西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

本ー25- (西部劇・夢の伝説)

2009年11月17日 | 西部劇の本
Westerns / 西部劇・夢の伝説
 フィリップ・フレンチ 著  波多野哲朗 訳  フィルムアート社  1977年刊


この本は1973(昭和48)年に出版されたもので、日本版は1977(昭和52)年に発売されました。著者の Philip French はイギリス人です。目次は以下の通り

*はじめに・・・・・30年余にわたる映画通いで得た西部劇についての感想を気の合った読者と分かち合いたい、私の関心は1950年以降に作られたアメリカの劇場用西部劇にある・・・とのこと。

*第一章 「政治・・・そして西部劇」( 私の感想:とにかく内容が硬くて難しい! 過去20年にわたる西部劇を考察するために一つの方法を提起したい・・・・・映画のスタイルや調子(トーン)や内容を4人の著名な政治家のレトリック、信念あるいは公的な相貌といったものと関連させてみる・・・・・・と。この短い文章を見ただけで僕は何のことだか判りませんでした。レトリックなどと原語のままの難しい表現を避けてやさしい日本語に置き換えて欲しかった。4人の政治家というのは1950年代はじめに登場してきたジョン・F・ケネディ、バリー・ゴールドウォーター、リンドン・ジョンソン、ウィリアム・バックレーで、各人についての個性や政治信条などの特徴を述べた後 色々な西部劇を揚げてこの作品は ”ケネディ西部劇 ” でこの作品は ”ゴールドウォーター西部劇 ”にあたる・・・・・など述べてあります。とにかく内容が難しい!僕は西部劇と政治家の信条とを結びつけて論じる意味があるんだろうか、しかも普遍性のない限られた時代の政治家をとりあげて・・・・と思ってしまいました。時代の流れがあってもある程度いつの時代にでも通用する普遍性のあるものでたとえないとなあ)

*第二章 「主人公と悪漢、女と子供」(ここも難解で難しい、たくさんの西部劇作品をあげながら述べてあるんですが焦点が定まっていないので一体何が言いたいのかさっぱり判らないので面白く読めませんでした)

*第三章 「インディアンと黒人」
*第四章 「風景、暴力そしてポーカー」
*第五章 「ポスト・ウェスタン」
*注
*文献・・・・欧米での西部劇研究書と日本で出版されている西部劇関係書が載っている
*西部劇映画フィルモグラフィー・・・監督別に代表的な西部劇作品の簡単なストーリーとデータの紹介
*訳者あとがき

読んでいてなんだかとっても疲れました・・・・・・一気にすらすらと読めないのです、一体何を云いたいのか解からなくなることもしばしばで途中で投げ出したくなるほど。それはひとえに直訳的な表現があまりに多すぎることに尽きると思います・・・・もっと意味を汲んでかみ砕いた表現にして面白く読めるような訳の工夫があればよかったのに・・・・・良書に違いはないと思いますが・・・訳が・・・・・読了するには相当の我慢、根気が要ります。

ところで 著者の西部劇ベストは「駅馬車」だそうで、戦後の気に入り西部劇20作は以下の通りとのこと。(1)赤い河(2)幌馬車(3)真昼の決闘(4)シェーン(5)ヴェラクルス(6)堕ちた星(7)赤い矢(8)決断の3時10分(9)西部の人(10)ゴーストタウンの決闘(11)左ききの拳銃(12)ひとり駆ける(13)燃える平原児(14)片目のジャック(15)昼下りの決斗(16)リオ・コンチョス(17)エルダー兄弟(18)太陽の中の対決(19)レッド・ムーン(20)モンテ・ウォルシュとなっていました。
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チャビー・ワイズ ハンク・ウィリアムスを弾く

2009年11月01日 | ハンク・ウィリアムスを歌う
Chubby Wise 
米国盤 Stoneway Records STY-169 Chubby Wise Plays Hank Williams

