風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

盛岡・花巻日記(ランダムに)

2011-03-19 | 生活の風景
一昨夜、息子が郡山の大学に行っている
花巻在住の同級生から来たメール。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昨日、郡山にいる息子と親戚の子供達を迎えに行ったらやがて日が暮れて、
一泊して翌早朝に帰省することにしました。
閉まっている店ばかりの中でぽつんと営業している飲食店があり、
夕食をいただきにあがりました。
そこで働くスタッフが言うには、
「定年間近の東京電力の社員が、部署が異なるにも拘らず、
 福島第一原発に復旧作業に向かいたいと申し出、
 家族は止めたが本人の決意は変わらず、原発に向かったそうです。」
「そうしたサムライの魂をもたれた方が頑張っているのだから、
 私たちも被曝するかもしれないけど、
 この地に残り、微力でも食を通じて、
 避難しないで暮らす皆さんの力になりたい。」
と明るく振る舞うスタッフに日本人のサムライスピリットを感じました。
勘定を済ませようと席を立ち、ふと厨房を覗いたら八十個のお握りが。
被災した翌日から避難所に届け続けているという。
外に出て、思わずスタッフ二人と握手をした。
二人は僕らの乗るクルマが見えなくなるまで、
両手で手を振って見送ってくれました。
身も心も温かくなりました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


同じく一昨日、
大阪に住む同級生からレターパック。
入れられるだけ詰め込み、膨らんだ箱からは
お菓子やレトルト食品、インスタントスープに
小さな懐中電灯と各種電池も。
なんだか気持ちがありがたくて、
母ちゃんと2人泣けて泣けて・・・。
お守り代わりに食べずに食卓に飾っておくことにした。


道で会う知人、会社で会う社員たちとの定番挨拶は
「どこかで食べ物売ってた?」「ガソリンどう?」
ようやく開通した電車で通勤すると
普段車の人たちもガソリンがなくて乗ってくるから
ラッシュ時の山手線状態。
しかも電車は30分に1本しかないので、
「もう満員で乗れません」と駅員さんに言われると
一昨日の夜のように氷点下のホームで足踏みしながら待つことになる。
仕事できるだけ幸せだと思うけど、燃料不足で物流が麻痺しており、
材料は入って来ないし、製品の出荷もできない。
できることは納期遅延のお詫びの電話と、被災得意先のお見舞い。
よその会社からSOSが来ても対応できず。
申し訳ない。


社内では暖房をストップし、
みんなオーバーやダウンを着込み、マフラーまでして会議。
車なら膝掛けやらフリースやらも持ち込めるけど
電車が混むので手荷物はできるだけ少なく。
昨日に引き続き、今日も冷える。
ありがたいことに普段仕出しをお願いしてる弁当屋が
今日も限定メニューで営業してくれた。
外に出ると吉野家やマックまで閉まっている。


秋田や青森への公共交通機関が復旧して来た。
嬉しいけれど、宮城・福島がぜんぜんダメなので
飛行機を使う以外、相変わらずここは陸の孤島状態。


一昨日、地震後初めて自分が地震に遭った花巻駅に行った。
その時立っていた場所が・・・恐い。
トラウマになったかな?
今日で地震後1週間。
地震前が数ヶ月も前に思えるけど。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする