車いすプロバスケットボールの元日本代表選手だった安直樹さん(39歳)が年齢から来る体力の限界を感じ、車いすバスケで届かなかったメダル獲得を目標に、車いすフェンシングへ競技を転向し、体を鍛え直し世界で戦うためのスタートラインに立った。
2015年に急に車いすバスケットボールの引退を発表し、37歳で敢えて他のパラ競技を一通り体験して新しい車いすフェンシングへ転向する道を選んだのです。
しかし、車いすフェンシングは車いすバスケとは違い、細やかな技術が必要だったり、車いすを固定し上半身を使って戦うため、鍛え上げた筋肉より体幹の強さがポイントだと安さんは感じた。
2015年のワルシャワで行われたワールドカップでは予選全敗だったが、持ち前の運動量で全日本選手権は優勝したものの、スポンサーなどに恵まれていた車いすバスケ時代とは違って練習環境が整っておらず、特に練習相手の少なさは深刻な課題で、安さん自身は障害が比較的軽いカテゴリーAに対し、練習相手は重度のカテゴリーBの選手で、教えてくれるコーチもおらず、ほぼ独学でやるしかなかったとか。
このままでは、世界で勝てないと危機感を募らせ、競技が盛んな東欧で経験を積もうと6月中旬からウクライナで約1カ月の短期合宿に臨んだり、現在では、オリンピックの銀メダリストの太田雄貴選手からアドバイスを貰ったり、アカデミーの女子選手に練習を手伝ってもらったり、企業のバックアップもあり、練習環境は恵まれているようです。また、今年の夏から動作解析の専門家と新たな車いす開発にも取り組むとのことです。
根っからスポーツ大好きな安直樹さんのアスリート魂が、東京パラリンピックへ向かってメダル獲得の夢を追いかける、パラアスリートのレジェンドにエールを贈ります。
2020年、千葉にオリンピック・パラリンピックがやってくる!
(平成28年11月27日フェンシング・車いすフェンシング体験イベント)