吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

世界全人類の食料問題と中国東アジアの食糧需要

2012年04月15日 | Weblog
世界人口の75%が、アジアとアフリカ地域に居住する。全人口70億人のうち40億人強がアジア(60%)に住み、15%の10億人がアフリカに住み暮らす。今世紀半ば90億人になろうとする世界人口増加分の半分は、アフリカで増加する人口(+10億人)だ。その頃のアフリカの総人口20億人は、ヨーロッパ、北アメリカ、南アメリカを合わせた人口(約20億人)に匹敵する。

急増する世界の食糧需要増は、多分にこのアフリカで急増する人口によるのだが、今後20年あたりの食糧需給問題の核心にあるのは、中国における中間富裕層の急増がもたらす食糧需要増であり、その内容の変化であろう。現在13億5000万人と言われている中国の今世紀半ばの人口が15億人と推計されても、この国の発展がもたらす中間富裕層はただいま(2~3億)に倍増するであろう(約5億人)。

ただいまの日本は、自国の農業や食料自給率およびTPPで喧噪だが、大きく世界全体の農業食料問題の渦中にあることを自覚することのほうが大事だ。世界全体の農業耕作地面積の0.28%の日本が世界人口の2%弱の食糧自給率(40%)や自国の農業生産のみの保護や生産に目を奪われていると、つい先の世界から取り残されるだろう。

イヤがおうでも、近い将来の世界の食糧需給のキャスティング・ボードを握る中国や約中国の2倍の人口を持つ東アジア諸国とどのように食糧問題を解決していくのか。および、農業生産の技術や可能耕作地も少ないアフリカ地域の農業生産支援や食糧問題に対する施策支援などを欠いて、わが国や世界の食糧問題は解決できないのだ。

たかだか穀物類全体の10%そこそこの大豆(全タンパク質食糧の15%には当るが)2億トン強の0.1%を自国生産している日本にあって、その10%程度(世界全体の0.01%)を原料使用している業界(豆乳)団体に勤めている人間の心配することではないが、・・・気になっている。


2010年10月、米国大豆畑視察
コメント
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