シャツのほころび涙のかけら

昔よく聞いたNSPのタイトルを拝借。…趣味や日常を綴っています。基本はガンバレ自分!時々覗いてみてください。

川辺川ダム

2008-09-12 | 自然・環境とか

企業などが、一度決めた計画について邁進せず、簡単に見直し・変更を行うのはいただけない。まず、やる事も必要だし、即見直しならそもそもの計画がおかしいのである。それに、朝令暮改のようにころころ変わるのも最低だ。ましてや、それが第三者によってとなれば…もう最悪だ。止めたほうが良い・・・おっと書きすぎた。半分グチだ。

さて企業ではなく国の話・・・1966年より事業が開始され、もう42年の歳月が経過した「川辺川ダム」に進展があった。熊本県知事は11日の県議会本会議で現行のダム計画に反対する考えを表明し、国交省にはダム中止を求める。これにより、計画は、中止に追い込まれる可能性が高まったようだ。環境保護的には良かったのだが、事は簡単ではない。(40年以上もかかったのは、それなりに理由もあったわけだ)これから、どうするのか。

当初、川辺川ダムは特定多目的ダムとして洪水調節、不特定利水、かんがい、水力発電のために計画された。1976年の完成を目標としていたが、その後の事業変更で1981年、1993年、2000年そして2008年の完成目標へと四度も完成予定を延期させていったが、今年になっても本体工事には着手できていなかった。もちろん、それだけ反対があったからで、相次ぐ共同事業者の事業撤退もあり、多目的ダムから治水ダムへの計画変更を余儀無くされた。

治水対策であれば、ダム以外の代替策もあるのではないかな?(これまでは難しいということだったんでしょうけど)住民の賛同を得られるようのものができるのではないかと期待したいですな。それを国も認めてほしいですな。
大規模ダムに期待するのは、ダムそのものの目的もあるが、巨大公共事業が地元にもたらす経済効果も大きい。村おこしの契機にもなるはずで、だから、ダム建設に賛成の方もいるわけだ。んでも、日本の代表的な清流なので、豊かな自然を活かせば、一過性ではなく長く将来にわたる地域振興だってできるんじゃないかな?それだけ効果のある素晴らしい自然のようだし(私は行ったことがないけど)。

それにしても、40年という長い年数は取り戻せない。工事のために、五木村の村役場など水没予定施設と対象約500世帯は、相当の金額をかけ代替地に移転した。苦渋の選択として、ダムによる新しい村づくりを目指し、村民一丸となって取り組んだ。しかし、固定資産税の問題や農業をやっているのに自給が出来ないなど、それまで自分たちが暮らしてきたような生活とは異なり、生活がしにくいという。結果、村を離れた人も多いとか。それなのに、ここにきて本当に中止ということになったら・・・住民のこれまでの苦悩や犠牲は…?

同じように40年来すったもんだしているダムが、群馬県長野原町に建設中の「八ッ場(やんば)ダム」だ。こちらも川原湯温泉街や名勝「吾妻峡」の半分がなくなる。さまざまな反対も多い。ただ、川辺川ダムとは異なり、利水や発電も含めた多目的ダムなので…どうなのかな?代替地造成など生活再建事業も進んでいるらしいけど…どうなのかな?
いずれにしても、計画からは50年以上経つのでしょう、どんな計画だ!!!と言いたい。

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2 コメント

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50年も不自由しなかったら (syu)
2008-09-12 23:42:56
現時点で計画案があるからといって着工しなくても良いでしょう。
川辺川ダムは、利水事業は地元が反対。理由はダムで取水した方が農家の負担金が増えるのと、農水省が「死者から承諾のサインをもらっていた」・・・つまり農水省が嘘の承諾書を作ったのです。発電に関しては、今や日本全国原子力発電所が多数あります。水力による発電量は原子力と比較したら微々たるもの。

今回の熊本県知事の英断は、ダムに依存しなくても治水・利水事業は出来る。それよりも「自然が守るべき宝」との方向性を示したことです。川辺川ダムには今まで3000億円もの税金が投入されました。更にこれから1000億円近くの税金を投入してダム建設をしなくても、それ以下の金額で治水事業(洪水対策)は出来るというものです。

全国初ですから、これから盛んな議論が予想されますが「環境県熊本」として全国に先駆けての画期的な知事の英断を、県民として誇りに思います。 

樺島県知事同様、「白紙撤回」の道筋を作った塩谷前知事。2代続けて熊本県民はイイ知事を持ちました。(^_^
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川辺川ダム (kaede)
2008-09-13 15:37:23
こんにちはsyuさん。syuさんは熊本県民なのですね。地元のことですからよくご存じだと思いますし、ヒシヒシと感じることがあろうかと思います。

40年間で人口が5,000人から約1,400人に激減した五木村。その五木村議会が熊本県知事に抗議文を提出しました。「ダムを前提に村づくりを進めてきたが、それも白紙になった」「知事は村の振興策に取り組むと言ったが具体性がない。県財政が苦しいのに何ができるのか」とのこと。もちろん知事は「夢のある五木村振興計画策定に取り組む」といっているので、今後に期待できるのではないかと思われます。村民の方も新たな未来にむけ頑張ってほしいと思います。

知事の要望がとおるかどうかは、これからの国交省の対応如何によるのでしょう。ただ、『国交省の公用車について、管理・運転業務の発注方式を見直した結果、今年度後半分だけで1カ月あたり約6,000万円の削減効果が生じたことがわかった。』と聞き、あきれています。このような高コスト体質の役人に(ダムのために)税金が数千億円が使われたと思うと、腹が立ちます。適正に使われているのか疑問ですよね。本当に大丈夫なんでしょうか?国交省!
すべてはこれからだと思います。知事頑張ってくださいな。
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