風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

秋深し

2015-10-16 | 生活の風景

茶の世界ではそろそろ炉開きの季節。
涼しさから寒さへと体感気温が変わり
湯を沸かすだけの風炉から暖もとれる炉へ。
火が恋しくなる季節。

当地も朝の最低気温が5度を割り始めた。
例年より早く紅葉も始まっている。
ヒートテックを着、夜具には羽毛布団が登場し、
実家ではストーブやホットカーペットをつけている。
あと1月もしないうちに雪の季節がやってくる。

秋の深まりとともに1年の季節の終幕を感じるが、
新茶口切の時季でもあり、
茶の湯の正月とも言われる新しい季節。
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「古田織部の正体」

2015-10-15 | 読書

利休の教えは「茶にマニュアルは無い」というものだった。
それまでの室町茶の湯で確立された
格式張った形式や定められた道具立て、
金をかけられる人間にだけ許された高価な趣味だった茶の湯が
時代のイノベーター千利休によって変革の時を迎え、
「形の追随」から「美の追求」、「名物」から「見立て」へと
桃山茶の湯は変化していった。

ちょっと話はそれるが
その利休の創意工夫を「形式」にしてしまい、
利休が愛でた道具を「名物」と持て囃している現代の茶の湯は
実は利休の理念から離れて行っているのではないか?
「教科書通り」の茶に縛られる現代茶人たちを
泉下の利休は苦笑いしながら眺めていることだろう。
そういう意味では、名も無い普段使いの道具にこそ美を見た
柳宗悦や白洲正子こそが利休の正統を継いでいると思う。

さて織部。
本書は古田織部の伝記でも称賛本でも無い。
「へうげた道具」で更にイノベーションを起こした織部について
長い歴史の中で人物そのものが「へうげた人間」として誤解を受け
やれ墨跡をわざと破ったとか、茶碗をわざと破って修復したとか
いわば奇人変人扱いされてきたきらいがある。
織部が本当に目指したものはなんだったのかを
本書では文献や織部が愛した道具を見ながら検証している。

「数寄ト云ハ、違而スルガ易ノカカリナリ。
 此故ニ古織ハヨシ。
 細川三斎ハ少モツガハテ、
 結局ソレ程ニ名ヲ得取リ不給ト云フ」
同じ利休七哲のひとりだった細川三斎は
利休(宗易=易)の通り真似て茶の世界では大成しなかった。
織部は自分なりの創意工夫ができたために天下の宗匠となれた。
奈良の塗師による書物に書かれたこの言葉がすべてを物語る。
墨跡を破ったのも訳あって手続きを踏んでのものであったし、
破った茶碗も決して名物では無いものに新たな美を作り上げる
いわば創作活動であった。

なにより織部の功績は
中国や朝鮮からの名物陶器磁気ばかり有り難がる風潮に背を向け
利休譲りの今様(古いものではなく新品)を重んじたこと。
それにより瀬戸、美濃は元より
有田、伊万里、唐津などの、現代にも続く生産地が生まれた。
(佐賀の焼き物は朝鮮出兵により当地の陶工を連れてきて誕生)
イノベーター、コーディネーター、キュレーターとしての
あるいは本当の意味での利休の哲学継承者としての
古田織部の姿が本書にあった。
「茶は飲みよきように」
真の「お・も・て・な・し」の心が利休哲学の真髄。

「古田織部の正体」矢部良明:著 角川ソフィア文庫
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ヒゲ

2015-10-14 | 生活の風景

9月末、ヒゲを剃っていてアゴを切った。
切ったというより削いだ感じ。
そんなに深い傷ではなかったが
なかなか出血が止まず、
止まった後もしばらくかさぶたになった。
当然アゴだけヒゲが剃れない。

傷は1週間ほどで治ったが、
伸びたヒゲが思ってた以上に白く、
それが面白くてそのままにしてみて現在に至る。
なんだか「爺さんは山へ柴刈りに」のキブン(笑)
そのうちカーネル・サンダースになるんじゃないかと
ちょっと面白がってる自分がいる。

ヒゲを伸ばすのは大学2年、20歳のころ以来。
若かったあのころは
バンカラだった高校時代からの流れだったものの
なんとなく粋がって伸ばしていた気がする。
今はなんか、隠居老人の心持ち(笑)
「好々爺になりたい」「食えねぇジジイになりたい」
と以前から思っていたけれど、
まずはその第一歩?(笑)

アップにするとみっともないので
小さい写真にしてみました(^^;
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武相荘

