのって軽快なアップテンポに歌い飛ばしてゆくスノウの歌が最高!!

・・・・・・・・ハンク・スノウの歌の特徴は舌の運びが滑らかなので聴いていてとても気持ちがよく、哀愁のある歌であっても一種爽快な余韻が残る感じを受けます、特に初期カナダ時代のハンクの曲群については スノウがアメリカでの成功のきっかけになった1950(昭和25)年の大ヒット曲 ”I'm Movin' On ”以降の曲群とはどこか違っているような印象を受けます、ヒット曲等とは無関係の・・・・・ひと言で云うと超素朴な Country Song かな・・・・今の季節(秋)によく合います。

カナダ時代のハンクのCD全曲集がドイツの Bear Family Records 社から出されたのでこのレコードが単発のCDとして出ることはないかも知れませんが古いものなので廉価盤CDとして出るといいなあ・・・・というのが私の本音です。
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懐かしのカントリー & ウェスタン 75 [ ハンク・スノウ (3)]

2009年12月06日 | ハンク・スノウ
Hank Snow (3) 
カナダ盤 Camden CAL-2235 Somewhere Along Life's Hightway

(1)Somewhere Along Life's Highway (1947) (2)I Knew That We'd Meet Again (1947) (3)Out On That Open Range (1947) (4)The Drunkard's Son (1945) (5)Ridin' Along Singin' A Song (1944) (6)Only A Rose From My Mother's Grave (1944) (7)Heading Home (1944) (8)You Broke The Chain That Held Our Hearts (1944) (9)The Soldier's Last Letter (1944) (10)Just Across The Bridge Of Gold (1943)


ハンク・スノウ(1914~1999年 カナダのノヴァ・スコシア州出身)は恐らくかつての日本のカントリー・ミュージック ファンをこれほど魅了した人はないであろう-というくらい偉大なカントリー歌手でした。今はこの Hank Snow を知らないという人も多くなりました( 同じように西部劇スターだったジョン・ウェインを知らないという人も多くなりました・・・) 時代の流れだから仕方ないです・・・。
調べてみるとカナダ出身のハンク・スノウがアメリカでの成功を夢見て苦闘の時代を重ねて1950(昭和25)年に ”I'm Movin' On ” の大ヒットで成功をおさめたのが彼36才の時というのですからいかに下積み時代が長かったかがわかります。 デビューレコーディングが1936(昭和11)年カナダビクターでの ”Prisoned Cowboy ” と ”Lonesome Blue Yodel” という曲だといわれていますからアメリカでスターとしての地位を確立するのに14年もかかったことになります。
しかもアメリカで成功する以前のカナダ時代に100曲以上の曲をレコーディングしているのですから驚きます・・・・・・数ある米ビクターの廉価盤 Camden Records ではその時代の曲を聴くことができました。 出世したあとからの曲は出身地のカナダではアメリカと同時にレコードが出ていたようなんですが、廉価盤 Camden Records の中にはハンクに敬意を表してなのか-初期カナダ時代のものだからということなのか-アメリカとは違った自国だけのジャケットを使っているものが3枚ほどあります・・・・・これはその中のひとつです。 ハンクの顔を載せずにカナダの風景を使ったジャケットがかえって新鮮な感じがして Good な趣きです。

カナダ時代の特徴として内容的にはミディアムテンポの どちらかというと哀愁のある曲が多くてハンク独特の曲群の世界を形成しているように感じます。今ではハンク・スノウの生涯の全曲はドイツの Bear Family Records 社が大部のCD-Box セットを6つも出しているので まとめて聴くことが出来るようになっています。 私も歌詞が全て載っているということでカナダ時代のものを集めたCD-Box を買ってみました・・・・・素晴らしい企画で、まだハンク・スノウも存命中でしたのできっと本人も嬉しかっただろうな-と想像します。
CDのボックス物はそれはそれで素晴らしいですね・・・・・それでも私が実際に聴くのはいつもレコードです。CDボックスは何となく聴きません・・・・・なぜか不思議、LPレコードは10~12曲しか入っていませんが よくしたものでひと区切りにはこれくらいの曲数が丁度よいんです。  ところでこのレコードの内容は・・・・・・

