西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

「羅生門」と「雨月物語」

2019年05月19日 | 時代劇映画


女優の京マチ子さんが亡くなったとのことで代表作といわれている2作をDVDで見てみた......「羅生門」は1950(昭和25)年の公開でベネチア映画祭のグランプリをとった作品とのこと。
私はこの歳になって生まれて初めてこの映画を見た😵 正直なところよく分からない映画だった😖
時は平安時代、ある殺人をめぐって色んな人物が検非違使の前で証言していく......という話で その都度過去の出来事がフラッシュバックされて映される形式になっている。でも 一体何を言いたいのか最後まで解らなかった(^^)
ある映画対談で映画通だった故 5代目三遊亭圓楽(笑点の司会もやっていた馬顔の落語家)さんが" 「羅生門」は日本人好みではないですね、当時は興行的にもよくなかったはずです..."みたいなことを述べていたのを見たことがあるから今回映画を見てみて自分も同じことを感じたなぁ😳 外国で賞をとったから有名になったのかも知れないけど 娯楽作品ではないです...でも京マチ子さんの妖しい魅力と今では皆んな亡くなってしまった懐かしい俳優さん達を見ることができただけでも良かったかな......三船敏郎、志村喬、千秋 実、森雅之 皆んな名優だった。

「雨月物語」......これも輪をかけて解らない作品だった😵 江戸時代の上田秋成作の怪奇物語? 戦国時代が舞台の時代劇だけど陶芸を生業としている庶民層を中心としているから派手なチャンバラなんかはなし。京マチ子さんが出ていたからいいけどやはり娯楽作品とはいえないもの😳今の時代にはテンポも遅いしストーリーにのめり込むような感情移入できないなぁ😵見ていて退屈になり寝てしまいそうだった...こちらもああこんな俳優さんがいたなぁ だった。
まあ 自分の見方が浅いのかも知れないですが......

コメント

森 鴎外の「 阿部一族 」を見た

2019年02月16日 | 時代劇映画

時代劇映画 「 阿部一族 」 を見た
森鴎外の短編小説「阿部一族」を源にした時代劇映画をDVDで見た......厳密にいうと1995(平成7)年11月24日にテレビ放映されたテレビ時代劇なんですね。知らずに見逃していた作品😵
なかなか見応えのある時代劇でした......武士道を感じさせる時代劇が少ない中でこの作品は秀逸! 監督が深作欣二だし劇場公開版映画だったらよかったのにな......と悔やまれるもの。外国人にもこのような時代劇は日本独特のものとして好まれるのではないかな...という感じがするんですが?


時代劇が似合う俳優さん達が目白押しの出演なので映画全体に緊張感があります(チャラチャラ感ゼロで嬉しい)😊
セリフが全て肥後(熊本)弁なのも現実味があっていい......最近とんと姿を見なくなった女優 藤 真利子さんの胸キュンの演技に泣かされしまいました...大好きな女優さんだったから😢
三国連太郎の息子 佐藤浩市ほか真田広之、亡くなった蟹江敬三、ベテラン俳優の山崎 努、渡辺美佐子などみんな好演。
この映画に触発されて恥ずかしながらこの歳になって初めて明治の文豪 森鴎外の短編小説「 阿部一族 」を読んでみたのでした......より詳しく知るために😁Book off へ走って見つけた108円文庫本🐟🐟

レンタル屋さんにあれば借りて見られたらいいと思います🌿🌿
コメント (1)

時代劇映画 「関が原 」 を見た

2017年09月12日 | 時代劇映画

時代劇「関が原」を見た 
(H29)9/11月曜日、半日だけの仕事が終わる。友人に会う予定が変更になって時間ができたので春日原まで電車で帰って筑紫野映画館で話題作(?)「関が原」を見た。平日の午後3時半ということで観客は自分をふくめて20人程度だった・・・なんでも司馬遼太郎の原作の映画化らしい。1600(天正)年の天下分け目の合戦までの経緯と関が原合戦、そして西軍が負けてからのことなどが展開される大がかりな時代劇ということだが何かが足りないと感じた。何が足りないだろうと考えてみたがどうもはっきり表現できない。主人公の石田三成(岡田准一)と徳川家康(役所広司)を中心に話が進んでいくのですがあまりにも壮大で多くのことが含まれる関が原合戦なので2~3時間くらいにまとめるのはどうしても無理がある・・・ということに原因がありそうです。 天下分け目の戦さですから大小の戦国大名にとっては生き残るか滅亡するかの選択を迫られるような状況なので、本当は1年間を通してのNHKの大河ドラマ等で緻密に展開させていくのが良いのだと感じた。 
豊臣秀吉の晩年~死後を支えることになる石田三成の人物像はけっこう面白いと思うのですがやはり負けてしまうと勝ち組からの一方的な評価のされ方をするのでマイナスイメージが残されることになるんでしょう。その点は明智光秀とか小西行長といった武将と同じ傾向かなあ。敗者の人物像はまづは従来の見方を疑ってみる必要があるかなあ・・・鹿児島生まれの私としては天下分け目の戦いにたった1500人くらいしか参戦できなかった薩摩島津氏の事情といったものがどうも気になるところだ。 
 