2015-10-13 | 
三線の師匠ご夫妻と東京は町田市の鶴川で待ち合わせ、
白洲次郎・正子ご夫妻の旧宅である武相荘へ行ってきた。
師匠の奥様が民藝にご興味をお持ちということもあり
もちろんワタシ自身も大好きな場所だから。
「大好き」というより、ここに住みたい(笑)

3年前に行った時とは大きく変わっていて
入り口からのアプローチができていたり
おしゃれなカフェやレストランやバーなどもあった。
白洲ご夫妻が暮らしていた頃の面影は薄れた反面
おしゃれな空間になったなという印象。
個人的にはちょっと残念でもあるけれど
まぁこれもアリなのかな。
この空間で過ごす時間が
より気持ちよく感じられるようになったのは確かだから。
また行って、今度はゆったりとした時間を過ごしたい。























レストランでは特製どら焼きとチョコテリーヌでお茶。
美味しかった(^^)





全体の雰囲気は変わらず。

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風屋preseots 「加那兄と歌う会」

2015-10-12 | 音楽


昨夜開催。
今回は師匠夫人の初参加が嬉しい。
音楽好きの仲間たちがオープンマイクで
それぞれいつもの音楽活動とは違う顔を見せる。
新婚さんユニットや
サプライズの師匠ご夫妻ユニットで盛り上がった。
師匠の八重山民謡はさすが。
精進します(ー ー;)











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目黒雅叙園

2015-10-11 | 




初めて行ったんだけどさ、
びっくりしたわけよ。
あの規模、あの贅、あの広さ。
3連休だからだと思うけど
日に18組も披露宴を行うってことに
単純に田舎者は肝潰すわけさ(笑)

で、今回はどうして行ったかというと
假屋崎省吾さんの世界展を見ようと。
あのスケールはすごいね。
でも、假屋崎さんの作品もさることながら
会場となった百段階段に目が釘付け。
天井や壁を彩る日本画や彫刻、
伝統的な日本家屋の造りにも興味津々。
展示会じゃない時にゆっくり見てみたいけど、
東京都の保存建物で普段は公開しない由。
残念。



假屋崎さんご本人も会場にいらしていて
絵葉書にサインももらってきた。
人当たりが優しい人柄。
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「愛している」

2015-10-10 | 音楽
アコースティックユニット高鈴の代表曲
愛している」(リンク先に動画)

聴いていて目が潤んでくる。
優しい気持ちになれる。
世の中には犯罪を犯す人たち、その被害者、
貧困に喘ぐ人たち、孤独を抱えて生きる人たち、
搾取する人たち、搾取される人たち、
言葉や手足で暴力を振るう人たち、振るわれる人たち、
国に命令で人を殺す人たち、殺される人たち・・・
たくさんの不幸があるけれど、
みんな産まれた時は、幼い頃は
こんなにも愛に囲まれ、純真だったに違いない。

誰かを愛すること、愛されることが
平穏な、幸せな世の中を作ることだと信じている。
「愛する誰かを守るため」というロジックで
他の誰かを殺すなんてことは許されない。
その相手にだって愛する人はいるはずだから。
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昭和な喫茶店愛好会

2015-10-09 | 食べ物・お店


このたび設立。
ワタシは会長兼理事兼事務局長兼会員。
つまりひとりで勝手に立ち上げた(笑)
「昭和な喫茶店を見つけ、入ってコーヒーを飲むこと」
が活動のすべて。

本愛好会が(勝手に)定める
「昭和な喫茶店」の定義は以下の通りとする。

1 創業が昭和の時代である店
  カウンターだけ、ボックスだけの別を問わず

2 ス◯バやド◯ールのような、
  はじめにカウンターで注文する形のいわゆるカフェではなく
  席に着いてから注文し、帰りに会計の形態

3 椅子やテーブルはビニール製のチープなものか
  もしくは木製、ビロード張りなどのアンティーク調のもの

4 コーヒーは機械で淹れるのではなく
  手淹れのドリップかサイフォン、パーコレーター

5 手作りサンドイッチやナポリタンがメニューにある店

6 テーブル上には砂糖入れ(スティックではない)

6 店内にはゆるい空気が流れ
  良し悪しは別としてテーブルに灰皿が置かれている店
  (分煙、時間禁煙はこの際OK)

加えて以下の条件の2つ以上を満たす店をA級と定義づける。

1 昔懐かしいパフェやレモンスカッシュがメニューにある
  オムライスやカレーがあればなお良し

2 BGMはクラシックかイージーリスニングか昭和歌謡

3 マスターやママさんが60歳以上

4 店内にピンク電話が置いてある

5 店内装飾はシャンデリアなどを使ったハデ目か
  もしくはシックでステンドグラスなどが使われている

6 自由に読める新聞が置いてあったり単行本が並ぶ書棚がある
  (漫画週刊誌ではない)

