風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

3月11日

2016-03-11 | 世界・平和
今年のカレンダーはあの年と同じ曜日めぐり。
だから今日3月11日はあの人同じ金曜日。

当日のあの瞬間のことは忘れない。
・・・とはいえ、その後のことは
印象的なシーンのみはっきり脳裏に浮かぶが
それも断片で、ところどころすっぽりと
記憶から抜け落ちているところもある。

あの日から10日後に
止まったままの新幹線に代わって
花巻空港から羽田まで臨時で飛んだ飛行機にて
東京に戻るまでの間に様々なことを考え、感じた。
こんなことや、こんなことこんなことも。
そしてこんな場面もあった。

津波被害を受けた沿岸部や
原発事故に遭った福島の人たちばかりじゃなく
情報がなにも入ってこなかった内陸部も
こんな状況の中の10日間だった。

釜石への道を疾走していく他県ナンバーのパトカーや
ひっきりなしに上空を飛ぶヘリの音。
ようやく電気が通って、ブン・・・という音とともに
画面が現れたテレビに映る津波の映像。
雪降る中、毛布にくるまって数時間待ち
10lだけ入れてもらったガソリンスタンド。
「おにぎり入荷」と大きな手書きの紙が貼ってあるコンビニ。
目に見える、肌で感じるすべてのことが
実体験しているのではないように感じる非現実的な世界。

忘れてはいけない。
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