前回同様、3月16日(土)の北本自然観察公園散歩より。
湿地の木道の近くに鳥かご(?)が置かれていた。中にはカエルの卵塊がある・・・。
近くの案内板によると「公園内のニホンアカガエルは年々減少の一途をたどっています。アライグマやカモ類による捕食から守るため、卵塊をカゴで覆いました。」とのこと。
見回すと青いカゴも幾つか置かれていたし、今年の卵塊の数は少ないと思われた。
ニホンアカガエル(日本赤蛙)は、アカガエル科アカガエル属で、名前のとおり日本の固有種。
平地から丘陵地にかけて、明るい森林、池・沼、水田周辺の草むら、湿地などに生息し、主に陸上で生活する。
産卵は他のカエルより早く、1月から始まり2月~3月頃のまだ寒さが残る早春に行なわれるため、春が来たことを感じさせてくれる。・・・しかし、減少しているわけだ。
レッドデータによると、埼玉県では絶滅危惧Ⅱ類で、同区分には他に群馬、神奈川、静岡、奈良、大阪、徳島、福岡、長崎。さらに厳しいその上の絶滅危惧Ⅰ類には、東京、千葉、山形、和歌山、高知。
都心部だから少ない、というわけでもなさそうだ。
オタマジャクシが無事に成長し。来春は今年以上の卵塊をみたいものだ。
「卵塊」は、文字通り卵のかたまりだが、複数の卵を袋状(嚢状)のもので包んでいるのを「卵鞘(らんしょう)」・卵嚢(らんのう)」と呼ぶようだ。
カマキリの場合は、卵が固めのスポンジ状のものに包まれており、これが「卵鞘」で樹の枝などに付けられているのを見る。
この日、ムネアカハラビロカマキリの卵鞘についての説明板が樹の脇に立てられていたので、卵鞘を探してみた。
ムネアカハラビロカマキリの卵鞘は、オオカマキリの卵鞘に比べるとやや細長の形状で、枝の接地面積が狭い。
日本では侵略的外来種とされ、在来種であるハラビロカマキリなどへの影響が懸念されている。
説明板には「公園内の他の場所で本種の卵鞘をみつけたときは回収しています」と記されていた。もし散歩中にそれらしいのを見かけた時は、念のため職員に伝えた方が良いだろう。
約1か月前の散歩時は、入口の橋と並行する道で掘削工事をしていた。休日なので作業はしていなかったが、重機が2台あり道が深く掘られていた。今回は、その工事が終わり、道が通れるようになっていた。
手前が工事の終わった道で、奥は並行する「ふれあい橋」。
排水管は橋の2つのアーチ部分の下に流れる小川の水を、道の下に通した2本の排水管で反対側に流している。
湿地や池のある当園では、水路のメンテナンスは重要なのだな~と。
気持ちよさそうにカモ達が泳いでいた。