日本の歴史は何といっても戦国時代と幕末が面白いし、何が面白いというとやはり特異な人物がたくさん出てくることですね。新しい資料が発見されたりすると今までの見方が変わってくるようなことが今でもある・・・なんてことが面白い。 
それにしても石田三成になりきって演技している岡田准一はたいしたものだ.

チラシがほしかったけれど上映が始まってからは置いてないとのことで壁にかかっていたポスターをデジカメ撮影
コメント

時代劇映画 ” たたら侍 ” を見た

2017年05月21日 | 時代劇映画

時代劇映画 ” たたら侍 ” を見た 
時代劇映画は昔から好きなので新聞広告(写真)に誘われて5/21(日)見に行った・・・・・正直に云って駄作。 時代劇の基本がなっていない、ストーリーで何が言いたいのかも解からないといった映画でした。 大勢の人が努力して作り上げた映画でしょうからけなしたくはないんだけれど・・・・申し訳ないけれどそれでもつまらない。意味もなく画面がプツッと切れたり、関係ないような画面がポツンと写ったり・・・・と首を傾げたくなるようなところが多発(苦)。  数日前に1967(昭和42)年公開の「 十一人の侍 」 という工藤栄一監督の時代劇映画DVDを借りてきて見たばっかりだった(後日さかのぼって投稿掲載します)ので時代劇映画として思わず比較してみるような形で考えてみたのですが 昔の映画の方が何十倍も優れている。 
この映画の監督さんには-時代劇を撮るのならもっと昔の時代劇映画をたくさん見てから( せめて30本くらいは )撮ったほうがいいですよ-といいたい。 
時代が進んできたから映画もよくなるかというと決してそんなことはありません、残念だけど厳しいようだけどホンネです。
コメント

時代劇映画 ” 蜩ノ記 ” を見た

2014年10月06日 | 時代劇映画
 
蜩ノ記(ひぐらしのき) を見た 
前回の ”柘榴坂(ざくろざか)の仇討 ” に続いて時代劇映画 ”蜩ノ記(ひぐらしのき)” を見に行った。 
一言で言うと派手なチャンバラシーンが出てくるような娯楽時代劇ではありません。 パンフレットを見ると「 この秋(日本人の美しき礼節と絆)を日本最高のスタッフ・キャストが絶妙なアンサンブルでスクリーンに映し出す感涙のヒューマンドラマ・・・・・混迷を深めるこの時代に、すべての日本人に捧げる ”愛 ”を紡ぐ物語 」 とあるので察しがつくのですが。 
 
<物語> 
前代未聞の事件を起こして幽閉されている戸田秋谷(とだしゅうこく=役所広司)は学があって藩の歴史である「家譜」編纂を命じられていたために、その完成を待って10年後に切腹するという運命にある・・・・・その切腹の日が3年後に迫っていた。 
檀野庄三郎(岡田准一)は家譜編纂の作業から藩の秘め事を知ることになる秋谷が逃亡せぬように監視する藩命を受けて 秋谷一家(妻・織江=原田美枝子、娘・薫=堀北真希、息子・郁太郎=吉田晴登)と生活を共にし始める。 切腹という過酷な運命が待っているにもかかわらず、一日一日を大切に、淡々と「家譜」作りに勤しむ秋谷の揺るぎない姿とそれを支える家族の姿に感銘を受けた庄三郎は秋谷が切腹に追い込まれた事件に疑問を抱き、彼を救うべく真相を探りはじめる・・・・・という形で進行していく訳なんですが、どうも1回だけではスジを理解するのが難しかったです。 でもいい映画で、運命に逆らわない日本人の死生観、責任感みたいなものがさりげなく描かれています。 
岡田准一は「永遠の0(ゼロ)」の時もよかったけれど今回の「蜩(ひぐらし)の記」の侍姿もなかなかよい、侍姿がさまになる若手俳優が出てきてよかったな。   
それはそうと、” 柘榴坂 ”とか ” 蜩 ”とか1回で読めなかったものなあ、どうも漢字に弱いなあ・・・・・反省   
コメント