(1)Lost Highway (2)Your Cheatin' Heart (3)Settin' The Woods On Fire (4)Hey Good Lookin' (5)May You Never Be Alone Like Me (6)I Saw The Light (7)My Sweet Love Ain't Around (8)Mind Your Own Business (9)On The Banks Of The Old Ponchartrain (10)Mansion On The Hill


毎月1日のハンク・ウィリアムス集の第11弾は往年のカントリー&ブルーグラスの名フィドラー( カントリースタイルのバイオリン奏者 )だったチャビー・ワイズの演奏集です。
Chubby Wise ( 1915~1996年 フロリダ州出身 )は初期の頃はブルーグラス音楽の父ビル・モンロー()のバンド The Bluegrass Boys や レスター・フラット&アール・スクラッグスの The Foggy Mountain Boys に属してスムーズできれいな音のフィドルを弾いて多くの初期ブルーグラス名曲を残したパイオニアの一人でした。 同時に1954~1970年にはハンク・スノウのバンド The Rainbow Ranch Boys のメンバーとしてカントリー界でも活躍した人でもありました 。 このレコードはチャビーがハンク・スノウのもとを去ってから1977年にテキサスにあるマイナーレーベル Stoneway Records 社から出された「 Hank Williams 演奏集」です。 ハンク・ウィリアムスの単調な曲がほとんどのせいか あまり凝った弾き方はせずにスムーズでオーソドックスな流れるような fiddle を弾いています。チャビーのフィドルの他はきれいなスティールギターとピアノ、生ギター に控えめなドラムという編成なので 言ってみれば典型的なホンキートンクスタイルですが、演奏だけなので何か仕事でもしながらバックグラウンドミュージックとして聴いた方がいい感じです。(6)I Saw The Light だけはバンジョーが入ってブルーグラスに近い音作りになっています。(9)On The Banks Of The Old Ponchartrain と(10)Mansion On The Hill が素晴らしくよくて演奏だけで聴くと違った趣きを発見・・・・・・でした。 チャビーとハンク・ウィリアムスの関係を述べた短い解説が載っているんですが仕事で疲労困憊、体調不良で訳が間に合わずで 後日追加の予定。   Stoneway Records 社が今もあるのか判りませんが現在きっとCDでもあるんだと思います

ジャケット裏に Stoneway Records 社のカタログが載っていて何とチャビーは同社から20枚近くのフィドルレコードアルバムを出しているみたいで驚きました・・・・・・テキサスというところは昔からいいマイナーレコード社が沢山あるようで ナッシュビルのメジャーレコード会社とは一味違う素晴らしいカントリーアルバムを過去に-そして今でも-出しているみたいです。
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三遊亭円楽さんと駅馬車

2009年11月01日 | つれづれに

「笑点」の司会で人気の落語家 三遊亭円楽さん(師匠)が10/29亡くなったという。ぼくは円楽さん・・・・といえば西部劇「駅馬車」を思い出す。落語でなくてなんで「駅馬車」かというと、もうずいぶん昔のことだけれど NHKだったか(?)のテレビで映画の名作を語る・・・みたいな番組があって円楽さんが「駅馬車」が好きでそのことを熱く語っていたのを見て いつまでも覚えているからです。円楽さんは・・・・「駅馬車はですね、原題を ”Stagecoach” というんですよ~」といって話し始めた時の嬉しそうな表情がいつまでも残って・・・・・普通 ”駅馬車” とは云っても原題の ”Stagecoach”までいう人はいないと思います。 こんなところに円楽さんの思い入れのある姿勢が出ているなあ-としっかり記憶に残ったのでした。 「そうかぁ~円楽さんは ”駅馬車” が好きなんだぁ、ジョン・ウェインも・・・」 からさらに勝手に飛躍してしまって 「円楽さんは西部劇が好きなんだ」 ・・・・となって 円楽さんの落語まで好きになったということになったのでした・・・・(哀悼)。

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