目の不自由な方への歩行支援として開発された「あしらせ」は、靴が振動して視覚障がい者への進行方向を知らせる新しい装置が開発された。
靴の中に、足の甲や左右に振動を与える特殊な装置を取り付け、専用のスマホアプリで目的地を設定するとルートに沿って直進のときは靴の前方が、右に曲がるときは靴の右側が振動し、進む方向を伝える仕組みになっているようです。
この技術を開発したある自動車メーカーの従業員さんが奥さんのおばあちゃんが川の横を歩いていて、足を滑らして川へ落ち亡くなったことを切っ掛けに、この技術が生まれたのです。
視覚障がい者の方にとって日々、駅での転落事故や危険や不安により行動を拡げることを諦めている人が多く、この「あしらせ」と白杖とで少しでも活動範囲が広がり、究極はランニングまで出来るようになるのを私は願っています。
◎「あしらせ」 みちびきを活用した視覚障がい者向け歩行支援センスウェア / ASHIRASE
◎視覚障がい者用歩行ナビゲーションシステム「あしらせ」
私のブログ記事「チッポけなことで悩んでいるんだろうと」2017/6/8 より。
先日、ある盲人のご夫婦の話しを弟から偶然に聞き、私たちは何ってチッポけなことで悩んでいるだろうと考えさせられたりもする。
それは、ある日、白い杖を持った盲人の方が雨にズブ濡れになったまま、路上に立ち尽していたそうです。
そこで、尋ねると自分の住所を言い、その方角を教えて欲しいと言われ、どうしても見過ごす事ができず、じゃ私が家まで送りましょうと連れて行って上げると、家の中から目の不自由な奥様が出て来られ、きょうは、”帰りが遅かったねぇ”とご主人に尋ねると、ご主人は、”いつもの坂道を帰る途中でバイクが急に近づいて来たので、それを避けた瞬間、田んぼに落ちてしまって、方角も分からないようになり、服もドロドロになったと、奥さんに伝えると、奥さんは驚きもせずに明るく、”じゃ、お風呂に入らなきゃね。”とサラっと言ってのけたそうです。
お二人には、そういう事は日常茶飯事のことで、慣れておられたようですが、一般の人は、まさかご主人が田んぼに落ちてドロドロになり、自分の帰る道さえも分からなくなるなんて想像もしなかったのと、ご夫婦のあまりにも明るい会話のやりとりが余計にビックリするのと同時に感動してしまって、その場で弟も泣いてしまったとの話しに、こちらまでも涙ぐんでしまいました。
当たり前の幸せにドップリと浸かった人には分からない何でもない光景が、特別な人生を垣間見た体験に心が揺り動かされることに私の両親へ感謝したいですね。
ハンディを背をってるからこそ、強くなければ生きていけない事もあるってことです。だけど、時には何のために自分が闘ってるのかが分からなくなる時もあります。
常に健常者には負けたくないという思いが、条件反射のように、そうさせるのかもしれませんね。