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Wyatt, "A Renouncing of Hardly Escaped Loue"

トマス・ワイアット
「恋からの脱出をあきらめる歌」

さよなら、冷たい人--
といって、痛い思いをしながら、高い
代償を払って自由になった。苦しみながら
恐ろしい悲劇を終わらせた。
でも、そんな安らぎは棄てよう。
それでいい。それが正しい。間違いなく
また痛いことになるけど、同時に
痛みも治るから。
今のぼくは、脱出して、
でもまた見つかって
つかまることを恐れる囚人のよう。
苦痛がなくなったのに意味がない、という。
だから痛みの喜びを楽しもう、ぼくの心。
痛みと喜び、両方を。
この歌を忘れちゃいけない。
突き刺さる痛みを楽しく歌おう。

*****
Thomas Wyatt
"A renouncing of hardly escaped loue"

Farewell the hart of crueltie.
Though that with paine my libertie
Deare haue I bought, and wofully
Finisht my feareful tragedy, (5)
Of force I must forsake such pleasure:
A good cause iust, sins I endure
Therby my wo, which be ye sure,
Shal therwith go me to recure.
I fare as one escapt that fleeth, (10)
Glad he is gone, and yet still feareth
Spied to be caught, and so dredeth
That he for nought his paine leseth.
In ioyfull paine reioice my hart,
Thus to sustaine of ech a part.
Let not this song from thee astart,
Welcome among my pleasant smart.

http://versemiscellaniesonline.bodleian.ox.ac.uk/texts/tottels-miscellany/tottel-sig-fiiiiv/
http://versemiscellaniesonline.bodleian.ox.ac.uk/texts/tottels-miscellany/tottel-sig-gir/

*****
恋から解放されないほうがいい、つらくて幸せな
片思いをしているほうがいい、ということ。

内容よりも形式に工夫がある:
aaaabbbb. . . という脚韻 + 行内韻。

*****
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Wyatt ("UNSTABLE dream, according to the place")

トマス・ワイアット
(「夢はあてにならない」)

夢はあてにならない。眠りのなかの幻だから当然だが、
一度でいいから消えないでほしい。せめて嘘をつかないでほしい。
幸せな思いをして、あとで悲しくなるのはもう嫌だ。
急に眠りから覚めて、残念! 夢でした! みんな嘘でした! というのは。

でも、逆によかったのかもしれない、夢に出てきただけで、
あの人が荒海のように危ないこのベッドに実際いなかったのは。
目覚めたあと、ぼくの魂がつらいだけで済んでいるのは。
夢のなか、嵐のようにぼくはあの人を抱いて幸せだった。
夢のなか、からだは死にそうに幸せだった。魂も欲望を充たしていた。
痛くない死、魂の天国だった。

だから、魂はなぜずっとそこに、夢のなかに、いなかったのか。
なぜまた現実の炎の苦しみのなかに飛びこんでしまったのか。
望みがかなう世界にとどまっていればよかったのに。
夢にだまされたことを思い知って死ぬほど痛い思いをするのだから。

*****
Thomas Wyatt
("UNSTABLE dream, according to the place")

UNSTABLE dream, according to the place,
Be steadfast once, or else at least be true:
By tasted sweetness make me not to rue
The sudden loss of thy false fained grace.

By good respect, in such a dangerous case,
Thou broughtest not her into these tossing seas;
But madest my sprite to live my care t' encrease,
My body in tempest her delight t'embrace.
The body dead, the spirit had his desire;
Painless was th' one, the other in delight.

Why then, alas, did it not keep it right,
But thus return to leap in to the fire;
And where it was at wish, could not remain?
Such mocks of dreams do turn to deadly pain.

http://www.luminarium.org/renlit/unstable.htm
- 4/6/4の区切りは私が入れたもの

*****
ソネット。脚韻は abba/acca/deed/ff.
意味があるのは次のところなど--
true-rue
grace-embrace
desire-fire

エロティックなソネットはシドニーの『アストロフィル』から、
というのは誤り。

*****
ハイ・カルチャーにエロティックなものをある程度とり戻す、
というのはどうだろう。このようなソネットや、あるいは
神話ものの絵画のように。サブカルチャー的な地下に
淫靡な禁忌として押しこめるのではなく。

それで犯罪が減るかどうかはわからないが、
偽善的な他者攻撃の文化(?)は多少なり
控えめになるのではないか。

*****
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Wyatt, ("Nature that gave the bee so fete agrace")

トマス・ワイアット
(「自然の恵みによって蜜蜂には」)

自然の恵みによって蜜蜂には
花から蜜をとり出す不思議な力がある。
同じく自然の教えによって蜘蛛は
同じ花から毒をつくる不思議な力をもつ。
確かにこれらも不思議だが、もっとわからないのは
あなたの不思議な口づけ。
蜜と毒、両方の味がする。
蜜が毒に変わるから、ぼくの心は壊れてしまう。

*****
Thomas Wyatt
("Nature that gave the bee so fete agrace")

1 Nature that gave the bee so fete agrace
2 to gett honnye of so wonderous fasshion
3 hath taught the spidre out of the same place
4 to fetche poysons bye straunge alteration
5 tho this be straunge it is a straunger case
6 with on kisse bye secrete operation
7 both theis at ons yn those yor lippes to finde
8 yn change whereof I leve my herte

https://en.wikibooks.org/wiki/The_Devonshire_Manuscript/Nature_that_gave_the_bee_so_fete_agrace

*****
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Wyatt, "Of the Mean and Sure Estate"

トマス・ワイアット
「中庸で確かな生きかた」

滑る車輪のうえに立ちたければどうぞ、
高い地位とはそんなもの。ぼくはここでいい、
ずっとここで静かに暮らしていたい。
淫らで楽しくてくだらない宮廷とは関わりたくない。
誰も知らないところでゆっくり生きて、
面倒なこともなく年老いて、
ふつうの人と同じように死んでいきたい。
死につかまえられてつらい思いをするのは、
みんなが知っている有名な人。かわいそうに、そういう人は、
自分が何者かわからないまま死ぬ、麻痺した心で、怯えた顔で。

*****
Thomas Wyatt
"Of the Mean and Sure Estate"

STAND, whoso list, upon the slipper wheel
Of high estate; and let me here rejoice,
And use my life in quietness each dele,
Unknown in court that hath the wanton toys:
In hidden place my time shall slowly pass,
And when my years be past withouten noise,
Let me die old after the common trace;
For gripes of death doth he too hardly pass,
That knowen is to all, but to himself, alas,
He dieth unknown, dasèd with dreadful face.

http://www.luminarium.org/renlit/meanandsure.htm

*****
『トテル撰集』 Tottel's Miscellany 128.
セネカ、『テュエステス』二幕のコロスの歌。
以下も参照のこと。

From Heywood, J (tr.), Thyestes, act 2
Marvell (tr.), Seneca, Thyestes, Second Chorus
Pope, "Ode on Solitude"

*****
キーワード:
幸せな人 beatus ille
隠遁 retirement
心の安定 ataraxia
満ち足りたくらし content
死の恐怖 the fear of death
古典 classics
ホラティウス Horace
ルクレティウス Lucretius
セネカ Seneca
マルティアリス Martial

*****
行1が top で終わる別バージョンあり。

*****
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Wyatt, ("Whoso list to hunt, I know where is an hind")

トマス・ワイアット
(「狩りをしたいなら」)

狩りをしたいなら、かわいい雌鹿の居場所を教えてあげる。
ぼくはいい。ああ……もういい……。もうやめたんだ。
散々な目にあってきたから。
お先にどうぞ。ぼくはいちばん最後でいい。
とかいって、散々な目にあっても
やっぱりあの鹿は忘れられない。逃げるあの子を、
ふらふらになりながらも追いかけてしまう。もうやめなくちゃ。
風を網でつかまえようとしてるようなものだから。
あの子を狩ろうとしても、絶対に無理。
時間の無駄。ぼくと同じ目にあうはず。
あの子はきれいな首に首輪をしていて、ダイヤモンドを
埋めこんだ文字でこうはっきり書かれてる。
「手をふれてはいけません。わたしはカエサルのものだから。
また、言うことは聞きません。おとなしそうに見えても。」

*****
Thomas Wyatt
("Whoso list to hunt, I know where is an hind")

Whoso list to hunt, I know where is an hind,
But as for me, hélas, I may no more.
The vain travail hath wearied me so sore,
I am of them that farthest cometh behind.
Yet may I by no means my wearied mind
Draw from the deer, but as she fleeth afore
Fainting I follow. I leave off therefore,
Sithens in a net I seek to hold the wind.
Who list her hunt, I put him out of doubt,
As well as I may spend his time in vain.
And graven with diamonds in letters plain
There is written, her fair neck round about:
Noli me tangere, for Caesar's I am,
And wild for to hold, though I seem tame.

