(長瀞町日帰り観光備忘録:前回からの続き)
寶登山神社を巡って車に戻り、ランチをどこにしようかとスマホで検索する。以前、秩父で蕎麦を頂いて美味しかったことから、ここでも蕎麦屋を探す。
近くで点数の高い店があったのでナビ頼りに行く。長瀞駅から神社に向かう通りは飲食店が多く、歩いている観光客も想像以上に多かった。蕎麦屋の駐車場にとめたが、どうも妻は店の雰囲気(外観)が気にいらないらしい。そこで、再度検索して別の店へ向かう。
そこは、長瀞駅の次の駅、上長瀞駅の近くだった。店の前に並んでいる人はいない。空いているならラッキーと思いながら店に入ると、空いている椅子はあるが、やはり感染症対策で店内の広さ&炭素濃度から人数を少なくしているそうで、数組待ちの状態。
20~30分くらい待ちとのこと。仕方がないので待つことにして記帳する。名前と携帯番号…も書く?テーブルが空いたら連絡してくれるシステムだった。車で待つ方が多いという。な~るほど、店の前に並んでいないわけだ。
そこで、我々はレトロな駅舎見学を兼ねて待つことにし、歩いて直ぐの上長瀞駅へ足を向けた。
●上長瀞駅(かみながとろえき)
上長瀞駅は、羽生駅と三峰口駅を結ぶ秩父鉄道秩父本線(秩父線)の駅。
お隣の長瀞駅とは違って静かな佇まい=観光客はほぼいない。土産屋なども周囲にない。
正面左手には臨時改札口(?)が設けられていた。その昔には、多数の利用客をさばいた時代があったのだろう。
どうせなら電車がとまらないかな~と時刻表をみると、1時間に1~2本で次の電車には間がある。これだと店からの連絡の方が早く電車の入線は見られないだろう・・・と思っていたら、カンカンカンと踏切の音が聞こえる。何で?何事?かと臨時改札口から見ていると、貨物列車がゆっくりと通り過ぎた。まぁ、良しとする。
後で、駅のことを調べてみたら、ホームの構造材はレールを使用しているようだ。
●くるみ蕎麦+地元の野菜天ぷら
テーブルが空いたとの電話を受け店に入る。「くるみ天ざる」を注文する。そばつゆにクルミが入っている蕎麦と地元の野菜を使った天ぷらで、妻も同じもの。
蕎麦は噛み応えがある。そばつゆは意外とあっさり。野菜天の葉物はいいけど、カボチャが大きいというか厚い。(妻は満腹でカボチャ残し)
次はどこに行こうかとマップを見ると、自然の博物館が車で1~2分のところにあった。ついでに道路を挟んだ反対側は荒川なので、併せて見に行くことにした。
●埼玉県立自然の博物館
秩父地域はジオパークに認定されている。長瀞は地下深くでできた岩石を間近で観察できることから「地球の窓」といわれ、明治時代から多くの研究者や学生が長瀞を訪れており「日本地質学発祥の地」と呼ばれている。
博物館では、化石や鉱物、動物、植物など、埼玉の自然について展示している。
特に土地柄か岩石・鉱物・化石・地層などについての展示は豊富。
個人的にこういう類には関心あるけど、説明文をしっかり読むほどではない。
植物と動物を展示する大ジオラマは、よく造られていると思った。ただ、日中の様子なのに部屋が暗すぎて残念。2階では多数の昆虫の標本に驚く。
マニアではなく一般向けの博物館の推しは、埼玉県内で発見された巨大ザメ「カルカロドン メガロドン」や謎の海獣「パレオパラドキシア」の展示のようだ。
海無し県で、クジラや巨大ザメ「カルカロドン メガロドン」の化石が見つかっている。サメの場合、化石として残るのは主に歯で、中には一個体で73本の歯が発見された。その歯化石(実物標本)と、アゴの復元模型が、大口を開けていた。
さらに体全体の復元模型(体長12m)が天井吊り。
海獣「パレオパラドキシア」は哺乳類で、現在似た骨格を持つ生物がいないため、いまだに謎多き生物。埼玉県からは、世界で最も多くパレオパラドキシアの化石が発見されているそうだ。
上は骨格復元模型(体長約2m)だが、いわゆる「全身骨格」の実物化石の展示もあり、化石は国の天然記念物に指定されている。哺乳類化石としては初めての指定。
●月の石もみじ公園~荒川:長瀞渓谷
「月の石もみじ公園」は多数のイロハモミジがあり、名前は園内にある高浜虚子の「ここに我句を留むべき月の石」と書かれた句碑に由来する。この日は「青もみじライトアップ」をする期間のようで、配線やライトが設置されていた。
公園の中を川に向かって行き着いた河岸の岩板の上で小休憩。
この日は気温が高かったけど、木陰の河岸&景観で気持ち良かった。
目の前をラフティングのボートが3艘通り過ぎる。少し下流の急流では激しく上下に揺れていた。
上流に目を向けると、カヌー教室かな。そこにライン下りが1艘下っている。↓けっこうなズームで。
ライン下りが目の前を通り過ぎたのをしおに車に戻る。
ちなみに、休憩したところから歩いて10分ほど川沿いに下ると、有名な岩畳や赤壁があるはず。今回はお疲れなので、またの機会に訪れようと思う。
●花園フォレスト → 帰宅
博物館から関越自動車道の花園ICまでは車で30分ほど。そのICの近くにスイーツ屋さんがあると会社の同僚から聞いたことがあるので、お土産目当てに立ち寄った。
花園フォレストは“スイーツテーマパーク”ということで、バウムクーヘンをはじめ、お菓子やケーキ、焼きたてパンにアウトレット商品などを製造・販売している。この手の値段のことはよく分からないけど、全体的に廉価に思えた。特にアウトレット商品は間違いなくお買い得だろう。
ここでは我が家用に食パンとバウムと何とか。娘夫婦用にバウムを購入する。
それから、隣の豆腐屋さんで豆腐のソフトクリームを食べながら小休憩し、帰路につく。家に到着したのは、午後5時前だった。
長瀞町の日帰り観光は、短い移動距離でいろいろ観ることができた。また行くこともあるだろう。
(次回は、「寶登山神社」について)