One-Leg Playerの奮闘記

障害を持っていても松葉つえ1本でいろんなスポーツにチャレンジしています。

障害者とどう向き合えばいいのか?

2017-08-01 08:46:42 | 問いかけ&励まし

ある取材記事が私の目に止まった。

それは、NHKの山口放送局の女性記者さんが書いた「障害のある兄と生きる~高校生の心の軌跡」でした。

妹の真依さん(18歳)が脳性麻痺の障害のある兄、良太さんのことを同級生に聞かれ、「兄ちゃん、どんなんなん?写真見せてや」の言葉で、真依さんは兄が「障害者」ということを強く意識するようになり、良太さんを避けていた時期があり、そういう自分が許せずに自分の抱く感情に罪悪感さえ覚え思い悩む日々が続いたという。

そんな中、真依さんの気持ちを変えたのは高校の先生に勧められた作文だったのです。お兄さんに対する気持ちを包み隠さず文章にしてみてはどうかとのアドバイスで、障害者の兄ではなく普通の兄として、いいところも嫌なところも認め、そして自分の気持ちに正直になり、ありのままを受け入れる心が出来たとき、お兄さんに会うのがまた楽しみになったそうです。

取材を終えて、障害者とどう向き合えばいいのか、取材する中で記者さんは自問し続けて、障害者は健常者と同じ、差別してはいけない。とこういう当たり前の言葉を耳にするたびに息苦しさを感じ、頭で理解しているのに、町なかで障害者と出会ったとき、無意識に目線を外す自分がいて、私は差別する気持ちを持っているのではないかと悩んでいただけに、真依さんもお兄さんを避けていた時期があったことを聞いて記者さんも救われた気がしたそうです。

取材を通じて思うことは、自分と違うと感じたとき、驚いたり、拒んだりするものだということです。そんな時は、肩の力を抜いて、ありのままを受け入れ、違うものを同じだと無理に捉えるのではなく、違いは違いとして受け止めることではないかと、障害者と向き合うのに、実は特別なことは必要ないのかもしれません。と女性記者さんの記事は締め括られていた。

しかし、障害と言っても、肢体・療育・知的・精神・重度の脳性マヒと幅広く、違いを受け止めるには、そう簡単なことではない事だけは確かです。私のような障害者の立場から見ると、妹の真依さんの気持ちも兄の良太さんの気持ちも両方理解できます。

やはり、妹の真依さんも思春期となれば、恥ずかしいと思う感情が芽生えるのも止むを得ず、違いを受け止めるには長い年月が必要であると共に、家族、兄弟の深い絆があればこそ、分かり合えることかもしれませんね。

 

コメント
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