写真は野に咲く藤の花です。臥龍の藤のような管理された、歴史ある藤棚は見事ですが、千葉県は自然王国。至るところで、こんな野生児を見ることが出来ます。これまた一興です。銚子に戻って、都会と田舎の大きな違いの一つは“スピード感”だと感じています。これをどう考えるかです。田舎はスピード感が無くてね~。という発想は気が滅入るので、スピードが遅いが故に得られるものは何か?こんなふうに考えています。この写真も今までなら全く気にも留めなかった風景だと思います。今までA地点からB地点まで。とにかくそこに“行く”、(しかも早く)事だけが目的になっていたような気がします。出張で全国各地を回りましたが、生産者の方々とのスピード感の違いにイライラしたこともありました(本当に失礼な話ですが...)でもこの感覚、最近は良く分かるようになってきました。何かを作りあげるには時間が掛かるんです。それが積みあがって伝統や歴史になるにはさらに多くの時間を必要とします。そろそろ田植えが終り、これがおコメになるまで約半年。それが毎年再生産されて、豊葦原の瑞穂の国(とよあしはらのみずほのくに:古事記等で日本を表す言葉です。葦の草原のように稲穂の実り豊かという意味でしょうか)と呼ばれた原風景が出来上がってきたのだと思います。今日も余談が過ぎました。ところでこの野生の藤、至るところに欠落が見られます。地元の方に聞くと盗難だそうです。悲しい話です。