20日、男子車いすバスケのレジェンド、藤本玲央選手(38歳)のTwitter を拝見していると、パリ・パラリンピックの開幕日を調べたら、2024年8月28日だとか。
「約あと2年かぁ」と寝る前に考えてしまって寝れなくなるベテラン。(笑)と書かれていたのです。その複雑な藤本選手の想いが良く分かる気がします。
きょうは、同じく男子車いすバスケットボールの日本代表、香西宏昭選手が語る「アメリカの強さに迫る。」を取り上げることにしました。
男子車いすバスケ界は、日本を含め、今や群雄割拠の時代となりつつ、そのなかで“世界最強”と言われているのがアメリカです。アメリカは、個人技だけではなく統率の取れたチームプレーヤーが多くて、アメリカは、スペインやオランダなどと比較すると、決して高さはないのに、そのことが弱点とはなっておらず、好シューターが多くて、文字通りどこからでも得点することが出来るのです。
この得点力の高さは、個々のシュート力はもちろんのこと、統率と連携の取れたチームプレーも大事な要素となっており、ディフェンス側からすれば “裏”となるオフサイドで、常にアメリカはボールサイドと絡み合った動きをしてくる。その動きが速くて巧みなのです。そして、アメリカのプレーにはミスやズレが少ない。コート上の5人が「今、何をすべきか」を瞬時に判断し、次のプレーのイメージが共有できているからです。そして、個人技の高さもアメリカの怖さの一つです。
一つはチェアスキルだろう。車いすバスケでは、止まった状態からの漕ぎ出しの素早さや、スピードをキープした状態で正確に止まる、いわゆる“ストップ&ゴー”の動きが求められる。この精度が非常に高い。さらに、どんな車輪や体の向きにすれば、守備範囲が広く取れるのか、ファウルにならずに相手の動きを止めることができるのも熟知している。
香西選手は「きちんと自分たちの型が確立されているからこそ、相手の裏をかくようなプレーもできる。アメリカには、そういう巧さがあるように思います」と語った。また、なぜ彼らは車いすバスケに必要な要素を多く兼ね備えているのだろうか。その背景には、アメリカならではのスポーツ文化があり、何処へ行っても身近にバスケが楽しめるって所が根底にあるようです。
特にミドルポインターのスティーブ・セリオ選手(持ち点3.5)は、シュート力、スピード、クィックネス、チェアスキルなど、どれを取っても一級品で、司令塔としての能力も高く、アメリカの大黒柱であることは間違いないようです。
★ Wheelchair Basketball Gold Medal Match | Day 12 | Tokyo 2020 Paralympic Games
(日本vsアメリカ決勝は、スライドを2:32:00へ合わせてご覧ください。)