風音土香

21世紀初頭、地球の片隅の
ありをりはべり いまそかり

徒然鍋

2007-12-20 | 風屋日記
冬は鍋もの。
やうやう熱く吹きたる土鍋の蓋を取り去り
湯気立ちたる汁を少し味見したる

ダシは鶏
タラバガニはさらなり
魚もなほ、種類多く入れ込まれたり
また、ただひとつふたつなど、サケやタラが浮きしづみするもをかし

味は塩味
醤油をさして、味覚いと香ばしくなりたるに
たくさん野菜が入っているとて、
三つ四つ、二つ三つなど、牡蠣が煮えていくもをかし
舞茸、白滝などのワキ役がところどころに見ゆるは、いとをかし
煮込まれてグツグツいう音など、はたいうべきにあらず

鍋もいろいろ
しゃぶしゃぶやすき焼きはいふべきにもあらず
霜降りの牛肉でも、またさらでも
水炊きやチャンコ、石狩鍋など
煮立ちゆくさまをビールなど飲みつつ待つもまた奥ゆかし
湯豆腐のあと、残りたるタレを使ひて
翌朝の納豆にかけるも二重に楽しめいとをかしけれ
コメント (5)
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