(1)Somewhere Along Life's Highway のフィドルとスティールギターを伴っての何ともいえない寂びょう感の漂ったムードはどうでしょう・・・・・私はハンクの初期名唱のひとつだと思っています
(2)I Knew That We'd Meet Again は語りを入れたミディアムの佳曲で、これも好きだなあ  (3)Out On That Open Range は素朴なフィドルが活躍する西部調のアップテンポ曲でハンクの早口の歌も本領発揮・・・・・・・あとは(10)Just Across The Bridge Of Gold までミディアムテンポの曲が続く、てな具合・・・・全て私が生まれる以前の歌の数々・・・・昔の歌は(昔の人たちと言うべきか)ロマンチックですね。
どの曲も素朴なスティールギターが入って 時にくすんだようなフィドルを伴います。ほぼ全曲にハンク自身が弾くリズムギターが聴かれます・・・・・歌っている本人のギターが聴こえるというのはいいね。
僕はこれからハンク・スノウの若い頃のヒルビリー~カントリーに触れてみたいという人がいたら文句なしに Bear Family Records の「 Hank Snow The Yodeling Ranger・・・・The Canadian Years 1936-1947 」( BCD 15587 )をすすめます。解説 Book と全曲の歌詞付きCD5枚セット・・・・・若々しいハンク・スノウの歌、時にジミー・ロジャース流のヨーデルも歌っていますし、音も良くてカントリー本来の素朴な響きがここに詰まっています。

1年前の今頃(2008年12月14日)書いた記事を1年遅れで公開することとなりました・・・・・本日(今年12/6)新たに聴いてみましたがやっぱりいい・・・・今の季節に合う気がして
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懐かしのカントリー & ウェスタン 74 [ ハンク・スノウ (2)]

2008年12月14日 | ハンク・スノウ
Hank Snow (2) 
米国盤 Camden CXS-9009 (e)  The Wreck Of The Old 97 (2枚組)

Side 1・・・・(1)The Wreck Of The Old 97 (2)The Southern Cannonball (3)Lonesome Whistle (4)Waiting For A Train (5)Travelin' Blues
Side 2・・・・(6)El Paso (7)Spanish Fire Ball (8)Sunny Side Of The Mountain (9) Roll Along Kentucky Moon
Side 3 ・・・・(10)The Last Ride (11)Somewhere Along Life's Highway (12)Poison Love (13)The Highest Bidder (14)I Went To Your Wedding
Side 4・・・・(15)Memories Are Made Of This (16)My Nova Scotia Home (17)The Blue Velvet Band (18)The Galveston Rose


僕は新旧を問わず今でもハンク・スノウ(1914~1999年カナダのノヴァ・スコシア州出身)を一番好きなカントリー歌手に挙げます。
彼のレコードはRCAビクター傘下の廉価レーベルCamden のものばかりで聴き始めたためにスノウの初期カナダでの下積み時代の曲がけっこう入っていて、つまりアメリカでの成功を確立した1950年のヒット曲 「I'm Movin' On」 以前のHank Snowを知ることができたのでした。カナダ時代のスノウの曲を聴いていなかったら恐らくここまで彼を好きになっていなかったかも知れないなと思っています