7 ドアにカウベルがぶら下がっている

8 店の外に食品サンプルのショーケースがある

9 コーヒー1杯でどれだけいても気にもとめられない


愛好会の特別活動として、そのうちリストでも作ろうか(笑)
コメント (2)
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「ブルーズでも歌って」

2015-10-08 | 音楽

♪ 雨にぬれた歩道を
 一人歩く夜は
 コートのえりをたてて
 ブルーズでも歌おう

 心の奥にまで雨が
 しみこまないように
 ゆっくり歩いて行こう
 ブルーズでも歌って ♪

南佳孝さん作詞作曲の初期の名曲
ブルーズでも歌って」(1976年)
肌寒く、冷たい風が吹く季節。
熱いコーヒー飲みながらこんな曲もいい。
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吾亦紅

2015-10-07 | 生活の風景


庭の吾亦紅を切ってきて玄関に飾ったところ
匂いが強すぎて玄関~廊下に充満し、
気持ち悪くなるほどだったので
あわれ花瓶ごと外へ強制撤去と相成った(^^;
とはいえ秋の風物詩。

今年の秋は寒くなるのが早く
昨日の朝の最低気温はなんと4.8度。
今日の日中も17度ぐらいの予報でストーブ出動。
岩手山の初冠雪も例年より2週間ほど早かったし、
もしかして寒い冬になるのではなかろうかと
今から戦々恐々しているところ。

今月下旬からは霜の季節となり
11月に入ればいつ雪になってもおかしくない季節。
いよいよタイヤ交換が始まる。
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人生

2015-10-06 | 風屋日記

人は生まれた時から
いつかは命を終える定めがある。
人によって長かったり短かったり・・・
でもそれぞれに遺される人たちとの間に思い出を作り
記憶の中の存在となっていく。
誰しも。

昨日は5~6年前まで明るく元気だった人の葬儀。
そして一昨日、ほんの1ヶ月前まで普通に生活していた人が
亡くなったとの知らせあり。
まさか彼も、1ヶ月後にはこの世にいないとは
想像もしていなかったんだろうなぁ。
遺された人たちには楽しかった思い出だけが残る。

人生いろいろ。
次の瞬間なにがあるかわからない。
でも大昔から連綿と続く時間の流れの中で
人は産まれ、生き、土に還ってきた。
そのループの中に自分もいる。
祖父も、父もそうであったように
子や孫の世代に後を託してワタシもいつか土に還る。
そして今この瞬間も過去になり、歴史になる。
覚悟ができているからこそ
今この時を悔いなく生きたい。
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「どんど晴れ」

2015-10-05 | 映画・芝居・TV


NHK朝ドラを見るようになって1年。
最近は総合テレビ8時からではなく
BSプレミアムで見るようになった。
なぜかというと、
7:15から過去人気の朝ドラ再放送があり、
その後7:30から続けて見られるから。
ましてここ半年、再放送は「あまちゃん」だったから
1日のスケジュールが7:15~7:30を中心に回ってたほど。
地元岩手が舞台だったということだけじゃなく
あのドラマは本当に傑作だと思う。
クドカンのストーリーも、そしてキャスティングも絶妙。

さて2度目の「あまロス」を体感しているところに
次の再放送枠の番組宣伝が目に入ってきた。
またまた岩手が舞台の「どんど晴れ」。
こちらは以前ココで話題にはしたものの
時間に追われるサラリーマンだったためほとんど見てない。
・・・という意味で楽しみ。

ところで「どんど払い」とは物語の終わりを表す言葉。
(正式には「どんどはれぇ」と発音する)
「・・・なりましたとさ。どんどはれぇ」みたいな感じ。
以前話題にした時に「『どんど払い』の意味は不明」
と書いたけれど、その後教えていただいた。
(「平成の遠野物語」の影山さんより)
「どんど」とは藁クズである由。
むかしじいさんばあさんが、
囲炉裏端で縄ないや藁細工などを作りながら
孫に昔話を話して聞かせたというシチュエーションが由来。
「話も終わり、仕事も終了、さ寝るべ」ということで
散らかった藁クズを「払う」のだ。
それが「どんど払い」。
NHKのドラマはその『はれぇ」に「晴れ」をかけた。

「どんど晴れ」・・・いい言葉じゃないか。
期待しようかな。
内容に関しては以前のエントリーを参照。
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豊かな人生

