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道端アート/素人アート (6) + 自然

道端アート/素人アート (6)



慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパスのベンチ 1



慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパスのベンチ 2



慶應義塾大学 湘南藤沢キャンパスの植え込み



どこかの広場のベンチ



身内のアーティストM



アメリカ山公園(横浜、山手)の建物の壁



長谷寺(鎌倉)の庭



鵠沼海岸の空

* * *

画像はすべて私が撮影したもの。
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Yeats, "Youth and Age"

ウィリアム・バトラー・イェイツ (1865-1939)
「若さと老い」

ずいぶん怒り狂ってた、若かった頃。
社会が潰しにきてたから。
でも今、その社会がお世辞をいって
去りゆく客を急かしてくる。

*****
William Butler Yeats
"Youth and Age"

Much did I rage when young,
Being by the world oppressed,
But now with flattering tongue
It speeds the parting guest.

http://www.ota.ox.ac.uk/text/3019.html

*****
20180923 修正

*****
学生の方など、自分の研究/発表のために上記を参照する際には、
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剽窃行為のないようにしてください。


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Cowley, "My Diet"

エイブラハム・カウリー(1618-1667)
「わたしの食事」

わたしの愛にかけて、心から誓います、
わたしの半分ほどあなたを愛している人はいない、と。
だから愛してくれとはいいません。
ただ、神に誓っているのだから信じてください。でないと、死んでしまいます。
どんな召使いでも、
彼の仕えるご主人様の信用に値するはず。
信じてくれるなら、わたしも他の報酬はいりません、たとえ飢えて死んだとしても。

これは特にぜいたくな食事ではないし、それに
それで特に強く健康になれるわけでもありません。
だけど、よろこんでそれに耐えます、
生きて愛することさえできるなら。
あなたの囚人、あなたの奴隷として、
わたしは豪華なごちそうなど期待しません。
ほんの少しのパンと水があればいいのです。

わたしをあわれんでため息をついてくれたら、わたしは一年生きられます。
わたしのために涙を一滴流してくれたら、二十年は生きられます。
五十年は生きられます、やさしく目で見てくれたなら。
百年は食べていけます、一言やさしいことばをかけてくれたなら。
さらに千年はいけます、
もしあなたがわたしに気持ちを傾けてくれたなら。
それ以上のことをしてくれたら、わたしはずっと、永遠に、生きられるでしょう!

* * *

Abraham Cowley
"My Diet"

Now, by my Love, the greatest oath that is,
None loves you half so well as I:
I do not ask your love for this;
But for Heaven's sake believe me, or I die.
No servant e'er but did deserve
His master should believe that he does serve;
And I'11 ask no more wages, though I starve.

'Tis no luxurious diet this, and sure
I shall not by't too lusty prove;
Yet shall it willingly endure,
If't can but keep together life and love.
Being your prisoner and your slave,
I do not feasts and banquets look to have;
A little bread and water's all I crave.

On a sigh of pity I a year can live;
One tear will keep me twenty, at least;
Fifty, a gentle look will give;
An hundred years on one kind word I'11 feast:
A thousand more will added be,
If you an inclination have for me;
And all beyond is vast eternity!

* * *

マーヴェル、「はにかむ恋人に」のヒントになったと思われる
作品のひとつ。(とくに最終スタンザが。)

15歳で詩集を出したということもあって、カウリーは
17世紀にはとても高く評価されていた。が、このような
ラブソングを今読むと、特に第一スタンザの4行目など、
これでいいのかな、という感も。

* * *

英文テクストは、The works of Abraham Cowley (1806),
vol. 2 より。
http://archive.org/details/worksofabrahamco02cowliala

* * *

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Yeats, "Those Dancing Days Are Gone"

ウィリアム・バトラー・イェイツ (1865-1939)
「踊るような日々は過ぎ去って」

ねえ、耳元で歌っていい?
踊るような日々は過ぎ去って、
シルクやサテンの服も
石の上でしゃがんでいる。
きたないからだをつつむ
きたないボロ布のように。
ね、聴いて--ぼくの金のコップには太陽が、
銀の袋には月がある--

どれだけ君にけなされても最後まで歌うよ。
あのゴロツキ野郎、
君をいちばんよろこばせたあの野郎と、
彼に産んだ子どもたちが、
どこかでじっとコマみたいに寝てたって、もうどうでもいいよね?
どこかの大理石の敷石の下で。
ね、聴いて--ぼくの金のコップには太陽が、
銀の袋には月がある--

今日、よく考えた。
真っ昼間に、
もうカッコつけるのはやめよう。
杖をついてる男は、
歌って、くたばるまで歌って、いればいい。
若い女の子や、いじわるなばあさんに。
こんな感じで--ぼくの金のコップには太陽が、
銀の袋には月がある--

* * *

(別の口調で。)

のう、耳元で歌っていいかの?
踊るような日々は過ぎ去っての、
シルクやサテンの服も
石の上でしゃがんじまって。
まるできたないからだをつつむ
きたないボロ布じゃ。
さ、聴いてくれ--わしの金のコップには太陽が、
銀の袋には月がある--

どんだけけなされても最後まで歌うからの。
あのゴロツキ野郎、
君をいちばんよろこばせたあの野郎と、
彼に産んだ子どもたちが、
どこかでじーっとコマみたいに寝てたって、もうどうでもよかろ?
どこかの大理石の敷石の下での。
さ、聴いてくれ--わしの金のコップには太陽が、
銀の袋には月がある--

今日、よーく考えたんじゃ。
真っ昼間に、
もうカッコつけるのはやめよってな。
杖をついてるじいさんは、
歌っていれば、くたばるまで歌っていれば、いいってな。
若い女の子や、いじわるなばあさんにさ。
こんな感じにじゃ--わしの金のコップには太陽が、
銀の袋には月がある--

* * *

William Butler Yeats
"Those Dancing Days Are Gone"

Come, let me sing into your ear;
Those dancing days are gone,
All that silk and satin gear;
Crouch upon a stone,
Wrapping that foul body up
In as foul a rag:
I carry the sun in a golden cup.
The moon in a silver bag.

Curse as you may I sing it through;
What matter if the knave
That the most could pleasure you,
The children that he gave,
Are somewhere sleeping like a top
Under a marble flag?
I carry the sun in a golden cup.
The moon in a silver bag.

I thought it out this very day.
Noon upon the clock,
A man may put pretence away
Who leans upon a stick,
May sing, and sing until he drop,
Whether to maid or hag:
I carry the sun in a golden cup,
The moon in a silver bag.

* * *

1-6, 9-14
いろいろ構文的に不明確だが、内容としては、
男性の老人である「わたし」が、夫や子どもを亡くして
そのお墓のところに来ている女性の老人である「君」に対して、
軽口、憎まれ口をたたきつつ口説いているようす。
この男性は昔からこの女性が好きで、という
イェイツの生涯にも重なる設定。(たぶん。)

3-4
3行目末のセミコロンで区切られているが、
上の訳では、主部=All that silk and satin gear
述部=Crouch upon a stoneとして解釈。

かつてはシルクやサテンの服で着かざっていたような
「君」が、今は年老いて、そして夫の墓(地面に埋まっている
敷石=flagのようなタイプ)のところに来てその死を悼んでいる、
そんなようす。

それに対して「わたし」が、ボロな体をボロに包んで、
と憎まれ口をたたいているのが5-6行目。

4 stone
ここでは、墓石のこと。14行目のmarble flagと同じ。
こういうタイプ。


http://commons.wikimedia.org/wiki/
File:Roger_Casement-Grave_in_Glasnevin.jpg

10 the knave
「君」と呼ばれている女性の夫のこと。

13 sleeping like a top
Sleep like a topは慣用句。うまくまわしたコマは
まったく動いていないように見えるが、そのように
じっと、まったく動かずにぐっすり眠る、ということ。

ここでは、死んで、墓石の下で。

* * *

別に、具体的な場面を想像する必要もないだろうが、
こういうのは、やはり時と場合と自分の資質と、
それから相手との関係によって、アリだったり
ナシだったりするはず。

それにしても、すごいふっきれ方だな、と。

* * *

この詩は、カーラ・ブルーニ、『ノー・プロミセズ』
(Carla Bruni, No Promises, 2007)の一曲目に
とりあげられている。

これは、イェイツ、オーデンなどの詩に(確か)ブルーニ自身が
曲をつけて、ギターで弾き語りに近い音で演奏したアルバム。
(確か、ギターを弾いているのもブルーニ。)

(国会図書館の所蔵データ)
http://iss.ndl.go.jp/books/R100000002-I000008548338-00

ブルーニのような女性の場合、歌詞や曲や音に関係ないかたちで
注目されてしまうが、これは、静かで飾り気のない、いいアルバム。
特に複雑なことは考えず、好きな音楽を好きなように、
無理なくできる範囲で、演奏している感じ。

(売れなくてもいい人の余裕というか。ブルーニは、モデルで
ミュージシャンで、フランスの元大統領サルコジ氏の奥さん。)

* * *

英文テクストはYeats, Collected Poems (1956) より。
http://www.ota.ox.ac.uk/text/3019.html

* * *

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