つれづれに(時代劇映画 ” 柘榴坂の仇討ち ” を見た)

2014年09月24日 | 時代劇映画
  
”柘榴坂(ざくろざか)の仇討 ”  を見た 
 
一言でいえば1860(安政2)年3月3日に起こった”桜田門外の変”の後日談ですね・・・・・・この後日談というのが案外面白くて、西部劇でも有名な”OK牧場の決闘 ”の後日談を描いたものに ”墓石と決闘(Hours Of The Gun)” がありましたし、なかなか見ごたえのある西部劇でした。さてこの ”桜田門外の変 ”はペリー来航で開国を迫られた(日本)幕府がそれまでの攘夷をひるがえして開国に向かうことになり、時の大老 井伊直弼(彦根藩主)が天皇の裁可(勅許)なしにほぼ独断で開国の調印を行なったために攘夷派の浪士達に恨みをかって暗殺された-という幕末での有名な事件です。”安政の大獄 ”で多くの名のある志士たちが断罪されたことへの恨みも重なって水戸藩浪士17人、薩摩藩浪士1人で雪の江戸城桜田門外で襲撃、井伊直弼は首をとられます。60人もの警護の侍がいて殿様の首をとられた屈辱ははかりしれないものがあったと思われます・・・・・彦根藩では逃亡した生き残りの浪士5人に仇討ちするため殿様の近習だった志村金吾( 中井貴一 )にそれを命じます。それ以来あだを討つための探索行が明治5年(1873)まで続くとーいう悲惨な状況が続くという訳なのです。明治維新になって幕府も彦根藩も既になくなったというのに・・・・・・。 
 
ここで思い出したことが幾つかあります・・・・・ジョン・フォード西部劇 ”捜索者(TheSearters)”、インディアンにさらわれた弟の娘2人を探して5年にわたる捜索行をいくイーサン・エドワーズ(ジョン・ウェイン)の物語、他にもインディアンにさらわれた妻を捜して捜索行を続けて次第に年老いていくという西部男( ランドルフ・スコット )の物語を描いた”決闘コマンチ砦”(私よりもずっと年配の人達が見たと思われる作品です、私は日本でも3本の指に入るという西部劇コレクターのクゥープ本田さんという方からTV放映版の録画というのを見せていただきました・・・・・小品ながらR・スコット映画としては味わいのあるものでDVD発売になって皆が見られるようになるといいなぁ)、そして太平洋に残地諜報員として戦後30年まで戦った陸軍少尉小野田寛夫さんのこと・・・・・・などです。 
 
今回の映画はフィクションではあるんでしょうが実際には似たようなことはあり得たことだと思いますね。私の感想では物語の着眼点はとてもいいと思います(作家浅田次郎の原作は読んでいないのでわかりませんが)、でも映画はちょっと無駄な場面が多くてもうすこしコンパクトに纏められたのではないか・・・・仇を追う方も逃げて隠れ忍んでいる方も切実感とか、生活に困窮する状況とかとかがいまひとつ伝わらないんです、逃亡5人のうち4人の最後の状況をパッパッと短い画面に入れ込んで緊迫感を出すとかの工夫があるとよかった、探し出して対決することになる最後の一人 車引きになっている佐橋十兵衛(阿部 寛)の苦境もそんなに切実に伝わってこないんですよね(私見ですがミスキャストだと思う)。いい作品ではありますが数年前にあった映画 ”桜田門外の変 ”()の主人公の水戸藩士 関鉄之助ほどには感情移入できませんでした。 
 
見ていて面白いと思ったのは明治も5年になっても髷を結って羽織袴に2本差しの侍がいて、かたや洋服にザンギリ頭の政府役人がいる・・・・・”志村という者が誰々の消息を尋ねてきておりますが今時袴に2本差しです ”・・・・・・と取次ぎがいうと ” 袴か、うらやましいのう、我々には洋服はどうも似合わんなぁ ” という上司。 百年以上たった現代でもそうだもん・・・・と思ってちょっとおかしかった、ちなみに廃刀令が明治9年(1876)だそうだから刀差していてもおかしくはないんですね。 志村の奥方セツ役に広末涼子さんが出ていて色を添えています。 
この映画では出てきませんが個人的には ”桜田門外の変 ”といえば私の生まれ故郷 鹿児島からたった一人参加したという薩摩藩士 有村治左衛門に興味がわいてくるんですが・・・・・
 
