昨日(2019年12月4日)テレビを見ていたら衝撃的なニュースがテロップで流れた。アフガニスタンで長年にわたって医療活動などを継続していた中村 哲さん達が武装組織に襲われたという。その後中村さんは亡くなった・・・私はまだ医者になりたての頃に勤めていた鹿児島のT病院で中村さんに会ったことがある(目が合ってちょこんと挨拶しただけといった方がよい。 医局の応接椅子にポツンと腰掛けておられたのでその時はお客さんかな・・・くらいの認識しかなかった。小柄な人で寡黙な印象を受けた、後で婦長さんからペシャワール会での活動のことを聞かされてその人となりを知ったのだった。おそらく活動について趣旨と理解、協力をお願いするために来られていたのでしょう。あれから30年くらいは経つのではないかな・・・時折中村さんの活動を聞くことがあったがああまだ活動されているんだなあと頭が下がる思いをしたものだ。
このような献身的な方が銃弾に倒れるというのは残念な思いと同時に強い憤りを感じます。 私はイスラム過激派の活動がひどくなってからというものイスラム圏のことはイスラム圏の人たちが自ら解決するほかない、イスラム圏の人たちの自浄作用に期待するしかない・・・という思いを強くしてきました。特にイスラム教という宗教をかくれみのに銃の引き金を引くことだけを教えられるような非生産的なテロ活動はイスラム圏の人が自浄作用で抑えるしかないという思いに繋がっています。一朝一夕にこんな意見になったのではなく数えきれないくらいのテロ事件を見聞きしてきた結果です。
若い頃に見た「栄光への脱出」(ポール・ニューマン主演)というイスラエル建国の物語映画で初めてイスラエルとアラブの対立があることを知ったのですが、あれから一体何年たったのだろう・・・対立はなんら変わらないしむしろ拡散しているのを思うとイスラム教という宗教に中心的に携わる人たちの責任は大きいな・・・と思う次第。
中村さんのご冥福をお祈りいたします