風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

豊かな人生

2015-10-04 | スポーツ


ヤクルトスワローズが神宮球場で
14年ぶりに涙の優勝を決めた翌日の昨日、
花巻の隣、北上市では
社会人硬式野球北上市長杯が開催された。
岩手、宮城、秋田から10チームが参加。

かたや数万の観客が熱狂、
かたやスタンドで見てる人もまばらな大会。
(スタッフや試合を待つ選手たち以外の観客は
 ざっと見渡した感じ4~5人ってとこ)
それでも社会人硬式野球からプロ入りする人も多く
人気ある日本の野球の土台を支える選手たちではある。

知る人も少ない大会だからといって
レベルが極端に低いかといえばそんなことはない。
軟式の草野球と違い、誰でもできるレベルではない。
アナウンスを聞いていると、選手たちの出身校も
各地のリーグの強豪として知られる
武蔵大、平成国際大、秋田経法大(現ノースアジア大)
そして岩手大、仙台大などの大学出身者や
花巻東、秋田商業、能代など
甲子園でも知られる高校出身者たちもいる。
見てると、やはりみんな上手いんだなぁ。

それぞれに仕事を持ち、その合間に練習参加し
こうやって大会に出てくる選手たち。
この大会に勝ったからといって
全国大会に出られたり、プロへの道が開けたり
するわけではもちろん無い。
それでもみんな貴重な休みの1日に集まってくる。
50歳で中学校の副校長をしている人もいると聞いた。
野球が好きなんだなぁ。

他の競技でも、音楽でも、写真でも、絵画でも
プロがすべてじゃ無い。
アマチュアでも高い技術を持った人たちはたくさんいる。
好きってだけで続けている人たちも。
「いつまでもそんなことやってて何になるの?」
という人たちにはそれが恐らくわからない。
人生の勝ち組負け組にこだわるあまり
効率を追い求めて無駄なことは排除する風潮があるけど
レールの上ばかり走る人生には無い
豊かな人生を彼らは持っていると思う。

東大に入るばかりが幸せな人生じゃ無い。
受験生にだって恋愛は必要だと思うんだがなぁ。
コメント
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