今回の時期外れ(?)の帰省は、昨年のうちに決まっていた。昨秋、叙勲を受けたKさんの受章祝賀会が3月20日に催され、それに出席するためだ。
祝賀会発起人からの正式な案内は今年に入ってからで、当初は、電話で聞いた。
日頃、馴染みのない栄典制度なので、話を聞いてもピンとこず、Webで秋の叙勲の受賞者名簿に名前が載っているのをみて、「ホントだ!」と。
(↓テーブルの置かれた花です。)
叙勲は、Kさんが地域の消防団に在籍し、永年消防防災活動に貢献された功による。町の消防団長として勇退したのは平成5年(勤続39年1ヶ月)。
もう17年経っている。何故、今になってなのか聞くと、関係者曰く「1年前まで市の社会福祉協議会の副会長をしていて、そういう公職に就いている間は、叙勲候補にならない」そうだ。
祝辞のなかで、「瑞宝章(瑞宝単光章)こそ適している」というような話があった。どういうこと?と思ったら、『瑞宝章』は、公共的な業務に多年尽くしたと認められる功労者に与えられる…という。なるほど。
田舎の消防団、火事だけでなく、水害、雪害時も大変だったようだ。特に昔は、道路状況も悪く、除雪されない道がほとんど。雪の中徒歩で何キロも・・・。
これまでやってこれたのは、祝辞でも言われていたが「奉仕の精神(こころ)」であり、Kさん曰く「地域住民の協力」があったからこそと。
前述した消防や社会福祉協議会以外にも、商工会や国保運営協議会、選挙管理委員会等々を歴任した。もちろん兼務がほとんど。本業がありながら、他のこと(無私の労働)にも時間を費やす・・・でき難いことだ。
ところで、受章者には、勲章の他に「勲記」というものが授与される。賞状ではなく“証書”ということだ。瑞宝単光章の場合は、次のように記されている。
日本国天皇は○ ○ ○ ○に
瑞宝単光章を授与する
皇居において璽をおさせる
「大日本國璽」
平成二一年十一月三日
内閣総理大臣 鳩山由紀夫 印
内閣府賞勲局長 阪本 和道 印
第○○○○○○○○号
改めてみると…、国璽(こくじ)が押されているのに、さらに「皇居において璽をおさせる」というのは、どのような意味をもつのだろう?
国璽を間近で拝見するのも初めてだ。国璽は2行縦書きで、右に「大日本」、左に「國璽」という印文になっている。印影の四角の左下は欠けている。
国璽自体は金で出来ていると聞いた。調べてみたら、強度を保つために金合金製(18金)で、3寸(約9.09cm)四方、重さ約3.50kgの角印。なお、御璽=天皇の璽(印章)もほぼ同じ大きさだという。
なぜ、こんなに大きな印章になったのだろう?いろいろと不思議なことが多いものだ。
ちなみに、祝賀会を終えた後、来賓でない地元の方は場所を変えて二次会。私はお酒がそれほど入らないし、先週はお腹をこわしていたこともあって、最後まで付き合えなかった。二次会の後も、違う所で飲んでいた人がいたらしい(12時間飲み続け…!?)。
改めて思った、田舎の人は酒が強いです。