私の時代劇好きは母方の祖母の影響、子供の頃 母の言いつけでおばあちゃんの映画観劇に付録でついていったことによる・・・・・”富士に立つ影 ”とか ”任侠東海道 ”、”曽我兄弟 ”、”月下の若武者 ” なんてタイトルだけは覚えていますが小さかったから内容までは・・・・・・で今回この映画を見に行ったのはいとこが松竹映画に勤めていて是非見に行って欲しいと奨められた-というだけなんですけど、まあ標準作というところ

*これに関連して過去の記事 映画「桜田門外の変」を復活させましたので見てみて下さい
コメント

時代劇映画 ”超高速!参勤交代” を見た

2014年07月17日 | 時代劇映画
 
映画 「超高速!参勤交代」 を見た 
先日「超高速!参勤交代」という時代劇映画を見に行った。実に愉快な映画で、ややコメディタッチであったけれど時代劇の風格もきちっと整っていたしペーソスあり笑いありの面白い映画。

時は8代将軍徳川吉宗の頃の磐城国(今の福島県)の小藩 湯長谷藩1万5千石の藩主内藤氏の主従一行が長い参勤交代の旅から戻ったばかりのところに、幕府から強引に5日以内に再びの参勤をせよ-との無理難題を命じられる・・・・・さあ困った貧乏小藩、江戸へ向かうには8日はかかる、藩の貯蓄は底をついており必要な旅費を工面できない、大名行列のための人集めも困難でとても参勤できる状態ではないなどの苦境におちいる。しかし、何とか工夫していかなければお家取り潰しにあうかも知れない。お人よしな殿様と家臣6人が一致団結してがむしゃらに江戸を目指すという物語、幕府の役人がいる主だった宿場町だけを地図の上に直線を引いて最短距離の道なき山越えをすることになった。幕府の方も忍びの者を放ったりして邪魔を入れてくるし道中次々と押し寄せる試練を一行は体を張り知恵を絞って奇想天外な方法で打破してゆく・・・・・その姿に笑い、胸が熱くなる物語・・・・・ああ時間内に江戸城にたどり着けるだろうか・・・・・のはらはらドキドキ。道中で謎の旅先案内人が出現したり、殿様と宿場町で出会う男勝りな娼婦とのロマンスがあったり、ちゃんとチャンバラシーンも用意してあるし・・・・で楽しい時代劇作品だった。福島県を元気づける映画とも感じとれました(smile) 
 
 
この映画を見てふと思ったこと・・・・・数年前に博多から大分の由布院の方へ行く途中に豊後森という地がある。そこに角牟礼城(つのむれじょう)という石垣構えをもった戦国時代の山城を見に行ったことがある。その山すそにあるのが久留島氏1万4千石の小さな城下町だった。おそらく九州で一番小さな大名の城下町・・・・・久留島氏はもとは瀬戸内海に活躍した村上水軍の一族で豊臣秀吉に取り立てられた大名、天下分け目の”関が原の合戦”でも西軍に属して戦ったために徳川の天下になって取り潰しにあったという大名。浪々の身になり何かのきっかけで返り咲いたという数少ない例の大名でもある・・・・・ただ、水軍だから海は得意で領地が海の近くならよかったんでしょうが豊後(大分県)の山の中も中に領地替えになって陸にあがった河童みたいに干されてしまった・・・・・豊臣派の大名だったからこれも一種の嫌がらせなんでしょうね。でも連綿と明治維新まで続いたというけなげな藩であります。訪れた城下町も小さかったなあ、一番の繁華街というところもちょっとした都市の町横丁の飲み屋街みたいな感じでしたがどことなく古い城下町の雰囲気はありました。 
  
記念に買ってきた「時空(とき)を超えて-森藩誕生400年」という地元史談会有志の方々による本もなかなか面白いものでした。そこにしか売っていないような郷土の本で、歴史に興味がある人にはお勧めです(写真は本と角牟礼城址から見える豊後森の町)。 町中にあった久留島氏の歴史館の案内の人によると藩士の数は300数軒あったそうですが貧しかったようです・・・・・とのことでした。こんな九州の山奥から参勤交代で江戸まで行くのは大変だったろうなと想像・・・・・まだ映画の湯長谷(ゆながや)藩は江戸に近いからいい方でしょうーなどと思ってしまった(実際にあった藩だそうです)。なお、豊後森は童話の里とも呼ばれていて殿様一族の久留島武彦()という人は”童話の父”として有名な人なんだそうです。
コメント   トラックバック (1)

つれづれに ( 時代劇 「 桜田門外の変 」 を見る )

