米国盤 TBIRD 0008 CD Moon Mullican / I'll Sail My Ship Alone & Mister Honky Tonk Man
(1)I'll Sail My Ship Alone (2)Sweet Georgia Brown (3)Moon's Blues (4)Corinna Corinna (5)You Don't Have To Be A Baby To Cry (6)Mr. Teardrop (7)Love Don't Have A Guarantee (8)Columbus Stockade Blues (9)Lucky Me (10)You Don't Take It With You (11)Gamblin' Blackie (12)Old Pipeliner (Pipeliner Blues)//
(13)Mr. Honky Tonk Man (14)I Don't Live Anymore (15)Man In The Moon (16)I'm Just One Tear Away (17)Live And Let Live (18)I Ain't No Beatle (19)I Really Know What Lonesome Can Be (20)Worried Mind (21)Nobody's Darlin' But Mine (22)In The Blue Of The Night (23)Old Pals Are The Best Pals (24)I'm On My Way Home
今日月曜日(3/15)、仕事を終えて電車に乗るまでの間何か新しいカントリーのCDでも買いたいと思って天神のタワーレコードに寄った。新しい今時のカントリーを・・・・・と思っていたもののどんな音楽が入っているか不安で、予備知識不足もあってさっぱり判らなくて眺めるだけにとどめた。今までも他からの情報をもとに買ってみたけれど自分の好みに合わなくて何度も失敗しているから・・・・・カントリーのコーナーにあっても聴いてみると自分の感覚からはほとんどロックにしか思えないことが多くて・・・・といった経験がいっぱいなのでどうも臆病になってしまっている。自分では音にはかなり柔軟性を持っているつもりでも 近年は 「ン?これってカントリー??」 ということがあまりに多すぎて・・・・・何枚も自由に買えるわけではないから ”カントリーらしいカントリーを ”・・・・ということになるんで 選んでしまったのが結局このCD・・・・・自分でもなんだか苦笑してしまいました。 ”最新の~ ” を目指して買いに行ったのに 買ったCDの原盤が1966年発売のLPからのものなんですから。
以前LPからの解説を載せた往年のカントリースター「ムーン・マリカン」・・・・・僕はこの人の歌と Honky-tonk Piano Style がとても好きで このCDを見つけた時なんのためらいもなく”決定!”で買ってしまった。
Moon Mullican のキャリアを調べてみると King Records (1946~)、Coral Records(1958~)、Kapp Records(1962~1964)、Starday Records(1964~)、Spar Records(1966)、Musicor Records(1966 late) となっています・・・・・このCDに入っている2枚のレコードはムーン最晩年のものにあたるようで 以前ブログに載せた 「ムーン・マリカン物語」 の晩年の空白を埋めるものになっています・・・・私は初めて見ました。
内容は ムーンのピアノを目いっぱいフューチャーして他の演奏陣は目立たないバックに徹しているものばかりで色々なスタイルのムーンの歌を聴いて楽しむことが出来るようになっています。 ムーンの声は鼻に抜けるようなややハスキーなところがあるので聴きやすいと思います。バーボンないしはコーヒーでも飲みながら聴いていると酒場( saloon といったほうが似合うかも )のカウンターにでもいるような気分になってきます・・・・・1曲目の (1)I'll Sail My Ship Alone は何度も録音している彼のヒット曲で、いろいろな人がカヴァーしているようですが なんといっても Moon Mullican のものが一番合っているように思います。(3)Moon's Blues は 途中でセントルイス・ブルースのメロディをピアノで弾いたりしてなかなかよいムード。 (7)Love Don't Have A Guarantee のミディアムテンポのカントリー曲でなかなか素敵だ。 (8)Columbus Stockade Blues もピンピコはねるようなピアノがスイングして good 。(10)You Don't Take It With You もアップテンポにスイングする楽しい曲・・・・・というようなわけで1枚目のレコードに当たる(1)~(12)は充分に楽しめるものです。
さて2枚目のレコードに当たる(13)~(24)も似たようにバラエティに富んでいて アップテンポ曲では swing し、スローな曲ではピアノにムーンの歌のムードがよく合ってリラックスして聴くことができます・・・・・私は(19)I Really Know What Lonesome Can Be、(20)Worried Mind、(21)Nobody's Darlin' But Mine あたりが気に入りました・・・・・間奏のピアノのトレモロもカントリーで聴くと魅力的です。
このCDは あまりうるさくないカントリーを聴きたい人、レイドバックしたヒルビリーカントリーを楽しみたい人には合っているかもしれません