このレコードはもう30数年前の3月の寒い頃熊本に行った時にデパートの入り口でやっていた輸入盤セールでたった1枚買ったもの、2枚組で800円でその時の色々な状況も覚えているくらいに愛着のあるレコードになったのでした。
1曲目の”97年型の大破”などの爽快感は今の時代のカントリーでもめったに得られないものです。      
さて、解説を概訳してみると・・・・・・・・「少年時代から音楽好きだったとはいえハンク・スノウの若い頃は困難に満ちたものでした。家庭的に不幸で、12才で家を出て船員になり甲板で仲間のクルーを前に歌っていたのでした。その後も歌で生計を立てられるようになるまでにはさまざまな仕事(variety of odd jobs)を経験しなくてはならなかったのでした。こうした辛酸を経験した(hardships and frustrations)ことは彼が作るuniquely soulful qualityをもった詞、曲に部分的に表れています。
当時のClarence Eugene Snow(彼の実名)少年は2人の先達のレコードを聴いて音楽に興味を持ったのでした。ひとりは”The Wreck Of The Old 97(97年型の大破)”」を歌うVernon Dalhartで、彼のレコードを聴いて自分もギターを弾いて歌いたいと思ったそうですし、もうひとりはJimmie Rodgersで 彼のスタイルを聴いて歌手になる夢がゆるぎないものになったのでした(Rodgers was the greatest single influense on the young Snow と表現)。 今日においてさえ彼は必ずといっていいほどジミーの曲をショウで歌いますし、一人息子にもJimmie Rodgers Snow と名前を付けているくらい影響を受けているのです。

さて、このアルバムにはハンクの代表的なレパートリーが含まれています。「I'm Movin' On」以来のTrain song(汽車物)はスノウのトレードマークのひとつで、ここでもジミー・ロジャースの「The Southern Cannonball」、「汽車を待って」、「Travellin' Blues」の他 Hank Williams の「Lonesome Whistle(淋しき汽笛)」、スノウ自身の「The Last Ride」、ヴァーノン・ダルハートの「97年型の大破」を歌っています。
作詞作曲家としてのハンクの才能の豊かさも「The Highest Bidder」のほか カナダ時代の「My Nova Scotia Home」「Somewhere Along Life's Highway」「The Galveston Rose」「The Blue Velvet Band」等に現れています、カナダ時代の曲は今日あまり採り上げられませんが だからといってその価値は大きいものに違いないものです。
それから、ハンクのレパートリーにはheartfelt tales of unrequited love (報いられない恋)を歌ったものがあって(5)や(11)の他「Roll Along Kentucky Moon」 「I Went To Your Wedding」「 Poison Love」もそうした曲です。
歌以上にハンクのギターワークも見逃せないものです。彼の歌には自身で弾くギター(some of his fancy picking)が真に迫って聴かれますが、「Memories Are Made Of This」や「 Sunny Side Of The Mountain 」にその片鱗をうかがうことが出来ます。
さらにもうひとつのトレードマークにラテン調の曲があります、ここでは「Spanish Fire Ball」が代表に挙げてあります。 それにマーティ・ロビンスの「El Paso」などを加えてここに採り上げた18曲は super selections fashoning the musical personality of Hank Snow といえるものです。」・・・・・・・・といったことが述べられています。

僕は初期のカナダ時代の歌を聴いて ”なるほどなあ”・・・・ と納得のゆく歌の上手さと他のカントリー歌手には感じたことがない何ともいえない "ある雰囲気" を感じます(カナダのカントリー歌手に共通する何かと言うべきか?)。
カナダ時代の曲の大半は" Melancholy" という言葉で表現してもいいかも知れませんがその曲群がなかなかの魅力を持っているのがわかりますし、ひいてはアメリカでの成功につながっていると確信できるものを持っています 。
ヨーデルを歌っていた若い頃からアメリカでの活躍までをトータルに収めたこのアルバムは自分にとってはどのアルバムよりもVery Bestと呼べるものになっています。「懐かしのカントリー&ウェスタン(19)」も参照して下さい。
もし僕がレコード会社のプロデューサーだったとしたらこのレコードをそのままCD化するけどなあ・・・・・いつも出ているようなハンクのBest集よりもずっと魅力的と思うけどなあ・・・・・・・
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懐かしのカントリー&ウェスタン 19 [ ハンク・スノウ(1) ]