http://rpo.library.utoronto.ca/poems/whoso-list-hunt-i-know-where-hind

*****
元ネタはペトラルカの190番。

*****
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Wyatt, ("The lively sparks that issue from those eyes")

トマス・ワイアット
(「あのひとの目から生きた火花が飛んできて」)

あのひとの目から生きた火花が飛んできて、
まったく身を守るすべがない。
胸は押しつぶされて、でも平気で、
ぼくは震え、そしてよろこぶ。いつもそうだ。
日の光をこれほど
強く熱く反射させるものなんてこの世にない、
というくらいにあのひとの目は輝いて、
ぼくの目はもうくらくらだ。まるで
稲妻に打たれて
目が見えなくなって、あちこちさまよっているかのよう。
助けてほしい。ここはどこか、昼か夜かもわからない。
何回も転んで痛くてしかたがない。
稲妻が光って、そしてすぐに
「ごめんなさい」、という恐ろしい雷が鳴りひびくのだから。もう死にそう。

* * *
Thomas Wyatt
("The lively sparks that issue from those eyes")

The lively sparks that issue from those eyes,
Against the which there vaileth no defence,
Have pressed my heart, and done it none offence,
With quaking pleasure more than once or twice.
Was never man could any thing devise,
Sunbeams to turn with so great vehemence
To daze man's sight, as by their bright presence
Dazed am I; much like unto the guise
Of one stricken with dint of lightning,
Blind with the stroke, and erring here and there:
So call I for help, I not when nor where,
The pain of my fall patiently bearing:
For straight after the blaze, as is no wonder,
Of deadly nay hear I the fearful thunder.

* * *
http://www.luminarium.org/renlit/lively.htm
手稿どおりに修正。Tottel's Miscellany (Penguin Classics,
2011) 391 参照。

* * *
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Wyatt, ("My galley chargèd with forgetfulness")

トマス・ワイアット
(「ぼくはガレー船」)

ぼくはガレー船。忘却を載せ、
冬の夜に荒れる海を進む、
岩と岩のあいだを通り。ぼくの敵、いや、ああ、
ぼくの愛しい支配者というべきか、あの冷たい人が舵をとっている。
ひとつひとつのオールを握るのは、それぞれ今にも飛び出しそうな、散り散りの思い。
いざとなれば死んでもいい、という勢いで、バラバラに船をこぐ。
絶え間なく風が吹きつけて、帆を引き裂く。でも、この風とは、
ぼくのため息。いつもそういう目にあわされて、ぼくはあの人を信じつつ恐れている。
涙の雨が降り、冷たいまなざしの暗雲も立ちこめ、
すり切れた船のロープをさらに痛めつける、
勘違いと無知で編まれたロープを。
星たちは、ぼくをこんな苦痛に導いて、そして消えてしまった。
ぼくとともにいてくれるはずの理性も、もう溺れてしまった。
ぼくだけひとり残されて、港になんて、まったくたどり着けそうにない。

* * *
Thomas Wyatt
("My galley chargèd with forgetfulness")

My galley chargèd with forgetfulness
Thorough sharp seas, in winter nights doth pass
'Tween rock and rock; and eke mine enemy, alas,
That is my lord, steereth with cruelness,
And every oar a thought in readiness,
As though that death were light in such a case.
An endless wind doth tear the sail apace
Of forcèd sighs and trusty fearfulness.
A rain of tears, a cloud of dark disdain,
Hath done the wearied cords great hinderance;
Wreathèd with error and eke with ignorance.
The stars be hid that led me to this pain.
Drownèd is reason that should me consort,
And I remain despairing of the port.

* * *
ペトラルカのカンツォニエーレ189番の翻訳。

次の論文にこの詩の別訳およびペトラルカのオリジナルの
日本語訳がある。

村里好俊 「シドニーからシェイクスピアへ」
http://tinyurl.com/kejgz3w

* * *
英語テクストは次のページから。
http://www.luminarium.org/renlit/galley.htm

* * *
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Wyatt, ("I find no peace, and all my war is done")

トマス・ワイアット
(「争いはないのに平和がこない」)

