吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

なんとなく年金(問題)の核心を避けるただいまの政治の背景

2012年04月07日 | Weblog
ここ四半世紀の政権政争のテーマは、年金だった。消費税が採用されたり、税と社会保障の一体改革といわれたり、消えた年金や年金記録が政争になったりしたが、目に見える革新や改善がなされた形跡はない。改革する、改善すると叫べば期待と票がえられると、政争の具にされてきた。

戻れば私が小学校に入った(昭和24年)ころ、いまは高齢者とされた65歳以上人口は400万人ぐらいだった。75歳以上のそれが、やっと100万人になった。あれから60年、ただいまの65歳以上高齢者人口は7.5倍の3000万人になり、75歳以上の後期高齢者人口は1500万人と実に15倍だ。

65歳以上人口が1000万人を超えた昭和50年代後半1980年代に入った頃(75歳以上400万人)から、年金財源や年金制度問題が展望されるようになったがその後の20年、厚生労働省や社保庁の問題のカモフラージュがつづいた。そして、ただいまの65歳以上高齢者3000万人・人口比24%や75歳以上1500万人・人口比12%あたりを確認するに至り、年金や福祉問題が避けて通れないと思うようになった。政争の具にした。

ほぼ20年後の2030年すぎ、65歳以上人口は30%、75歳以上人口20%になる。15歳未満の年少人口が10%を切り、15~64歳人口は60%を下回る。2人で1人の高齢者を養うようにみえるが、15~24歳の多くが未労働力とか失業や非労働などを考えれば、ほぼ1人に1人のイメージになる。

20年後などすぐだ。大変な情況を展望しながら、なぜか最近”年金”の核心にふれない。税と社会保障の一体改革をあいまいにして消費税増税を叫び、反対する。説明しない。構想をお示しにならない。AIJの年金基金消失あたりに目を向けさせ、本家本元の問題や構想から遠ざかって過ごす。年金が、オバケになったのだ。
コメント
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