2010年10月24日 | 時代劇映画


日本史の教科書に必ず載っていて日本人なら誰でも一度は耳にしている「桜田門外の変」をテーマにした映画を見た。

幕末において水戸藩と薩摩藩の浪士が時の最高権力者 井伊直弼を暗殺するという事件・・・・・ペリーの黒船来航以来 鎖国体制を根底から揺さぶられるようになった過程の中で起こった最大の、そして近代日本への生みの苦しみの一つともいえる大きな出来事、今からわずか150年位前の話なんですね・・・・現在100才のおじいちゃん、おばあちゃん達の祖父母の世代といえるかも知れない・・・・なんて考えるとそんなに遠い話ではないです。
でもこの事件がなぜ起こったのか、そしてその顛末は・・・・・となると案外知らないですね。

欧米諸国に開国をせまられ、天皇の勅許(承認)なしに通商条約を結んだ大老 井伊直弼(彦根藩主でもある)はそれに異をとなえる者をことごとく排斥してゆく( 安政の大獄 )・・・・・その結果 尊王攘夷を旗印に大老暗殺を企てる首謀者とその実行部隊18人( 関鉄之助以下の水戸藩浪士17人と薩摩藩士 有村治左衛門 )、映画はそのいきさつを忠実に追っていきます・・・・・雪の桜田門外の浪士達と大老 井伊直弼を守る彦根藩士達の死闘は 実際そうだったんだろうな-と思わせるほどリアルな描写でした。 普通なら桜田門外の死闘をクライマックスにもってくるんでしょうけど、作家 吉村 昭 の原作にもとづいているので、事件のあと関係者達がどういう運命をたどったかという後日談・・・・・が主題になっていてとても興味深いものでした。 

襲った浪士側の首謀者(計画立案者)、実行部隊とその関係者はほとんどが闘死したり自害、事件後捕らえられて斬首になっています。そればかりか 井伊大老を守る側の彦根藩士も闘死、負傷後死、守れなかった責任を問われて後日切腹させられる( 映画には描かれていません )・・・・・なんて結末に終わっているんですね。 映画の最期の方で、逃げおおせて逃亡生活を送っている関 鉄之助が事件のその後を聞かされて言う ”大老 井伊直弼の首ひとつとるのにどれだけ多くの血が流されたことか・・・・ ”という言葉がズンと胸にくる響きをもっています。

井伊大老を批判して蟄居させられていた前水戸藩主 徳川斉昭( 尊王攘夷を唱えていて浪士たちのよりどころでもあった )にも首謀者達は見捨てられます・・・・・水戸は徳川御三家の一つだから幕府を揺るがすような暴挙は許せないから捕らえて処断せよ・・・・・というんですね・・・・なんだか矛盾している。
この時点で首謀者達は幕府だけでなくて水戸藩からも追われることになり 行くところがなくなります。  水戸藩は尊王攘夷の先駆けではあったけれど、長州藩や薩摩藩などとは違って徳川御三家のひとつだから尊王攘夷ではあっても倒幕にまでは踏み切れないジレンマみたいなものを感じます・・・・・立場上どうしても限界があった・・・・ということでしょう。
捕縛に来た水戸藩士に向かって関 鉄之助がいう ”やがて幕府は滅びるだろう、その時水戸藩はどうするのか- ” という言葉がそれを表しているように響きます・・・・・。

調べてみると、その後は水戸藩内は血で血を洗う内部抗争のような形になって多くの優秀な人材を失なっていきます・・・・・だから明治になっても取り残されたような存在の感が否めません・・・・・水戸の人達には複雑な思いがあるんでしょうねきっと(地元での人間的なしこりは容易には解けないかもなあ)。  それでも、「 桜田門外の変 」 だけは確実に時代を先に進める役割を果たしたんだといえるでしょう・・・・・・・こうして考えてみると現代に到る私達日本人のスタート地点はみな一緒ですね・・・・・”太平の眠りをさます蒸気船 たった四杯で夜も眠れず ” のペリー黒船来航だ~!!

映画の最後に現代の国会議事堂が映されます・・・・・この映画監督の現代の政治家に対する何らかのメッセージを表しているんでしょう・・・・
「 桜田門外の変 」 に出演の男優、女優さんたちはみんな輝いていました・・・・いい映画だった 

*いま(H26.9月~10月の時点で)時代劇映画「 柘榴(ざくろ)坂の仇討 」の公開があっているので、それに関連した過去の記事を復活させました。この「桜田門外の変」はDVDにもなっているのでぜひ見ることをお奨めします
コメント