2007年11月24日 | ハンク・スノウ

Hank Snow (1)
米国盤 Camden Records CAL-836  The Old And Great Songs  HANK SNOW

(1)My Blue River Rose (2)Brand On My Heart (3)In Memory Of You Dear Old Pal (4)Within This Broken Heart Of Mine (5)Down Where The Dark Waters Flow (6)The Blue Velvet Band (7)My Sweet Texas Blue Bonnet Queen (8)You Broke The Chain That Held Our Hearts (9)The Texas Cowboy (10)Let's Pretend (11)Wanderin' On (12)We'll Never Say Goodbye, Just So Long
 

この1964( 昭和39 )年発売のRCA-Victorレコード傘下の Camden Records 廉価盤は1950( 昭和25 )年の大ヒット曲  ” I'm Movin' On ”  以降のハンク・スノウ(1914~1999年カナダのノヴァ・スコシア州出身 )しか知らなかった私に大変なショックというか 感激を与えてくれたレコードでした。というのはこのLP( 後年 中古で買いました )に入っている全ての曲が スノウがまだ下積みのカナダ時代に録音したもので、全てにスノウ自身が弾く生ギターが聴かれ、哀愁をおびたくすんだような音色のスティールギターがフィーチャーされてまさに ”哀愁のカントリー・ソング ” ともいうべきアルバムだったからです。

(1)My Blue River Rose、(2)Brand On My Heart、(4)With This Broken Heart Of Mine、(10)Let's Pretend、(12)We'll Never Say Goodbye, Just So Long のしっとりしたミディアムテンポの曲は本当にハンクの歌の上手さを思い知らされるような良さが横溢しています。 駆けてくる馬のひずめの音の効果音を入れ、短い語りのあとギターを弾きながら歌う(6)The Blue Velvet Band などは単純な曲なのにハンクの若々しい声と歌の上手さとヨーデルがとてもよい雰囲気を作り出していて魅力的でした。ハンク・スノウがヨーデルを歌うのを聴いたのもこれが初めてでびっくりしたものです。
 
でももっと驚いたのは(7)My Sweet Texas Blue Bonnet Queen でした。何と素晴らしいギターの弾き語りでしょう・・・僕がこれまで聴いた数多くのカントリー歌手の中でこのようなスタイルで間奏のギターブレイクを入れているのは僕が知っている限りはもうハンクひとりだけです。” When the western sun is sinking, and the moon creep through the sky~ ” と歌うこの唄の雰囲気にすっかり魅了されて僕はもう完全にハンク・スノウの熱烈なファンになったのでした(私のカントリーネームもハンクとしました)。
ジャケットの裏ライナーノートには、このLPレコードがハンクのアメリカでの成功の陰には100曲以上のカナダ時代の録音があることを知って、より古い時代のハンクを知りたくなった熱心なファンから突き上げられる形で出されたものだ・・・というようなことと、ハンクの苦しかった生い立ちについても少し述べられています。
ハンク・スノウのカナダ時代の曲を聴くことはその後のハンクのカントリーを知るには欠かせない気がいたします。
 
現在ドイツの Bear Family Records 社がその時代の集大成としての詳しいCDーBox とほかに1枚もののCDを出しているようです。 1999(平成11)年にハンク・スノウが亡くなった時、仕事中の私に鹿児島のカントリー好きの友人K君が「 ハンク・スノウが死んだよ 」と電話してきました・・・その夜に聴いたのが このアルバムにある「 My Sweet Texas Blue Bonnet Queen 」、そして他に「 My Nova Scotia Home 」「 Somewhere Along Life's Highway 」 そしてクリス・クリストファーソン作の「 Why Me 」という曲でした。 まるで昨日のことのように思えます。
Hank Snow は1979(昭和54)年に COUNTRY MUSIC HALL OF FAME に選ばれています。今でも私の一番好きなカントリー歌手です・・・・

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