Jim Eans (1)
米国盤 Rebel Records REB-1643 Jim Eans Bluegrass Ballads
(1)Where The Cool Waters Flow (2)Orchids Of Love (3)Just For You (4)The Legend Of The Girl On The Cliff (5)If I had My Life To Live Over (6)Sally's The Gal For Me (7)I'll Pretend It' Raining (8)Rose Garden Waltz (9)Sleeping Where The Roses Grow (10)Baby Blue Eyes (11)All The Good Times Are Past And Gone (12)Kentucky Bluegrass Angel
往年のブルーグラス歌手の中でもカントリーが歌える力量を持った人でした。 この1986(昭和61)年のアルバムはタイトルどうり Ballads に焦点を絞っているので歌唱力を要求されるものだと思いますが、ジム・イーンズの渋いボーカルがまさにぴったりで個人的には大好きなレコードです。
ジム・イーンズ( 1923~1995年バージニア州出身 )はかなりキャリアがあって レスター・フラット&アール・スクラッグスなどにも在籍してブルーグラスの王道を歩いてきた人ですが どっちかといえば地味で ボーカルに渋い味わい深さを持っているので Country Song を歌ってもとても似合います。
このアルバムには個人的にですが好きな曲があります・・・・・(8)Rose Garden Waltz と(11)All The Good Times Are Past And Gone ( 良き日々は過ぎて )の2曲で 聴いていて涙が出そうになるくらいよい雰囲気をもっていて大好き。 ”Rose Garden Waltz ” は実にきれいなワルツ曲で、丁寧なフィドル( カントリースタイルのバイオリン ) と生ギターのバック演奏を主にジムの渋~い歌声が際立つもので ブルーグラスではめったにこんなきれいなワルツ曲には出会えない・・・・・と思っています。
ビル・モンロー作の ” All The Good Times Are Past And Gone ” はたいていのブルーグラスバンドはアップテンポ気味に演奏して歌われますが、ここでのジムはきれいなフィドルとドーブローギターを伴って情緒豊かにスローテンポで歌っています、歌詞の内容からしたらスローテンポで歌う方が合うと思う・・・・・僕自身はこの曲のベスト名唱に入る-と思っています。 他にも(2)Orchids Of Love 、(3)Just For You 、(5)If I Had My Life To Live Over (この曲が一番 Jim Eans に合うタイプの曲のような気がする) (10)Baby Blue Eyes それにセイクレッド ソングの(9)Sleeping Where The Roses Grow などがスロー~ミディアムテンポの曲でジムの雰囲気に合うような気がします。 アルバム全体にバンジョーやマンドリンが活躍するタイプの曲は少ないですが フィドルとリードをとる生ギターがとてもきれいな音をだしていて個人的には好きなスタイルで、何といってもジム・イーンズの渋いボーカルを味わうためのアルバムで 聴くほどに味わい深くなるというスルメの味みたいなレコード。
全て1976~1979年の録音曲となっていて バックを務める演奏陣にもそんなに高名なブルーグラス畑の人はクレジットされていませんがそれでも Very Good feeling!! ブルーグラスもやはりボーカルが生命です・・・・・・・・・・Rebel Records というのはブルーグラス専門のような典型的なアメリカのマイナーレコード会社だったように思いますが今でもあるのかどうか-ちょっと判りません・・・・・
” Rose Garden Waltz ” と ” All The Good Times Are Past And Gone ” はいつ聴いてもいいなぁ・・・・・CDとして出ているようだったら是非欲しいな