2015-10-04 | スポーツ


ヤクルトスワローズが神宮球場で
14年ぶりに涙の優勝を決めた翌日の昨日、
花巻の隣、北上市では
社会人硬式野球北上市長杯が開催された。
岩手、宮城、秋田から10チームが参加。

かたや数万の観客が熱狂、
かたやスタンドで見てる人もまばらな大会。
(スタッフや試合を待つ選手たち以外の観客は
 ざっと見渡した感じ4~5人ってとこ)
それでも社会人硬式野球からプロ入りする人も多く
人気ある日本の野球の土台を支える選手たちではある。

知る人も少ない大会だからといって
レベルが極端に低いかといえばそんなことはない。
軟式の草野球と違い、誰でもできるレベルではない。
アナウンスを聞いていると、選手たちの出身校も
各地のリーグの強豪として知られる
武蔵大、平成国際大、秋田経法大(現ノースアジア大)
そして岩手大、仙台大などの大学出身者や
花巻東、秋田商業、能代など
甲子園でも知られる高校出身者たちもいる。
見てると、やはりみんな上手いんだなぁ。

それぞれに仕事を持ち、その合間に練習参加し
こうやって大会に出てくる選手たち。
この大会に勝ったからといって
全国大会に出られたり、プロへの道が開けたり
するわけではもちろん無い。
それでもみんな貴重な休みの1日に集まってくる。
50歳で中学校の副校長をしている人もいると聞いた。
野球が好きなんだなぁ。

他の競技でも、音楽でも、写真でも、絵画でも
プロがすべてじゃ無い。
アマチュアでも高い技術を持った人たちはたくさんいる。
好きってだけで続けている人たちも。
「いつまでもそんなことやってて何になるの?」
という人たちにはそれが恐らくわからない。
人生の勝ち組負け組にこだわるあまり
効率を追い求めて無駄なことは排除する風潮があるけど
レールの上ばかり走る人生には無い
豊かな人生を彼らは持っていると思う。

東大に入るばかりが幸せな人生じゃ無い。
受験生にだって恋愛は必要だと思うんだがなぁ。
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棚田

2015-10-03 | 生活の風景


一週間ほど前の風景。
ここも今はもう稲刈りが終わってるだろう。
花巻市東和町小山田にて。
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「#9」

2015-10-02 | 読書


最初の60頁あたりまで
「なんだよ。ハーレクインロマンスかよ」と思った。
(ハーレクインロマンス読んだこと無いけど 笑)
映画のプリティガールのような、
慎ましい生活をしている地味な女の子の前に現れた
ゴージャスな王子様の話かと思ったのだ。
それでも途中で放り出さなかったのは
ミステリアスなストーリー展開に惹かれたためだった。

場面が上海に移ってからいきなり物語は動き出す。
富と権力の、目に見え無い暴力、
現代中国が抱える課題と闇、
それでも個人単位で芽生える友情、
作家の他にキュレーターとして活躍する作者の
知識や経験が存分に生かされるテーマ。
帯には「恋愛小説」とあるけれど
一人の人間の成長の物語なのだと読みながら感じた。

骨董を含む芸術作品にはイマジネーションが必要だと
最初は意味がわからなかったけれど
読み進むうちにだんだん理解できてくるから不思議。
だからといってイマジネーションが身につくわけじゃ無いけど。
ただ、青磁器や景徳鎮など
個人的に興味深いものが出てきた時はかなり食いついたけど(笑)

「鑑賞者として美術を極めるのに必要なのは、
 感性、知識、照合、そして表現です。
 ちなみに、発信者、つまりアーティストに必要なのは、
 感性、技術、独自性、そして情熱(パッション)ですね。
 これはほかの世界にも置き換えられますよ。
 例えばワインとか、文学とか」

「歴代の中国の覇者たちは貪欲だった。
 広大な国土を治め、何億もの民を従えるには、
 どうしても貪欲でなければならなかったのです。
 そして彼らが共通して備えていた能力。
 それは、イマジネーションだったのです」

作者は作家原田宗典氏の妹で、兄弟揃って作家だが、
作風はかなり違う。
マハさんは豊富な知識と細やかな情景描写、
自分とは立場が違う登場人物たちの心情にも寄り添う
(例えば本作でも中国人の心情を慮っている)
ハートウォームな作品が多く、ホッとできる。
本作のラストシーンもまた
描かれてい無いこれからに希望を持たせる終わり方で
読後温かい気持ちになれる。

「#9」原田マハ:著 宝島社文庫
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