争いはないのに平和がこない。
ぼくは恐れと希望を同時に抱く。燃えながら、凍って氷になる。
ぼくは高く飛ぶ。でも立ちあがれない。
一文無しでも、世界はぼくのもの。
閉じこめられていないのに、ぼくは牢屋にとらわれている。
つかまっていないのに、どうしても逃げられない。
ぼくは自由に生きられないし、自由に死ねない。
でも、もう死にそうだ。
ぼくには見えないのに見える。言葉が出てこないのに、悲しみの声が出る。
死を望みつつ、癒しを求める。
他の誰かを愛し、みずからを憎む。
悲しみがぼくを養い、痛みがぼくを笑わせる。
そう、死も、生も、気に入らない。
そんな葛藤の原因が、同時にぼくの幸せの源。

* * *
Thomas Wyatt
("I find no peace, and all my war is done")

I find no peace, and all my war is done;
I fear and hope, I burn, and freeze like ice;
I fly aloft, yet can I not arise;
And nought I have, and all the world I seize on,
That locks nor loseth, holdeth me in prison,
And holds me not, yet can I scape no wise:
Nor lets me live, nor die, at my devise,
And yet of death it giveth me occasion.
Without eye I see ; without tongue I plain:
I wish to perish, yet I ask for health;
I love another, and thus I hate myself;
I feed me in sorrow, and laugh in all my pain.
Lo, thus displeaseth me both death and life,
And my delight is causer of this strife.

* * *
ペトラルカのソネット134の翻訳。テーマは片思い。

* * *
5 That
=What

5
= What [neither] locks nor loseth holdeth me in prison,
(OED, "nor", 3b)

14 strife
= trouble, pain, distress (OED, 1e)

* * *
英語テクストは次のページより。
http://www.luminarium.org/renlit/ifindno.htm

* * *
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Wyatt, ("A lady gave me a gift she had not")

トマス・ワイアット (1503-1542)
(「ある女性が贈りものをくれた、もっていないのに」)

ある女性が贈りものをくれた、もっていないのに。
わたしはその贈りものをもらったが、もらわなかった。
あの人は、みずからそれをくれたが、くれようとはしなかった。
そして、わたしはそれをもらったが、もらえなかった。
もし、あの人がそれをくれるなら、わたしは無理にほしがらない。
そして、それをとり返しても、あの人はよろこばない。
何のことか考えて、でも言わないで。
わたしも、かたく誓って、言えないことになっているから。

* * *

Thomas Wyatt
("A lady gave me a gift she had not")

A lady gave me a gift she had not
And I received her gift I took not.
She gave it me willingly and yet she would not
And I received it, albe1t I could not.
If she gave it me, I force not
And if she take it again, she cares not.
Construe what is this and tell not,
For I am fast sworn I may not.

* * *

5 If she gave it me
いわゆる仮定法過去。現在の反実仮想。

6 if she take it again
仮定法。三単現のsがないのは、shouldか何かが
省略されているから。

7 Construe what is this
現代英語では、Construe what this is.
文法が定められるはるか以前の英語なので。

(以上の点、19世紀のテクストでは、みな現代英語に
修正されてしまっている。"she gives", "she takes"
などと。)

* * *

リー・ハント曰く、答えはキス。

Leigh Hunt, Men, Women, and Books vol. 1 (1847), p. 252
http://archive.org/details/menwomenandbook01huntgoog

* * *

(以下、関係ないかもしれないが。)

「もっていないものを与える」とは、フランスの精神分析家
ジャック・ラカンによる愛の定義。考え方は、以下の通り。

1
ことばを使う思考のなかで定義されるような自分は自分ではない。
それはあくまでことば、語彙。

2
本当の自分自身とは、思考や理解の枠を超えたところ、
あるいはその裏側にある。(フロイトの「無意識」や、
カントの「物自体」のようなものとして。)

3
そんな、ことばや思考の枠を超えた(自分でも理解できない)
自分自身を与えることが、愛するということ。

* * *

(以下、よく知らないが。)

こういう考え方は、ヨーロッパに伝統的にあるものなのか。

ワイアットは外交官として大陸に渡っていた。ラカンは、
宮廷愛など、中世やルネサンスのことがらをしばしば援用する。

* * *

とてもイギリス的と思うのは、この詩をのせた1817年の
『マンスリー・レヴュー』p. 409のコメント。

「あえて言わせていただきますが、わざわざ答えを
送ってくれなくて結構ですから。」

http://books.google.co.jp/books?id=UgkoAAAAYAAJ

* * *

英文テクストは、The Poetical Works of Surrey and Wyatt
(1831) のものをベースに、Oswald, ed. Sir Thomas Wyatt (2008)
を参考に編集。1831年のテクストは、次のURLに。
http://books.google.co.jp/books?id=Rbw4AAAAYAAJ

* * *

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