銚子・角巳之・三代目

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賢者の贈り物

2009年02月14日 | 日記・エッセイ・コラム

Img_4241 故あって、オー・ヘンリーの傑作“賢者の贈り物”を10数年ぶりで読み返しました。若くて貧しい恋人どうし、彼は鎖の無い懐中時計を大切にしており、彼女はその長い髪を大切にしていた....。恋人同士は互いに大切にしているものを知っており、彼女は彼の為に懐中時計の鎖を、彼は彼女の為にクシを買う....。ところが互いの“贈り物”....、彼はクシを買うために懐中時計を売り、彼女は鎖を買うために長い髪を売った....。でも、その“行為そのもの”が、かけがえのない“賢者の贈り物”......。というお話。確か、中学か高校の英語だったか国語で習ったような....。中学、高校時代は感受性が一生涯で最も高い時。先生方から、意味なんか分からなくてもいいから、とにかく本を読め!と。成功か失敗か、すべての価値基準を単一の歪曲されて誘導された世論に委ねるのではなく、若さの特権だ!抗(あらが)え!反抗しろ!....と。反抗したら、自らの非力さに気付くはずだ。早く気付け、そしてそれを補うための具体的な行動をしてみろ....。だから本を読め、体を鍛えろ....。すでにお亡くなりになってしまった中高の恩師の先生方もおられますが、往時を想い、現実を直視するに、40歳目前のオッサンが、オー・ヘンリーの小説を再び開き、何故か分かりませんが、心が清々しく、また新たな活力が湧くような気になるのは何故だろうか?....と。大切な人の為には、自分の一番大切にしているものを犠牲にする....。諸先輩方から、これこそ愛の力であり、閉塞感を打ち破る唯一にして不可欠の感覚である。なんてお話を頂きました。そういえば天地人・直江兼継の兜には“愛”の一文字。マザー・テレサ曰く、愛の反語は憎悪ではなく無関心であると。読者の皆さんの中には高校生の方がかなりいること、確認済みであります。今の教科書に“賢者の贈り物”はありますか? 私と同世代のオッサン方は、昔の教科書引っ張り出して(もうないですね、だったら書店で)、再び噛み締めてみたら如何でしょうか?中学、高校の時に読んだ本を今読み返す....。何か心に期すものがあるかと思います。