吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

春は、花。花は木花。

2018年06月01日 | Weblog
四季を暮らす日本。四季は春、春は花。チューリップや水仙などの庭花もいいが、すみれやタンポポのような草花や野花もいい。日本の春を代表するような梅桃の花や桜の花のような木花もいい。サクラといえば、染井吉野。ヤマザクラやオオシマザクラなど400種とも原種20種とも言われる桜の品種だが、われわれの愛でる桜はやはり染井吉野。


吉野といっても、あの吉野山の原種や吉野山出の桜の交配種でもない。東京(江戸)は、いまの駒込あたりの染井村の発出品種らしい。生まれは定かではないが、染井村の植木屋さんが売り出したサクラ(桜木)が、広まった結果らしい。それにしても毎年だが、千鳥ヶ淵や上野公園のサクラほど春の花見を賑わす桜花はない。1~2週間の桜花がおわると、つぎは辛夷(こぶし)の花。


何故”辛夷”と書くのか知らない。かわいい真白な小花で、うすく甘い香りを漂わせるのに何故、辛夷なのか? ときどき街路樹にもなる辛夷は、低木の感じだが、青空を隠すぐらい大きな樹木の辛夷もいい。青空いっぱいに沢山の白い花を広げる。遠目では、白木蓮と見間違う。街路樹では、サルスベリやハナミズキと競う。


アメリカが、日本より贈られた桜の返礼として贈ってくれたのがハナミズキというから、比較的新しい花木らしい。淡いアカや真白な白い花をつけるが、花がなくても楽しめる。花が終わった後の緑、緑が薄まり紅葉する葉もいいが、その後の赤い木の実がいい。


春の花というと、多くのひとはサクラ(桜花)だろうが、隠れた春の花の王者は、キリ(桐花)だ。中国では、高尚と言われる神木だというが、日本でも平安枕草子のころから歌われたり親しまれた花だ。500円玉や家紋にも登場する。
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