吉澤兄一のブログ

お江戸のど真ん中、平河町から、市井のトピックスを日記風につづりたいと思います。

「事業仕分け」の成果考

2009年11月14日 | Weblog
 政権交代で見えてきた”政治”のウラや実態が新鮮だ。長い間の自民党政治は、官僚と族議員および財務省での予算化の繰り返しで過ぎたようだ。国民の目に触れない政治や予算が、多くのムダや埋蔵金をつくってきたことが白日化した。

 このたびの「事業仕分け」、目的や目標でもめたり、人事で与党幹事長が怒鳴ったりと難産したが、かなりの成果を上げていると正直思う。どのように進め、どのような着眼と着地を狙っているのかハテナだったが、実直で地味な作業をしている姿は、パフォーマンスと言われたりしているが、”働く政治家”が浮かんで好感が持てる。

 モレているものがあるとはいえ、447もの事業が事業仕分けの対象に上がり、これを限られた時間で仕分け検討するのだから、1事業一時間もない。説明できない、理解されないと言われ、こんな短い時間で裁判みたいにやられて不満やるかたないと官僚や行政担当官のストレスは大きいと思う。

 しかし、今回の事業仕分けが私たち国民に教えた成果は、計り知れない。3日間の削減対象事業が、ほぼ7000億円出たことや16兆円もある地方交付税まで抜本的見直しに入ったことなどの金額的な成果は別にして、多くのムダや埋蔵金が生まれる原因や背景を教えてくれた。いままで”エライ人”で国民の税金を食べていた方々が、事業仕分け人や国民に晒され誇りや権威が折られる姿がイタイタしい。

 政治や官僚の”手の内”も見えてきた。何々事業、何々基金という名前で予算化される税金の使い方だけでは不足と、事業や基金の前にいろんな形容詞をつけて尤もらしく装う。支援、助成、補助と推進、整備、導入などだ。予算どりには欠かせないワードのようだ。

 事業仕分けも道半ばだ。全部の仕分けが終われば、さぁ政府や財務省の現実の削減や廃止および予算の概算策定が待っている。2010年度の予算がどのようなビジョンと方針で出てくるか期待している。
コメント (3)
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