西部劇と懐かしのカントリー&ウェスタン日記

現代とはかけ離れたOld Countryの世界ですがずっと続けていきます。興味のある方は時々のぞいてみて下さい。

ファーリン・ハスキー ハンク・ウィリアムスを歌う

2011年02月01日 | ハンク・ウィリアムスを歌う
 Ferlin Husky (2)
イギリス盤 Stetson Records HAT-3053 Walkin' And A Hummin' / Favorite Country Ballads In A Sentimental Mood 

(1)Walkin' And A Hummin' (2)I'm So Lonesome I Could Cry (3)I Could Never Be Ashamed Of You (4)I Can't Help It (5)Undesired (6)May You Never Be Alone (7)My Shadow (8)I Lost My Love Today (9)Alone And Forsaken (10)There'll Be No Teardrops Tonight (11)Living In A Trance (12)Why Should We Try Anymore


ファーリン・ハスキー(1925年~現在 ミズリー州出身)は若い頃にハンク・ウィリアムスの影響を受けた歌手です。有名になってからはややジャジーな歌い方をしてちょっと毛色の変わったカントリーという感じを受けるものが多いですが 初期の頃の彼の歌を聴くと もうハンクべったりといった感じが横溢しているものが幾つもあります。今日採りあげたレコードはその特徴が表れているもので、1961(昭和36)年に米国キャピトルレコード社から出された ”Ferlin Husky ハンク・ウィリアムスを歌う ” とも云うべきアルバムです・・・・・私も長年聴いてみたい-と思っていたレコードでしたが、アメリカ盤は手に入りませんでした。でもそんな風に思っている人は世界中にたくさんいたはずで 嬉しいことにイギリスの Stetson Records 社というところがアメリカの原盤を借りて1980年代になってオリジナルの形で出してくれたんですね。今はファーリン・ハスキーもすっかり年をとってしまった現状を思うと聴いていると泣けてくるようなレコードになっています・・・・・・解説を訳して載せておくことにしました。

「 このアルバムのタイトルソング ”Walkin' And A Hummin' ” はファーリン・ハスキー作のたくさんのヒット曲の一つですが、ファーリン自身はむしろこの素晴らしいバラッド集を ”My Hank Williams Album ”と好んで呼んでいるいるようです。アルバムに収められた曲を見てゆくとすぐにその訳がお解かりになるはずです。偉大な Country & Western 作曲家と云われているハンク・ウィリアムスの手になる曲が7曲も含まれているからです。

ファーリン・ハスキーは昔からずっと Hank Williams の熱心な崇拝者 ( admire ) でした。1953(昭和28)年のハンク・ウィリアムスの悲劇的な不慮の死はカントリーミュージックの世界にどんなにしても埋めることの出来ないポッカリあいた空白感を残しました。ここにファーリン・ハスキーがハンクの想い出にふさわしいアルバムを出してくれたのです、例えば There's Be No Teardrops Tonight や May You Never Be Alone, I'm So Lonesome I Could Cry といった最もハンクの想い出になるような曲を歌ってです。 ここにはまた彼の細君 Betty 作の ”My Shadow ” のほかファーリン・ハスキー自身の作になる2曲 ”Living In A Trance ”と ”I Lost My Love Today ” 、そしてキャピトルレコード社の同僚カントリー歌手で友人でもある Tommy Collins (1930~2000年 オクラホマ州 出身)作の ”Undesired ”という曲も含まれています。全ての曲がお馴染みの失恋の物語だったり、それに続く孤独や心の痛手を歌ったセンチメンタルなバラッドです。ファーリンは温かく誠実なスタイルで感情を込めて歌っています・・・・・そうしたスタイルこそが今日のアメリカで彼をトップスター歌手たらしめる手助けになったあかしなのです。」・・・・・みたいなことが書いてあります。

生年からすると Ferlin Husky は Hank Williams (1923~1953年 アラバマ州 出身)とほぼ同年代といってもいいんでしょうが余程のインパクトを受けたんでしょうか・・・・・このアルバムにあるハンクの曲は有名なものばかりですがただ1曲 マイナー調の ”Alone And Forsaken ” が異色で、ハンク自身の唄だってほとんど聴かれないことを思うと普通では採りあげられない曲ではないかなと思います・・・・・こんなところに彼の並々ならぬハンク崇拝者ぶりが出ているのではないでしょうか。ここには有りませんが参考として Hank Williams の有名曲のタイトル名をたくさん組み合わせてハンクのことを歌った ”Hank's Song ”なんて曲も歌っていて一聴に値するものになっています。今日のアルバムではスティールギター、フィドルがどんどん出てくる純カントリースタイルを堪能できるものになっていますし、ジャケットもありきたりのでなく唄の内容を思わせる仕様で Good・・・・・単品のCDになっているといいな。
Ferlin Husky は2010(平成22)年に Country Music Hall Of Fame に選ばれました・・・・・よかった、もっともっと早くてもよかったはずで 選ばれるのが遅すぎたくらいです。

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